石川県金沢市で気密測定 2024/11/25

稜です。

2024年11月25日は石川県金沢市で

㈱作造さまの現場の気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根と壁の断熱は共に

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

現場は床断熱となっています。

 

床の合板の取り合いにテープを貼って

気密処理してありますね。

測定を行う前に現場を見回っていると、

気密処理をし忘れている

ホールダウン金物を発見。

 

床断熱なので基礎内は外気扱い。

この金物は土台を貫通しているうえに

周りに空いている穴も大きい為、

このままの状態ではそれなりの

漏気が発生してしまいます。

ウレタンを吹き付けて隙間を埋めます。

 

基礎断熱の現場であっても、

外周部に位置するホールダウン金物は

漏気を起こす可能性がありますので、

気を付けたいですね。

それでは早速ですが測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.32cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)

をしていきます。

 

床を貫通している排水管が

一ヶ所だけ処理されずそのままの

状態となっていました。

こちらもウレタンを吹き付けて

気密処理を行いました。

 

ホールダウン金物と同様に

隙間が大きくそれなりの漏気が

発生してしまうので、

しっかり処理しておきましょう。

外周部の下端辺りに怪しい隙間。

手を近づけて確認してみると、

漏気が発生していました。

こちらもウレタンを吹き付けて

気密処理しました。

 

狭い箇所でしたので、

思うようにウレタンを吹き付ける事が

出来なかったのでしょうか。

 

こういった隙間は実際どの程度

空間が出来ているか分かりませんので、

なるべく奥の方まで詰まるように意識しながら

ウレタンを吹き付けると良いと思います。

二階の床外周部の柱の切り欠きに

ウレタンを吹き付けて回っています。

 

先程は下が基礎(外気)だったのに対して、

こちらは下が一階(室内)なので

漏気しないんじゃないか?と

思う方もいるかもしれませんが、

この切り欠きの取り合いは案外複雑で

木と木の隙間から伝い漏れを

起こすケースがあるんですよね。

 

外気に通じる隙間をなるべく残したくない、

少しでも気密を良くしたいという場合には、

処理しておくべきポイントの一つです。

二階の壁をチェックしています。

ウレタンが吹き付けられていない箇所から

一階を除くことが出来るような状況ですが、

こういった部分は要注意です。

 

こうして見ている分には

特に問題なさそうに見えるのですが…

下から覗いてみると、

柱の際の方に影が出来ていますよね。

 

どんなものかと確認してみると

やはり漏気を起こしていました。

ウレタンを吹き付けて気密処理。

 

こういった箇所は見つけるのも

結構難しいのですが、

改善処理がさらに難しいんですよね~。

 

単純に狭いうえに目視が出来ないので

処理しづらいというのもありますが、

ウレタンガンというのは基本的に

缶が上向きになっていないと思うように

ウレタンを吹き付けられなかったりもしますので、

隙間を綺麗に埋めるのが難しいんです。

 

綺麗に埋めないと、結局隙間が残って

漏気していしまう事があるので、

私たちはなるべく時間をかけて

丁寧に処理する事を心掛けています。

最後にお風呂周りに吹き付けてある

ウレタンに隙間が出来ていたので

追加でウレタンを吹き付けて処理しました。

 

1枚目の画像を見ても正直なところ

外気に通じている隙間があるかどうかの

判別なんて出来ませんよね。

 

こういった隙間の是非も

測定器で減圧している状態ならば

実際に漏気しているか否かで

直ぐに判断することが出来ます。

 

時間をかけて隙間を探したり、

改善する事の出来る機会なんて

この中間気密測定のタイミングぐらいです。

 

竣工してからでは探そうにも探せず、

直そうにも直せないので現実です。

せっかく気密測定をするのなら

ただ測定するだけでは無くて

ここまでしないと勿体ないですよね。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.20cm2/m2の超高気密です。

 

αA (家全体の隙間面積)が
49cm2 → 31cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.36 → 1.23
となっています。

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

納得されたご様子でした。

 

今回、αA (家全体の隙間面積)は

18cm2 の改善となりました。

排水管の周りなど大きな隙間はありましたが、

中々良くなったのではないでしょうか。

 

柱の裏っ側の際に出来ていた隙間や

お風呂に出来ていた隙間に関しては、

普通にチェックしているだけでは

まず見つける事すら困難でしょうし、

漏気の起きる隙間だと判別して

埋めるのは無理と言ってもいいほどです。

 

しつこいですが、

こういった隙間を探して見つけて

埋められるという事にも、

気密測定を実施する意味や価値がある

と私は思っております。

 

人生で一番大きな買い物。

住んでから後悔するよりも、

出来る事はやっておきたいですよね。

気密測定

Posted by fok-rs