石川県能美市で気密測定 2024/08/07

稜です。

2024年8月7日は石川県能美市で

ほそ川建設㈱さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根・壁の断熱は、

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはリクシルのTW。

アルミ樹脂複合のサッシです。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングと

ウレタンを使って処理されています。

まぐさと柱のジョイント部分まで

ちゃんと処理してあって良いですね。

 

処理の仕方も、ただ打つだけでなく

上からなぞって押さえてあるので、

コーキングが隙間の奥まで詰まっています。

床を貫通している排水管の貫通部。

丁寧にコーキング処理されていますね。

 

現場は床断熱となっておりますので、

この排水管の周りはしっかりと

気密処理しておく必要があります。

 

ちなみに排水管の表面に目張りの

テープが貼ってありますが、

これでは漏気を起こしてしまうので

さらにテープを貼って補強します。

 

気密測定をする時には、

排水管や換気用のスリーブ管などを

ピッチリと丁寧に目張りしておかないと

正確な気密を測れなくなってしまうので

注意が必要です。

玄関土間の基礎と土台の間に

入っているパッキン。

テープを貼って気密処理してあります。

 

気密用のパッキンが入っていても

ジョイント部分などから漏気してしまう

ケースがありますので、

何かしらの処理をしておくと

安心できると思います。

床の外周部を見てみると、

このようにコーキングが打ってありました。

 

ウレタン吹き付けの現場に限った話

という訳では無いのですが、

床の外周部(特に柱の下端)は

伝い漏れが起こりやすいので、

何かしらの処理をしておくことを

おススメしたいですね。

下屋の勾配天井をチェック。

 

壁の面材のジョイント部分などに

ごわっとウレタンが吹きつけられていますね。

 

ここを気密処理をするには、

ウレタンにしてもテープにしても

それなりに面倒だと思います。

 

ただ、実際に伝い漏れが起きている

ケースを何度か確認していますので、

もし不安に思った方は処理してみても

良いのではないでしょうか。

測定を始める前に少しだけ

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

柱と梁のジョイント部分。

付近の取り合いは既に処理してありますが

こちらはまだ済んでいなかったようで、

大工さんが処理して下さっています。

こちらも同様に柱と梁の取り合い。

このようにコーキングを打って…

指で上からなぞっています。

 

こうする事で、コーキングが

隙間にしっかり詰まりますし、

表面に薄い膜が出来ますので

切れたり剥離したりしづらくもなります。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.29cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

玄関ドアの右下隅から

漏気があったようですね。

ウレタンを吹き付けて隙間を埋めました。

 

モルタルやタイルで仕上げをする際に

埋まる印象がありますが、

位置によっては埋まらずに隙間として

残ってしまうケースもあります。

 

ですので、後で埋まるだろうから

大丈夫だろうと軽んじるのではなく、

こうして処理出来るうちに

漏気が無くなるまでしっかりと

処理しておいた方が安心できますね。

間柱の下端を見てみると、

少し隙間が出来ていました。

 

実際に手を近づけて確認すると

漏気を起こしていましたので、

気密処理していきます。

なるべく隙間の奥の方にまで

ウレタンが詰まるように気を付けながら

処理を行いました。

 

ウレタン吹き付けの現場ですと

最近よくありがちなパターン

だったりもします。

 

吹き付け業者さんが丁寧な

仕事をされていたとしても、

こういった狭い隙間というのは

思うように詰まってくれないものです。

 

ですので、任せきるのではなく

隙間が出来ていないかチェックして

問題があれば処理するカバー作業も、

余裕があればやっておきたいところです。

 

他にも何か所か埋めましたので、

ここらで再度測定を始めたいと思います。

結果はいかに…

C値=0.21cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
49cm2 → 36cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.42 → 1.25
となっています。

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

納得されたご様子でした。

 

αA (家全体の隙間面積)に関しては、

13cm2 も埋まっているようです。

いや~結構良くなりましたね!

こちらの現場には、

片引き戸の勝手口がありまして、

コレがそれなりに漏気していました。

 

しかし、それを踏まえて

この測定結果を見ると、

躯体自体の気密性はかなり取れて

いるのではないかと思います。

 

現場の気密処理を見ていると、

大工さんや監督さん、関わっている

職人さんたちの努力が伝わってきます。

 

気密が良く暖かい家というのは、

現場に関わっている方々の

想いや熱意があるからこそ

成り立っているものなのでしょうね。

気密測定

Posted by fok-rs