石川県白山市で気密測定 2024/09/02
稜です。
2024年9月2日は石川県白山市で
㈱イシダ住建さまの現場の
気密測定を行いました。
外壁の面材は吉野石膏の
タイガーEXハイパーですね。
中に上がります。
屋根・壁の断熱は、
ウレタン吹き付け断熱
となっています。
サッシはリクシルのTW。
アルミ樹脂複合のサッシです。
こちらは掃き出し窓なのですが、
どうやら4枚建てのようですね。
あまり漏気しないように祈ります。
チェックしていきます。
サッシ周りはコーキングで
気密処理されています。
打ったコーキングをなぞって
押さえてあるのが見て分かります。
丁寧に処理されていますね~。
さらにまぐさや柱との取り合いには、
テープが貼ってありました。
木と木の取り合いからは
漏気が起こりやすいのですが、
このように処理してあれば安心ですね。
こちらはダウンフロアでしょうか。
周りと見比べてみると、
床の高さが下がっていますよね。
しっかりと処理しておかないと
漏気の原因となりかねませんが、
テープを使ってとても丁寧に
処理されていますので
特に問題は無さそうですね。
こちらは玄関土間付近の処理。
いやはや、素晴らしいですね。
土台と基礎の間に入っている
パッキンの取り合いには、
先程のようにテープを貼って
気密処理してあります。
それにただ貼るだけではなく、
その場の形に添ってテープを押さえて
ありますので、
浮いたり剥がれたりしづらい
処理となっています。
他にも、床の合板や柱の取り合い、
土間の外周部(入隅)までも
コーキングを打ってありますし、
柱の表面や土台のジョイント部分に関しては
テープと使い分けもされています。
一階の床外周部を見てみると、
柱の根元の切り欠きに
コーキングが打ってありました。
こちらは伝い漏れ対策ですね。
二階の床外周部も同様に
気密処理されています。
二階の床外周に関しましては、
上(二階)側からだけではなく
下(一階)側からも気密処理を
しておくべきです。
折角、上(二階)側で処理しても
下(一階)側からも塞がなければ
結局逃げ道が残って伝い漏れが起きます。
気密処理をする際には、
他に逃げ道が残らないかを
考えながら処理する事も肝心です。
吹き付け屋さんが丁寧に
ウレタンを吹き付けて蓋を
してくださっているようですね。
それでは測定を始めます。
気になる結果は…
C値=0.19cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2。
C値改善作業(隙間埋め)を
していきます。
間柱の下端に隙間があって、
そこから漏気しているようです。
吹き付け業者さんの施工では
埋まりづらい箇所ですので、
隙間が残っていないかチェックして
周るのも大いにアリだと思います。
火打ち梁の全体がウレタンで
覆われている箇所なんですが、
こちらに隙間有りましてね?
それがどこから言いますと…
これがまた上部にあるんですよね。
普通に下から見上げてチェックするだけでは
隙間を発見する事も出来ないかもしれません。
脚立を使うなどして別の角度から
見るのも大切な事ですね。
大工さんが隙間を埋めて下さっています。
火打ち梁って、案外外気に通じる
隙間が残ってしまいやすいです。
私はウレタン吹き付けの現場では
しっかりとチェックするようにしています。
そして最後に、大工さんが
「火打ち梁の根元って漏気するんじゃない?」
と、その周りにウレタンを吹き付けて
気密処理をし始めました。
確かに過去に何度か漏気している
ケースを確認していますので、
出来るならば処理しておいた方が
良い箇所ではありますね。
それでは再度測定を始めます。
結果はいかに…
C値=0.13cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
αA (家全体の隙間面積)が
28cm2 → 20cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.79 → 1.37
となっています。
この結果に、
立ち合いされた監督さんは
納得されたご様子でした。
元々、現場の綺麗な処理を見て
良さそうと思っていたのですが、
やはり結果的に良い気密になりましたね。
テープの貼り方やコーキングの打ち方が
かなり丁寧でしたので、
見ていて気持ちの良い処理具合です。
しいて言うならば、4枚建ての掃き出し窓
からそれなりに漏気がありまして、
n値が大きかったりしたのは
それによる影響ではないかと思います。
何はともあれ、とても良い気密。
暖かく快適な家になりそうですね。