石川県河北郡津幡町で気密測定 2024/07/30

稜です。

2024年7月30日は石川県河北郡津幡町で

イシダ住建㈱さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根・壁の断熱は、

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシは三協アルミのアルジオ。

アルミ樹脂複合のサッシです。

チェックしていきます。

 

とても見えづらいですが、

サッシ周りはコーキングで

気密処理されています。(…多分)

現場は床断熱となっています。

 

柱の下端の切り欠き部分には

ウレタンが詰まっています。

 

ウレタン吹き付けの現場であっても

この切り欠き部分から意外と伝い漏れを

起こしてしまいがちなので、

埋めておいた方がと安心できます。

二階の柱の下端も一階と同様に

ウレタンが吹きつけられていまして、

その下からもウレタンを吹き付けることで

サンドイッチするように隙間を塞いでいます。

 

これがかなり重要な事でして、

気密処理で隙間を塞ぐというのは

一ヶ所だけで完結するわけではなく、

それに関連する取り合いや隙間を

全て処理する事で初めて意味を成します。

 

一ヶ所だけ処理したところで、

他に空気の通り道が出来ていては

結局漏気が起きてしまいますので、

折角の処理が無駄になってしまいます。

 

それを避けるためにも、

関連する取り合いや隙間は全て

徹底的に処理するのが肝心なんです。

測定を始める前に少しだけ、

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

玄関ドアの付近の土台と基礎の

間に入っているパッキンが

少し心配だという事で、

外側からコーキングを使って

気密処理をしています。

監督さんも気密処理を熟知

されている方ですので、

ただコーキングを打つだけでなく

ヘラを使って上からなぞっています。

 

このなぞる工程が肝心で、

埋まり切っていなかった隙間まで

コーキングが押し込まれますので、

気密がしっかり取れるという点と

経年劣化にも強くなる点の

二つの大きなメリットがあるんです。

うん。結構綺麗に埋まっていますね。

気密というのはどれだけ綺麗に

処理出来ているかによって、

隙間の残り具合や長持ちするか否かが

決まったりもしますので大切な事です。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.26cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

お風呂の排水管などの貫通部。

一見問題なさそうにも見えますが…

視点を変えて下から覗くと、

隙間が出来ているのが分かりますね。

 

このように隙間探しをする時は

人間が立っている時の視点だけでなく、

かがんでみたり脚立に乗って

上から覗いてみたりするのが

結構大切だったりします。

ウレタンを吹き付けて気密処理

を行いました。

 

通常では分からないような、

見つけられないような隙間でも

視点を変えて見ることで隙間を

発見する事が出来るかも知れません。

 

歩いて見て周って安心するのではなく、

色々な視点から確認する事が

隙間を逃さないコツですね。

と言ったそばから、

見つけてしましました。

 

壁のスリーブ貫通部が怪しいと

思ったので脚立に乗って覗いてみると…

ありましたね。

中央より左寄りの暗い部分が

漏気している隙間です。

 

壁のスリーブ管貫通部は、

梁や柱に接触している状態だと

その付近にウレタン等が詰まり切らず、

隙間が出来てしまう事があります。

 

しかも、そういった隙間は

外と直結しているケースが多いので

漏気量もそれなりに多いんです。

 

なるべく奥の方まで詰まるように

しっかりとウレタンを吹き付けました。

屋根のウレタン吹き付け部分を

見て周っていると、

何だか怪しい隙間がありました。

 

手を近づけて確認してみると

結構な漏気が起きていました。

同様に似たような隙間が二つ、

計三つありましたので、

ウレタンを隙間の奥までしっかりと

詰め込んで埋めました。

 

どうやらこの隙間は、

余分に吹き付けたウレタンを

カットしたことによって生まれた

もののようですね。

 

カットする前は塞がっていたので、

その後隙間が現れるとは思って

いなかったのでしょうね。

こういったケースは割と珍しいですが、

普通に起こりうるケースですので

似通った怪しい隙間を見かけた際は

埋めておくことをおススメします。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.21cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
35cm2 → 29cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.41 → 1.27
となっています。

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

納得されたご様子でした。

 

今回、αA (家全体の隙間面積)は

6cm2 埋まったようですね。

n値 (隙間特性値 範囲1~2)も

改善して良い気密となっています。

 

しつこいですが、

視点を変えて見るのは

隙間を探すうえでとても大切です。

 

普通スリーブの上を除く事なんて

無いと思いますが、

こんな風に隙間が出来ている

ケースがあるという事だけでも

覚えていただけると幸いです。

気密測定

Posted by fok-rs