石川県能美市で気密測定 2024/07/16
稜です。
2024年7月16日は石川県能美市で
㈱北製材所 ウィッシュホームさまの
現場の気密測定を行いました。
中に上がります。
屋根はウレタン吹き付け断熱
となっています。
壁の断熱材はセルロースファイバー。
充填する前の状態ですね。
ただ、壁の面材のジョイント部分や
取り合いはテープとコーキングで
気密処理が施されています。
筋交いの取り合いまで
しっかりと処理されていますよね。
ここまで太いコーキングが
入っていると、とても安心出来ます。
きちんと気密が確保できるだけでなく、
経年劣化にも強くなるはずですので。
サッシはYKK APW330。
樹脂ペアガラスです。
チェックしていきます。
サッシ周りはコーキングで
丁寧に気密処理されています。
PF管などの壁貫通部も、
コーキングで処理されています。
こういった貫通部は、
上の部分が狭く処理しづらくて
隙間が残ってしまっている
ケースもあるのですが、
見て分かる通りしっかりと
コーキングが入っていますね。
現場は基礎断熱となっています。
基礎を貫通している水抜き穴は
ウレタンで塞いでありました。
水抜き穴に限らず、
基礎断熱部分の貫通部は
絶対に気密処理しておきましょう。
測定を始める前に少しだけ
C値改善作業(隙間埋め)
を始めます。
こちらは梁の金物のスリット。
外周部に位置しており、
この上部にはウレタンが吹きつけられています。
なら問題ないのでは?と
思う方もいらっしゃるでしょうが、
いくらウレタンが吹きつけられているとはいえ
どこにも隙間なく完璧にミッチリと
埋まっているかと言われると、
そうではないというのが現実です。
実際に手を近づけて確認したところ、
空気の流れが感じられました。
僅かな漏気量ではありましたが
外気に通じている事に違いはありません。
それに、外気に通じているという事は、
金物の部分で熱橋を起こしてしまう
可能性も少なからずあります。
熱橋による結露を防ぐためにも、
しっかりとウレタンを吹き付けて
気密処理を行いました。
上の方でも紹介した通り、
窓周りの気密処理はコーキングで
丁寧に施されていたのですが、
玄関ドア周りはまだだったようです。
そこで監督さんがロングノズルを
取り付けたコーキングを使用して
気密処理をし始めました。
ロングノズルを使用する事で、
通常のノズルでは届かないような
狭く奥まった箇所でも、
ちゃんと届くので的確な処理を
施すことが可能になります。
さらに今打ったコーキングを
上から指でなぞることで、
確実に隙間を埋めていきます。
コーキングで気密処理をする際は、
表面を覆い隠すだけでなく
隙間の奥にまで詰め込むことを
意識するのがとても肝心です。
見た目は問題無さそうでも、
角度を変えて見てみると
隙間が出来てしまっている
といったケースは結構多いので、
なぞって・広げて・押し込む
これにより確実に隙間を埋める事が
とても重要な工程だと私は思っています。
玄関ドアの左下端辺りから
少し漏気しています。
人の目では中々チェックしづらいので、
スマホのカメラという第三の目を
使い状況を確認します。
恐らく漏気しているのは、
基礎と土台の取り合い部分と
奥の方からでしょうかね。
しかし、こうも低所だと角度的に
漏気していそうな箇所まで
コーキングガンの先端が届きません。
一体どうしたものでしょうか…ウーン
まてよ…?
コーキングガンが無理ならば
漏気箇所まで直接コーキングを
持っていけばいいじゃないか…?
まずこんな感じにテープを置いて…
ブチュッとコーキングを打つ。
あんまりこんもり出すと
後々悲惨な事になりそうだから
このぐらいに留めておいて…
それをこうッ!
テープの上に乗せたコーキングを
怪しい部分に塗りたくって処理!!
……き、きたない。(見た目が)
でも、漏気はちゃんと止まりました。
目で見えない位置にありますので
手探りの処理となってしまいましたが、
案外上手く隙間を埋められたようですね。
指の方が正確に出来るかも知れませんが、
この方法のメリットとしては
指では抱えられない量のコーキングを
一度にドベッと塗りたくれる点と、
指が汚れないという点ですかね。
(後者に関しては何言っとんじゃ!と
お怒りになる大工さんもいるかと思いますが…)
コーキングガンでは処理の難しい箇所は、
こんな風に処理するのも良いのでは
ないでしょうか…?
それではそろそろ測定を始めます。
気になる結果は…
C値=0.047cm2/m2の
ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
この結果に、
立ち合いされたお施主様は
喜んでいるご様子でした。
安定してこのレベルの気密を
叩き出すことが出来るのが
㈱北製材所 ウィッシュホームさまの
凄いところですよね…
勿論、大工さんや監督さん、
その他現場に関わっている
業者の方々が努力されているからこそ
こうして形となっている訳ですが。
それにしても凄いの一言に尽きます。
完成時の測定も楽しみですね。
良い気密でありますように。