福井県坂井市で気密測定 2023/10/20

稜です。

2023年10月6日は福井県坂井市で

㈱中広地所さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

 

現場はプレウォール工法と

なっていまして、

断熱材は天井・壁ともに、

ネオマフォームです。

パネルの取り合いは、

コーキングを使って丁寧に

気密処理されています。

 

下端までしっかりと処理

されていますので、

伝い漏れの心配もありません。

さらに、天井にはウレタンが

吹き付けられており、

気密性能も断熱性能も

上がっております。

 

パネル工法で屋根や天井に

ボード状断熱材を施工する場合、

気密を確保するのが本当に大変です。 

時間がかかる上に取り合いが

複雑だったりしますので、

現場の大工さんや監督さんは

かなりの気苦労があると思います。

(あと、取り合いに貼ったテープが浮いたり、

コーキングが切れていたり…etc)

 

しかし、こうしてウレタンを吹き付けることで、

天井のネオマフォームの取り合いから

漏気する事がほぼ無くなりますので、

簡単に気密を確保する事が出来る上、

時間も短縮されるので効率が良くなりますね。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスです。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングで

気密処理してあります。

透明なコーキングで見づらいですが、

丁寧に処理されていました。

二階の床(合板)と胴差し、

梁との取り合いを見てみると、

コーキングで気密処理が

施されています。

 

柱の切り欠きの箇所などから

伝い漏れが起きてしまう

ケースがありますので、

これはその対策ですね。

そして、一階の下屋部分の

取り合いまで気密処理されています。

 

こちらの気密処理については、

下屋部分の気密ラインの高さによって

処理しなけばいけないか否かが

変わってきます。

 

下屋の断熱材の高さが二階の床

より低い位置に来ていれば

外気に通じる道が出来て

漏気を起こしてしまいますし、

そうでなければ室内の同一空間で

繋がるだけですので問題ありません。

 

文字だけでは分かりづらいですが、

とにかくこの処理は大切だと

いう事だけは伝わってほしいです。

いずれ図を作って説明出来ればと

考えております。

先ほどと同じ画像を使っていますが、

下(二階の床と胴差しの取り合い)

で処理したのであれば、

上(二階の床とパネルの取り合い)

でも処理する必要があります。

 

何故ならば、

一方の出口を塞いだところで

別に出口がある場合は、

結局漏気を起こしてしまうからです。

 

バケツの底に穴が二か所空いていて

そこに水を入れた場合、

一方の穴を修復したところで

もう片方の穴がそのままの状態だと

水がこぼれてしまいますよね?

それと同じことが起こります。

 

ですので、別の逃げ道から漏気を

起こしてしまわないように、

気密ラインを意識した処理が

とても大切なんですね。

壁の配管貫通部です。

コーキングで気密処理

されていますね。

 

配管や配線の貫通部を

気密処理する際には、

このように少し間隔を空けて

処理する事が大事です。

これは気密処理とは別になりますが、

ボルト金具などがウレタンで

覆われていますね。

 

金属は非常に熱伝導率が高い為、

外の冷たい温度をそのまま

室内に伝えてしまいます。

これを熱橋(ヒートブリッジ)というのですが、

そうして侵入してしまった冷気と

室内の暖気による温度差によって

結露が発生してしまうんです。

 

ですので、

結露を起こしてしまわないように、

こうして対策をしているんですね。

最後に、

現場は基礎断熱ですので、

基礎を貫通している箇所があれば

測定時には必ず塞がなければなりません。

 

現場には、マーベックスの

第一種床下換気システム、

『澄家』が入っていまして、

その換気システムの給気用と排気用に

基礎に貫通部が出来ているわけですが、

ここも塞いでおく必要があります。

 

しっかりとテープで目張りして

塞いで下さっていますね。

気密測定器の設置準備だけでも

結構時間がかかってしまいますので、

こうして目張りなどをして

下さっていると本当に助かります。

いつもありがとうございます。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.066cm2/m2の

ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

満足されたご様子でした。

 

今回改善処理はしていないのですが、

前に測定を行った際に

漏気していた箇所などは、

同じ轍を踏まないように

しっかりと処理されていますので、

最初からこのレベルの気密を

叩き出しているわけですね。

 

本当に素晴らしい気密!

完成時の測定も楽しみです。

気密測定

Posted by fok-rs