福井県福井市で気密測定 2024/06/10

稜です。

2024年6月10日は福井県福井市で

日の丸工務店(同)さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

 

現場はパネル工法となっています。

断熱材はネオマフォームです。

屋根はウレタン吹き付け断熱

となっています。

サッシはYKK APW430。

二階には防火の絡みで

リクシルのTWが入っています。

 

どちらもトリプルガラス仕様ですね。

サッシ周りの気密処理をチェック。

クリアなので見えづらいかもですが、

とても丁寧にコーキングで

気密処理されています。

柱とパネルの取り合い等も

しっかりと処理されています。

 

日の丸工務店(同)さまの現場では、

取り合いという取り合いに

コーキングが入っているので、

私たちも安心して測定を迎えられます。

玄関土間の断熱材の取り合いまで

ちゃんと気密処理されています。

 

意外と伝い漏れを起こしやすい

箇所ですので要注意です。

(後でモルタルで埋まる箇所ならば

優先度は低め)

CD管もコーキングで気密処理

されていました。

 

配線が完了したCD管やPF管は、

なるべく早めに気密処理しておきましょう。

今は他にやることがあるから

と後まわしにしていると、

そのまま最後まで処理をし忘れて

外気入れまくりのスポスポの状態で

引き渡しを迎えてしまいかねませんので。

現場は基礎断熱で床下換気の

マーベックス(第一種換気)と

なっています。

 

給気と排気用の貫通部に

テープを貼っていますね。

 

貫通部が空いたままの状態だと

正常に測定する事は出来ませんので、

テープで目張りするなどして

しっかりと塞いでおきましょう。

同じくこちらの水抜き穴も

空いたままではいけません。

 

事前に埋めて下さっていますので

本当に助かります。

最後に基礎内部の気密処理。

断熱材の取り合いにコーキング、

上部のパッキン周りにミッチリと

ウレタンが吹きつけられています。

 

とても丁寧な処理でしたので

思わず撮影してしまいました。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.077cm2/m2の

ウルトラ気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

既に素晴らしい気密ですが、

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

玄関ドアの右下端、土台の付近。

こうして低い目線から覗いても

全くどこに隙間があるのか分かりませんが、

漏気しているという事は隙間が

あるという事に他なりません。

どこに隙間があるのか分からないなら、

付近を徹底して気密処理すればいいのです。

 

ここでコーキングで気密処理を

して下さっていた大工さんから、

「気密を大事にする男は黙って指。」

という格言(?)を頂きました。

最近同じ画像を使ったばかりですが、

大工さんの発言を解説するために再度掲載。

 

コーキングで気密処理をする際は、

上の画像に書いてあるように

打った後で指やヘラで上から

なぞる工程が大切だと言われています。

 

コレをするのとしないのとでは

接着している面積が大きく異なるので、

気密処理をする上ではかなり重要です。

(指やヘラでなぞらず、コーキングを

押し付けるように打つことで、

この工程を省略する方もいます。)

 

とはいえ、大工さんが伝えたいのは

指でなぞるのがナンバーワンという事。

 

確かに指はフニフニ柔らかく、

その場の形に添って指の形が変わるので

隙間を埋めやすいですよね。

その上狭い場所であっても人の感覚で

的確に処理する事が出来ます。

 

その点で言えば指が優位ですが、

人の手では届かない奥まった箇所でも

ヘラならば長さがある分処理も可能です。

それに指を汚さないメリットもあります。

 

いつも素晴らしい処理を拝見しており

大工さんの意見も尊重したいですが、

個人的な意見では優劣を付けるのは

難しいといった感じですね。

最後にサッシのパッキンを触って

召合わせ部分の当たりを良くしたりしました。

 

サッシ本来の性能を引き出すという点で

ちゃんと意味のある作業です。

それにパッキンに変な癖が付かないように

今のうちに確認して修正するのも大切な事です。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.065cm2/m2の

ウルトラ気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
13cm2 → 11cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.23 → 1.04
となっています。

この結果に、

立ち合いされた大工さんは

満足されたご様子でした。

 

とても素晴らしい気密ですね。

αA (家全体の隙間面積)は

2cm2 の改善となりましたが、

このレベルの気密での改善量としては

そこそこ良い結果だと思われます。

 

コーキング処理は指がナンバーワン

だと言う大工さん。

曰く、

「気密を出せる人は心に余裕がある人」

だそうです。

 

確かに、時間に追われていて

気密処理にかける時間がなければ、

その分丁寧さも欠けてしまいますよね。

 

大工さんの気密処理とこの結果を

見ているとそれも頷けますね。

勉強になります。

気密測定

Posted by fok-rs