石川県白山市で気密測定 2025/01/30
稜です。
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2025年1月30日は石川県白山市で
㈱アントールさまの現場の
気密測定を行いました。
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中に上がります。
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屋根・壁・床の断熱はともに
ウレタン吹き付け断熱と
なっています。
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サッシはYKK APW330。
樹脂ペアガラス仕様ですね。
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では、チェックしてきます。
サッシ周りはコーキングで
気密処理されています。
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玄関ドアの周りも同様に
コーキングで気密処理されています。
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柱の下端を見てみると、
丁寧にコーキングを打ってありました。
こちらの現場は床にウレタンを
吹き付けて気密を確保していますが、
それでも案外隙間が残っている
ケースがあります。
その場合、空気の出入り口となるのは
大概柱の下端の切り欠きからです。
ですので、このようにコーキングで
切り欠きを埋めて蓋している訳ですね。
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お風呂の給湯給水管の貫通部。
このように配管や配線が束になって
気密ラインを貫通している場合、
それらの間に隙間が出来ます。
この隙間がとても厄介で
物が密集しているため処理しづらく、
その上隙間が残っているかどうか等の
確認がしづらいという事もあり、
如何せん隙間の埋めずらい構造に
なってしまっている状態です。
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ですので、あのように丁寧に
コーキングで処理してあっても、
実際には隙間が残ってしまっている訳です。
今回は使用しているコーキングが
暗い色であったので、
余計に気付きづらい状況ですね。
測定器で減圧している状態なので、
実際に漏気の有無によって
見つける(判断する)事が出来ましたが、
目視だけでは私も隙間が空いているのか
分からないようなレベルです。
いや~埋められて良かった良かった。
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玄関ドア横の配線貫通部。
電子錠用の配線ですね。
配線の周りは隙間が空いている状態で
スカスカだったようですので、
監督さんがテープを貼って
処理して下さっています。
こちらは処理を後まわしに
されがち(?)な箇所ですので、
忘れぬうちになる早で埋めておくべし。
よし、これでOK…
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じゃない!
よく見ると、線が柱を貫通して
横穴が空いていました。
位置的に気密ラインから外れた
室内側の処理ですので、
普通は気密に関係ないのですが、
先ほど配線貫通部を塞ぐように
テープを貼ってしまいましたので、
空気の通り道が繋がってしまったようです。
(説明が難しい…)
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ですので、この隙間を塞ぎます。
本当は先程の配線貫通部を根元から
埋められていればよかったのですが、
玄関ドア枠の収まりの都合などもあり
ウレタン等での処理を避けたかったそうです。
漏気の心配は無くなりましたので、
気密的な問題は解決です。
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最後に、木と木の取り合い部分に
少し隙間が出来ていて漏気が
発生していましたので、
ウレタンを吹き付けて気密処理をしました。
比較的気密の取りやすい
ウレタン吹き付け断熱であっても、
木と木の取り合いは吹き付けの対象外。
気密処理をしなければ漏気を起こす
可能性があるので油断できません。
(ちょっと気になるなぁ…)と、
少しでも不安に思ったら
処理しておく事をおススメします。
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それでは測定を始めます。
気になる結果は…
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C値=0.095cm2/m2の
ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
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この結果に、
立ち合いされたお施主様たちは
喜んでいるご様子でした。
とても素晴らしい気密ですね。
もちろん改善処理で埋めた分も
反映されていると思いますが、
元々気密がしっかり取れていないと
これだけ良い結果にはなりません。
サッシ周りや柱の下端の
コーキングの処理一つを見ても
丁寧で素晴らしかったですし、
こういった一つ一つの積み重ねが
良い気密に繋がっているのでしょう。
このブログを書いている日も
雪が降り積もる寒い日でしたが、
こんな日であっても暖かく快適に
生活できる家になりそうですね。