石川県白山市で気密測定 2025/04/17

稜です。

2025年4月17日は石川県白山市で

㈱イシダ住建さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

現場は屋根・壁ともに

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはリクシルのEW。

樹脂ペアガラス仕様です。

チェックしていきます。

 

隠れていて見づらいですが、

サッシ周りはテープを貼って

気密処理してありました。

配線済みのCD管をチェック。

 

線の周りにコーキングを打って

気密処理を施しています。

二階の床(合板)と胴差し等の取り合いに

ウレタンが吹き付けられていますね。

 

もう何度も紹介している箇所なので

しつこいと思われていそうですが…

 

断熱材や気密ラインによっては

伝い漏れを起こしてしまいます

ので注意が必要です。

監督さんが柱周りにコーキングを

打ってらっしゃいます。

 

現場は床断熱となっていまして、

床の合板の下、大引きと断熱材の

取り合いにテープを貼って

気密処理をしているのですが、

柱周りはテープが貼りづらいためか

少し漏気してしまいがち。

 

そこで柱周りの切り欠き(溝)に

コーキングを詰めて漏気を

予防している訳ですね。

 

下(大引きと断熱材の取り合い)で

気密処理してあるから大丈夫。

と油断していると隙間を残してしまう

可能性がありますので要注意です。

玄関土間の基礎と土台の間に

入っているパッキンの上に

テープを貼って気密処理しています。

手で押さえながら丁寧に貼っているのが

見ていて分かりますね。

 

いくら気密パッキンと言っても、

どうしてもジョイント部分には

隙間が出来てしまいます。

 

ですので、それをカバーするために

気密テープを貼っているんです。

 

このテープを貼る作業についても、

ただ貼るだけではいけません。

 

基礎や土台に限った話ではなく、

貼る箇所に付いている塵や汚れを

よく払って綺麗にしてからでないと、

折角テープを貼ってもすぐに浮いて

剥がれてしまうので気を付けましょう。

引き違い窓の上部を見ると、

何やら小さな穴が空いていました。

 

どうやら上部の隙間を埋める

気密ピースが付いていないようです。

 

この気密ピースが付いていないと、

上部に大きな隙間が空いたままで

空気が駄々洩れになってしまいます。

 

現在気密ピースはサッシ屋さんが

持ち帰って保管しているようですので、

代わりに養生テープで隙間を

塞いで測定する事になりました。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.26cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)

をしていきます。

 

玄関ドア横にある配線貫通部が

空いたままの状態となっていて、

漏気が発生していました。

監督さんがコーキングを打って

気密処理をして下さっています。

 

監督さんの手には細いヘラと

コーキングガンが。

 

コーキングで気密処理をする際は、

打った後に上からなぞって押さえることで

隙間がより綺麗かつ埋まりやすくなります。

 

このなぞって押さえる工程を

指で行う人も割かし多いのですが、

その場合ベタベタに汚れてしまい

スマホなど物に触れなくなるので

こうしてヘラを使って処理しているのです。

(キチンと拭けば問題無いですが

ちょっと手間がかかりますからね。)

 

ちなみに、このような細いヘラは

指では処理のしづらい狭い隙間でも

届いたりするので便利です。

お風呂の排水管の支持金具。

断熱材を貫通している箇所が

空いたままで漏気を起こしています。

 

断熱材の取り合い等にテープを

貼って気密処理しているので、

残った隙間から集中的に漏気を

起こしている訳ですね。

貫通部にウレタンを吹き付けて

気密処理をしました。

 

金具周りの断熱材を削っている分、

断熱材が欠損していますので、

テープやコーキングを使うより

ウレタンを使って処理する事を

おススメしたいですね。

人通口の付近をチェックしていると、

このシートと断熱材の隙間から

かなりの量の漏気が起きていました。

この隙間にウレタンを吹き付けて

漏気を止めました。

 

本来は点検などをする際に

シートを剥がしやすい状態に

していないと作業に支障が出るので、

あまりガチガチに処理しないように

しているのだと思われます。

 

こればっかりは測定器で減圧

している間にチェックしないと

漏気するかが判別できないので

仕方がありませんね。

最後に入隅の隙間(切り欠き)。

 

上の方で柱周りにコーキングを

打っているのをご紹介しましたが、

ここも同様に漏気を起こしてしまう

箇所となっています。

 

この場合、コーキングよりも

ウレタン方がより奥まで隙間を

埋める事が出来ます。

 

場所によって使用する気密材を

使い分けるのも大切です。

 

それでは再度測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.18cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
29cm2 → 20cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.29 → 1.20
となっています。

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

納得されたご様子でした。

 

今回はお風呂周りからの

漏気が多かった印象ですね。

これがユニットバスを組んでからでは

改善がほぼ不可能になってしまうので、

測定のタイミングというのも

非常に重要となっています。

 

引き違い窓の気密ピースにしても、

養生テープでの目張りが完璧に

効いているかと言われると

そうではありませんので、

本来はもう少しだけ良い結果と

なっていたかもしれませんね。

 

何はともあれ良い気密です。

快適で暖かな家になりそうです。

気密測定

Posted by fok-rs