富山県高岡市で気密測定 2024/10/02

稜です。

2024年10月2日は富山県高岡市で

㈱チューモクさまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

 

屋根と壁の断熱はともに

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスです。

現場は床断熱となっており、

床の合板のジョイント部分に

テープを貼って気密処理してあります。

柱周りはウレタンで気密処理

してあるようですね。

 

テープ処理が終わった後で

ウレタンを吹いているのは

とても良いと思います。

こちらはホールダウン金物。

 

ウレタンで覆い隠れているのは

熱橋の対策でしょうね。

 

勿論、床断熱ですので基礎内は外気扱い。

基礎からの外気を室内に入れない為の

気密処理としても有効的です。

玄関土間の基礎と土台の間に

入っているパッキンの処理。

テープを貼って気密処理してありますね。

 

気密パッキンとは言っても、

ジョイント部分(特に隅)から

漏気を起こしてしまうケースが

多いので注意が必要です。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.17cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)

をしていきます。

 

こちらは一階の下屋部分の隅。

壁の面材とボートとの間に

隙間が出来ていますが、

どうやら上の方から伝い漏れが

起こっているようです。

 

おそらくこの溝(隙間)の上部まで

綺麗にウレタンが詰まっておらず、

空気の通り道が残っているのでしょう。

 

ウレタンでしっかりと塞ぎました。

二階の床外周部に位置する柱。

 

ウレタン吹き付け断熱の現場に

限った話ではありませんが、

この柱の根元から伝い漏れが起きる

ケースがあります。

 

床材を貼る際にカットしなければならない等、

後の工程の邪魔になってしまう

事もあるかもしれませんが、

なるべく処理しておいた方が良いです。

屋根のウレタン吹き付けをチェックしてると、

怪しい隙間をいくつか発見しました。

 

暗くて大きな怪しい隙間であっても

その全てが漏気を起こしてしまう訳ではなく、

実際に外気に通じている隙間は

体験的に3割程度ですかね。

画像の他にも漏気を起こしている

隙間が何か所かありましたので、

ちゃんと漏気が治まるまで確認しながら

気密処理を行いました。

 

ウレタンの隙間埋めをする際には

なるべく奥の方まで詰まるように

意識しながら吹き付けるのがおススメ。

 

中までミッチリ詰め込む事で

より確実に漏気を止められますし、

隙間が空いている分の断熱欠損を

カバーすることも出来ます。

最後に玄関ドアの下端、

土台の取り合い辺りですね。

 

漏気があったようでして、

テープを貼って気密処理をしています。

 

位置的にモルタルで埋まる訳でもないので、

漏気を起こす状態で放っておけば

竣工時にタイルの裏などを伝って

漏気を起こしてしまう可能性があります。

油断せずにちゃんと処理しておきましょう。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.14cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
24cm2 → 20cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.21 → 1.00
となっています。

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

満足されたご様子でした。

 

ちゃんと隙間が埋まって

とても良い気密になっていますね。

特にn値 (隙間特性値 範囲1~2)が

最高値になっているのが素晴らしいです。

 

ウレタン吹き付け断熱の

メリットの一つとして、

気密性を確保する上で現場の

大工さんの技量に左右されづらい

という点が挙げられます。

(※あくまでグラスウールやパネル工法など

他の断熱材や工法と比較した場合。

吹き付け箇所以外は気密処理が必要となるので

大工さんの頑張って施工して下さっている

前提での話となります。)

 

勿論、気密が確保しやすいと言っても

より良い気密を求めるのであれば、

監督さんや大工さんをはじめとした

現場に関わる方たちの努力が必要不可欠です。

 

屋根のウレタン等に隙間があったものの、

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が

1.00 (最高値)となっているのは、

皆さんが気密の事を意識して

丁寧に施工して下さっている事に他なりません。

 

これだけしっかり気密の取れている

現場であれば、きっと暖かい家になりますね。

気密測定

Posted by fok-rs