石川県加賀市で気密測定 2024/03/08

稜です。

2024年3月14日は石川県加賀市で

㈲西脇建築 インフィルホームさまの

現場の気密測定を行いました。

中に上がります。

現場はパネル工法となっています。

 

こちらのパネルは、

Nパワーヒートウォールという

西脇さま考案の断熱耐震パネルです。

 

パネルと柱、床などの取り合いに

コーキングを打って気密処理

してあるようですね。

天井の断熱材は、

ネオマフォームです。

 

下地があるので画像では

見えづらいかもしれませんが、

断熱材と梁などの取り合いには

コーキングが打ってありました。

サッシは三協アルミのアルジオ。

アルミ樹脂複合のサッシです。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはウレタンやコーキング

で気密処理されていました。

 

上には隙間を埋めやすいウレタンを、

横や下などの隙間が出来にくい

箇所にはコーキングと、

適材適所で使い分けをしているのですね。

現場は床断熱となっています。

 

床の合板のジョイント部分は

テープで気密処理されていますね。

柱周りの隙間はウレタンで

埋めてあります。

丁寧な気密処理ですね。

外周部の床と柱、パネルの

取り合いに関しても、

しっかりと気密処理してあります。

床の配管貫通部などは、

コーキングで気密処理してありました。

お風呂周りの気密処理。

 

見づらいですが、

こちらもコーキングで

気密処理されています。

一階の天井と胴差しなどの取り合いも

コーキングで処理されています。

 

ここで大切なのは、

逃げ道を残さない事ですね。

下の方から気密処理をしましたが、

上に空気の逃げる道が残っていては

結局漏気を起こしてしまいますよね。

 

ですので、このように上(二階の床)

と下(一階の天井)の両方で、

気密処理をしておくのが大切なんです。

最近良く隙間が出来ていたりする

スリーブ管などの壁貫通部。

 

端の方に取り付けることによって、

間に狭い隙間が出来がちです。

この隙間がとても厄介で、

ウレタンやコーキングで埋めようにも

中々思うように埋まってくれません。

 

その上、普段したから見上げている

だけでは隙間の存在に気づく事すら

出来ないのでそのまま見逃してしまう

事も少なくないでしょう。

今回もしっかりチェックしました。

上部の狭い隙間にまでちゃんと

コーキングが入っていますね。

うん、これなら安心です。

大工さんが床の配管貫通部を

気密処理して下さっています。

 

既に気密処理してあった箇所なのですが、

どうやら給水管と排水管との間に

隙間で出来ていたようですね。

 

上でお伝えしたスリーブ管と

全く同じことが言えるのですが、

物と物との間隔が狭いと

その分隙間も埋めづらくなります。

 

狭い隙間を生まないようにするには、

なるべく物同士の間隔を広く取る。

それが難しい場合は、

注意深く気密処理を行う。

コレ結構大事です。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.26cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。

 

玄関土間付近をチェック。

土台下部のパッキンから漏気が

起こっていたようです。

土台で死角になっているので、

目視で確認する事が困難な

箇所だったようですね。

 

大工さんは指をコーキングで

ベトベトにしながらも、

丁寧に気密処理して下さいました。

お風呂周りのコーキング処理。

 

全体的にしっかりと処理されている

ように見えたのですが、

先程のように下から覗いてみると

隙間が出来ている箇所を発見しました。

追加でコーキングを打って

気密処理を行いました。

 

隙間探しをする上で大切なのは、

別の角度からも確認してみることです。

こちらの隙間も、立っている人間の視点では

問題無いようにしか見えなかったのですが、

実際には隙間が残ってしまっていて、

床スレスレの角度から覗いてみると

それが確認出来ました。

 

これの対策としては、

・怪しいと思った箇所以外も

視点を変えて確認してみる。

・惜しまずコーキングを太めに打つ。

といった感じでしょうか。

 

まぁ全部確認して回るというのは

中々大変な事だと思いますが、

測定器で室内を減圧をしている間は

実際に漏気しているか否かで

隙間の有無を判別できるので便利です。

通常見つけるのが困難な隙間でも

漏気が存在を知らせてくれます。

その一例として、

この断熱材の取り合いから

漏気があったのですが、

カメラですら隙間を捉えるが困難なので

見ただけでは判別できませんよね?

 

正直どこに隙間があるのか

不確かなレベルですが、

実際はわりかし気になる

程度の漏気量でしたので、

コレを見過ごすわけにはいきません。

一階の勾配天井で下地も組んであるので

中々処理が難しいですが、

仰向けに寝そべりながら

なんとか気密処理をしました。

 

こういった箇所でも隙間を

見つけることが出来るのは、

気密測定をする上での

メリットの一つだと思います。

お風呂付近の柱と床の取り合い。

切り欠きの部分をよく見ると、

下の方に僅かに隙間が出来ています。

ウレタンをチュッと吹き付けて

気密処理をしました。

 

ウレタンを吹き付ける際の

ポイントなのですが、

表面にペチャっと吹き付けるのではなく

中の隙間を埋めるように吹くのが大切。

 

どちらも隙間が埋まって

漏気が止まるまでは同じですが、

中の隙間をなるべく埋めるようにすれば

揺れなどによる経年劣化で

再度隙間が出来てしまう可能性を

下げることが出来ますし、

単純に断熱的にもプラスに働きます。

最後に4枚建ての掃き出し窓を

調整しています。

 

構造的に漏気しやすいタイプなので、

少しでも気密を良くするために

調整は大切ですね。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.23cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
30cm2 → 26cm2

となっていました。

この結果に、

立ち合いされた西脇社長たちは

納得されたご様子でした。

 

αA (家全体の隙間面積)は

4cm2 の改善結果となりました。

埋めた分がしっかりと反映されていて

報われた気分になりますね。

 

3月の下旬(書いている頃)だというのに、

雪が降ったりとまだ寒い日は続きそう。

こんな異常な寒い季節であっても、

これだけ良い気密で断熱も良いとなれば

住まわれるお施主様は快適でしょうね。

気密測定

Posted by fok-rs