富山県富山市で気密測定 2025/06/11

稜です。

2025年6月11日は富山県富山市で

㈲ベストホームさまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

現場は屋根・壁ともに

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスですね。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはウレタンを吹いて

気密処理してありますね。

 

カットしたのか、少し表面が

ボソボソになっていますが、

奥の方がしっかり埋まっていれば

気密的には問題ありません。

さらに窓台やまぐさと間柱などの

取り合いにテープを貼っています。

 

木と木の取り合いである以上

その境目に僅かな隙間が出来ます。

しかし、ウレタン吹き付けによって

その隙間が埋まる訳ではありませんので、

このように別途処理しておく事で

気密を確保している訳ですね。

測定を行う前に、

伝い漏れを起こしやすい

二階の床(合板)と胴差しなどの

取り合いにウレタンを吹いて

気密処理をしています。

 

気密を少しでも良くするために、

漏気してしまう恐れのある箇所は

しっかり処理しておきましょう。

(工法や断熱材によって気密ラインが違い、

ほぼ伝い漏れを起こさないケースやはたまた

多量の漏気を起こすケースなど様々なので、

必ずしも処理をしなければならない訳ではありません。)

お風呂の配管貫通部をチェック。

 

周りにウレタンをしっかりと

吹き付けて処理してありますね。

これだけモッコモコであれば

安心できる…でしょうか?

漏気するか否か気になる所ですが、

とりあえず一度測定をしてみましょう。

気になる結果は…

C値=0.067cm2/m2の

ウルトラ気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

先程のお風呂の配管貫通部ですが、

手を近づけて確認してみたところ

漏気を起こしていました。

 

どうやら赤丸の部分に隙間が

出来てしまっているようですね。

これだけ気密処理してあっても

漏気が起きるのが『気密』の怖いところ。

 

特にこのような陰になり易い下部や、

管や線が集中して何本か束なっている

箇所は隙間が残ってしまいがちです。

 

見る角度(視点)を変えて確認しよう!

とよく言っている私ですが、

正直今回は見ただけでは漏気を

起こすか否か判別できないレベルの

隙間だったと思います。

 

いかにもって感じの怪しい隙間は

埋めておくに越したことは無いですが、

今回のような隙間は見逃してしまいがちな

さほど怪しくも無い小さな隙間でした。

 

実際に漏気しているか否かで

隙間が外気まで通じているかを

判別する機会となるのが気密測定。

改めて良い気密の家を建てる上で

大切な工程だと実感できました。

こちらは接合金物のスリット。

 

もし外気まで通じていれば、

隙間が大きい分漏気量も比例して

多くなってしまう要注意ポイント。

 

チェックしてみたところ

今回は漏気していなさそうですね。

 

条件的には漏れてもおかしくないのですが、

おそらく吹き付けが丁寧でスリット上部の

隙間がしっかり埋まっているのでしょう。

 

しかし、振動や経年劣化によって

隙間が生じないとも限りませんので、

念の為スリットをウレタンで埋めて

こちら側でも気密処理をしておきました。

 

他にも微量な漏気箇所を潰したので

再度測定をしてみようと思います。

結果はいかに…

C値=0.044cm2/m2の

ウルトラ気密です!

表示は四捨五入により0.0cm2/m2!

 

αA (家全体の隙間面積)が
12cm2 → 8cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.33 → 1.05
となっています。

この結果に、

立ち会いされたお施主様は

満足されたご様子でした。

 

αA (家全体の隙間面積)と

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が

どちらもかなり良くなっています。

 

改善作業をする前から既に

素晴らしい気密だったのですが、

お風呂の配管貫通部などに出来た

隙間が埋まって途轍もなく良い

気密になってくれたようですね。

 

しつこいですが、気密測定は

ただ単に気密を測るだけではなく、

隙間を探して埋めるチャンスでもあります。

 

普段全く怪しいとも思っていない箇所が

案外漏気を起こしていると気づけたり、

確認のしづらい高所や低所、狭い場所などでも

実際に漏気が隙間の存在を知らせてくれるので

効率的に気密を向上させることが可能です。

 

これだけ気密の良い家ならば、

お施主さまも快適に暮らせるに

違いありませんね。

気密測定

Posted by fok-rs