福井県あわら市で気密測定 2023/08/25
稜です。
2023年8月25日は福井県あわら市で
日の丸工務店さまの現場の
気密測定を行いました。
中に上がります。
現場はパネル工法となっています。
壁の断熱材はネオマフォームですね。
屋根はウレタン吹き付け断熱と
なっています。
サッシはリクシルのEW。
樹脂ペアガラスです。
チェックしていきます。
サッシ周りを見てみると、
まぐさや柱の取り合いを
コーキングで気密処理してありました。
防水シートなどの処理も
とても丁寧にされています。
パネルの取り合いをチェック。
柱は勿論、梁や床との取り合いが
丁寧にコーキングで気密処理
されていました。
本当に徹底して処理しているので、
気密に対してのこだわりが
ひしひしと伝わってきますね。
ホールダウン金物を見ると、
ウレタンで覆うようにして
気密処理されていました。
このようにウレタンで覆っているのは、
熱橋の対策も兼ねての事でしょう。
金属は熱を伝えやすい為、
結露を起こす原因になる事があります。
これはホールダウン金物に
限った話ではなく、
梁や胴差しなどに取り付ける
羽子板ボルトなどにも
同じことが言えますので、
注意したいポイントの一つですね。
ということで、チェック。
ちゃんと処理されていますね。
細かな箇所まで意識された
施工を見ていると、
本当に感心してしまいます。
玄関土間の断熱材や土台の
取り合いまでコーキングで
気密処理が施されていますね。
現場は基礎断熱です。
水抜き穴などが空いていると、
正しい気密を測定する事が
出来ませんので、このように
しっかりと埋めておきましょう。
測定を始める前に、
少しだけ気密処理をします。
玄関ドアの下端。
一見問題なさそうに見えますが、
意外にもヒューと漏気しています。
測定器で減圧していない状態でも
分かるほどのモノなので、
中々の隙間ということでしょう。
コーキングで気密処理をしていきます。
というか、既に気密処理は
してあったのですが、
低所で狭い箇所だったので
上手くコーキングが入らなかった
のでしょうね。
コーキングを打ち終わった後で、
大工さんが何かしていますね。
何をしているのでしょうか?
…実はコレ、打ったコーキングを
上から指でなぞっているんです。
こうする事によって、
埋まり切らなかった隙間も
ミチミチと埋めることが出来ます。
指でもヘラでも何でも構いませんが、
これをするのとしないのとでは
隙間の埋まり具合が違ってくるので
コーキングで気密処理をする場合には
お勧めしたいです。
それでは測定を始めます。
気になる結果は…
C値=0.18cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2。
C値改善作業(隙間埋め)を
していきます。
吊木の根元を見てみると、
何やら怪しい隙間が…
手を近づけると漏気を
起こしているのが分かります。
ウレタンを吹き付けて
隙間を埋めてしまいましょう。
吊木と梁が密接していたため、
吹き付けの際にウレタンが上手く
入らなかったんでしょうね~。
狭いところや、何かが密集密接
していたりする箇所は、
ウレタンやコーキングが
入りづらかったりしますので、
要チェックポイントです。
お風呂の配管貫通部などを
コーキングで気密処理していますね。
基礎断熱の現場では、
貫通部などの処理も肝心ですので
気を付けたいところ。
それでは再度測定を始めます。
結果はいかに…
C値=0.17cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2。
αA (家全体の隙間面積)が
23cm2 → 22cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.30 → 1.27
となっています。
この結果に、
立ち合いされた大工さんは
少し悔しそうにされていました。
決して悪い数値ではありませんし、
むしろかなり良い数値なのですが、
大工さんの仕事がとても丁寧で
気を付けなければならない箇所は
ほとんど処理されているんですよね…
それだけに私も悔しい気持ちに
なってしまいます。
しいて言うのであれば、
こちらの現場は引き違い窓の数が
掃き出し窓を含め9か所となっています。
引き違い窓は使い勝手が良いので
便利ではあるのですが、
構造上、窓を動かすためのレールが
隙間を作ってしまっている為、
その分どうしても気密が
落ちてしまうんですよね…
しかし、逆に言えば
引き違い窓が9か所もあるのに
C値=0.17cm2/m2 という
素晴らしい結果となっています。
これも大工さんの腕とこだわりが
あるからこそ実現できる
ものなのでしょうね。