石川県金沢市で気密測定 2024/05/21

稜です。

2024年5月21日は石川県金沢市で

㈱D-COLORSさまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

 

現場はパネル工法となっています。

天井・壁の断熱材はネオマフォームで、

パネルの取り合いに内外でテープを貼って

気密処理をしてあります。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラス仕様ですね。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングで

気密処理されています。

現場は床断熱となっています。

 

床の合板の取り合いにテープを貼って

気密処理してあります。

一階の天井と胴差し、桁梁との

取り合いがコーキングで気密処理

されています。

 

工法や気密ラインにもよりますが、

伝い漏れを起こしやすい箇所なので

気密処理しておくと安心です。

下から気密処理したのであれば、

上からも処理しなければ結局

漏気してしまいます。

 

特に柱や間柱の切り欠きから

伝ってもれやすいですが、

外周部はグルっと一周気密処理

しておくのがベストですね。

測定を始める前に大工さんが

いくつか気になったポイントを

気密処理して下さっています。

 

まずは玄関土間の土台と基礎の

間に入っているパッキンの

取り合いにテープを貼っています。

 

このパッキンのジョイント部分などは

漏気を起こしやすいので要注意です。

次は玄関ドア周り。

窓周りは気密処理されていましたが、

こちらはまだだったようです。

 

コーキングを打って…

その上から指でなぞります。

こうすることでコーキングが押し込まれ

隙間をミッチリと埋めることが出来ます。

 

処理した箇所に接着している面積が

広ければ広いほど、

切れて隙間が出来てしまう可能性も

低くなるはずです。

一階の高天井上部を見てみると

壁の面材(パネル)の取り合いが

何も処理されていない状態でした。

 

別に反対側は二階の室内空間だから

問題ないんじゃないの?

と思うかも知れませんが、

この場合問題なのは天井からの伝い漏れです。

 

天井のその上は外となりますので、

面材と柱の取り合いに隙間があれば

それを伝って漏気を起こす可能性が高いです。

高所なうえに複数個所ありますので

少し面倒な作業ですが、

大工さんはパパパッと素早く

かつ丁寧に処理をして下さいました。

 

手際の良さにビックリです。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.14cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。

 

こちらは一階の天井と桁の取り合い。

断熱材の見えている箇所は下屋部分ですので、

ここも先ほど上で紹介した取り合いと同様に

外周部にあたります。

 

この取り合いは気密ラインの

位置(高さ)関係によって、

漏気を起こす箇所です。

例えば、下屋部分の断熱材が

天井より低い位置に来ている場合は、

この取り合いの反対側は紛れもなく

外という扱いになりますので、

柱の切り欠きなどから伝い漏れが起こります。

実際に手を近づけて確認したところ、

少量ではありますが漏気していました。

 

こちらも他の外周部と同じように

コーキングを打って気密処理を行いました。

ホールダウン金物の根本辺り。

よく見ると切り込みが入っていますね。

 

現場は床断熱で合板のジョイント部分

で気密処理していますので、

何も処理していなければ

当然漏気が起きます。

こちらも大工さんが玄関ドアを

気密処理していた際と同様に、

コーキングを打って…

上からなぞる!

これで隙間はミッチリ埋まりますし、

表面に薄いコーキングの膜が出来て

切れにくくもなります。

 

ちなみに、こういった場合は

テープではなくコーキングでの

気密処理が得策です。

 

周りにウレタンやコーキングが

付いていますので、

ここにテープを貼ると浮いたり

剝がれたりしやすいんです。

 

この場所に限った話ではなく、

コーキングやウレタンが付いている箇所に

テープを貼るのはオススメ出来ません。

余程の高粘着テープでもない限り

間違いなくペロンと剥がれます。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.11cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
16cm2 → 13cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.35 → 1.18
となっています。

この結果に、

立会いされた大工さんは

納得されたご様子でした。

 

一度目の測定の数値と比較すると、

αA (家全体の隙間面積)は

3cm2 埋まった結果となりました。

 

元々良い気密ではありましたが、

その後気密処理した箇所の分が

しっかりと数値に表れているようで

ホッとしますね。

 

やはり気密の良い家を建てるには、

大工さんやその他業者さん達の気密に

対する関心と理解が必要不可欠だと思います。

 

その点、㈱D-COLORSさまの

現場に携わっている大工さんは、

毎度より良い気密を出そうと努める

向上心のある方ばかりですので、

このように良い結果になるのでしょうね。

気密測定

Posted by fok-rs