石川県かほく市で気密測定 2025/11/13
稜です。
2025年11月13日は石川県かほく市で
㈱アイワホームさまの現場の
気密測定を行いました。
中に上がります。
現場の断熱は屋根・壁ともに
ウレタン吹き付け断熱となっています。
こちらは制震ダンパーです。
ボルトなど金具からの伝い漏れを
考慮しての対策でしょうか。
綺麗にウレタンで覆ってあります。
では、早速測定を始めます。
気になる結果は…
C値＝0.26cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。
C値改善作業（隙間埋め）
をしていきます。
床を貫通しているCD管。
周りにはウレタンが吹き付けて
ある状態なので問題ナシ。
と思いきや…
後ろから確認してみると、
ウレタンが吹き付けられていない
部分が複数あるのを発見。
手を近づけて見たところ
漏気を起こしていましたので、
気密処理を施します。
モコモコとウレタンを吹き付けて
隙間をしっかりと塞ぎました。
どうやら反対側にコンパネなどが
立てかけられている状態だったので、
角度的にウレタンが吹き付けづらく
隙間が残ってしまったのでしょう。
しかし、床断熱の現場の場合は
外気に直結する隙間になるので、
処理しづらいからと諦めずに
確実に埋めておきましょう。
お風呂の排水管をチェック。
こちらも一見問題なさそうですが…
下から覗いてみるとこのように
隙間がガッポリと空いている状態。
おそらくは排水管の支持金具が
邪魔をしてウレタンを吹き付けし
づらかったのだと思います。
ただでさえ覗き込まないと
見えないような低い位置なので、
隙間が残ってしまうのも分かります。
しかし、これだけ大きい隙間を
残してしまうと気密だけでなく
断熱的な影響も大きいので、
なるべくちゃんと確認をして
埋めておきたいポイントですね。
ウレタンを吹き付けて隙間を埋めました。
お次は下屋のウレタン吹き付けと
二階の柱等の取り合いです。
ここにも隙間の有無を確認
しづらいポイントがあります。
どこかというと説明しづらいの
ですが、隅の部分ですね。
ウレタンと柱の接している隅の部分。
こんな感じに隙間が残っています。
先程のCD管や排水管の貫通部に
残っていた隙間と比べると、
かなり見つけづらい隙間ですね。
角度的にウレタンや柱が邪魔して
真下からでないとほぼ見えませんし、
それ以前に普段気にしない箇所だと思うので
まず見ようともしないですよね。
こ～んな分かりづらい隙間ですが、
気密測定の最中は漏気によって
外気に通じている隙間か判別出来るので、
案外見つけられるものなんですよね。
角度的にウレタンを吹き付けるのすら
難しかったのですが、何とか埋めました。
最後に火打ち梁の付近。
ここはかなりの頻度でご紹介している
隙間が残りやすいポイントですね。
こうやって見ている分には
全然怪しい隙間なんてありませんが…
少し見る角度を変えて見ると、
隙間が現れましたね。
単に隙間が残りやすいだけでなく、
見る角度によっては隙間がウレタン表面
の凹凸などによって隠れてしまうため
本当に厄介なんですよね。
見つけることが出来ずにそのまま…
というケースもウレタン吹き付け断熱の
現場ではかなりあるのではないか思います。
私は火打ち梁とウレタンが接触している
箇所があれば必ずチェックしています。
たとえ隙間が小さめであっても
漏気量はかなり多くなる印象なので、
ウレタン吹き付けの現場では
絶対に確認すべき箇所の一つです。
また、表面の隙間は小さくとも
中の空洞は広い可能性があるため、
気密だけでなく断熱的な補強も兼ねて
奥の方までウレタンが詰まるように
意識して処理するのがおススメです。
それでは再度測定を始めます。
結果はいかに…
C値＝0.20cm2/m2の超高気密です。
αA （家全体の隙間面積）が
39cm2 → 29cm2
n値 （隙間特性値 範囲1～2）が
1.36 → 1.27
となっています。
この結果に、
立ち会いされた監督さんは
納得されたご様子でした。
今回、CD管や排水管の貫通部、
屋根のウレタンに出来ていた隙間と
かなり埋めたこともあってか、
αA （家全体の隙間面積）が
10cm2 も良くなりました。
いずれも見つけづらい隙間なので
隙間探しをする際には参考に
していただければと思います。
これだけ良い気密ならば、
快適で暖かな家になりそうです。