石川県金沢市で気密測定 2024/09/09
稜です。
2024年9月9日は石川県金沢市で
㈱作造さまの現場の気密測定を行いました。
中に上がります。
屋根・壁の断熱は、
ウレタン吹き付け断熱
となっています。
サッシはYKK APW330。
樹脂ペアガラスです。
チェックしていきます。
サッシ周りはコーキングを打って
気密処理されています。
現場は床断熱となっていまして、
床の合板のジョイント部分に
テープを貼って気密処理してあります。
和室部分の少し下がっている箇所も
隅に食い込むようにしっかりと
貼ってありました。
柱の周りの気密処理には
コーキングが使用されていますね。
テープを貼った後でコーキングを
打ってあるのはとても良いと思います。
気密材はを重ねる際は順番によって
テープが剥がれたりコーキングが剥離したりと
折角施した気密処理が無駄になってしまう
ケースもありますので注意が必要です。
下屋部分の具合を見ていると、
金物で固定している梁のスリットが
空いたままの状態になっているのに
気が付きました。
これですね。
このスリットは上部まで貫通していまして、
もし反対側に外気に通じている隙間があると
漏気を起こしてしまいます。
この下屋部分にはウレタンが吹いてあるので、
別に問題ないんじゃないの?
と思う方もいるでしょうが、
仮にこの上部がギチギチのミチミチに
ウレタンで埋まっているのならば
特に問題はありませんが、
全く隙間がない綺麗な状態で
吹き付けされているかといえば
そうでないケースが多いと思われます。
実際に具合を確認したわけでもないので
必ずしもそうでないとは言いきれませんが、
私たちが気密測定と改善処理で
チェックしてきたデータとしては
漏気しているケースが多いんです。
なるべく奥にまで詰まるように
ウレタンを吹き付けて隙間を埋めました
テープが貼ってあるのは、
ボトボトと床に落下させないための対策と、
本来は表面からプクーッと顔を出すように
膨らんで無駄にはみ出してしまう分を、
代わりに隙間の奥の方で膨らむようにする
おまじないという訳です。
ひとつ前の画像を見れば分かる通り
金物が見える状態ですので、
熱橋の対策としてもしっかりと
処理をしておきたい箇所ですね。
玄関ドアの下端にウレタンを吹いて
仮に塞いでいるのですが、
どうやら隙間が空いているらしく
光が差し込んでいます。
この後の工程で結局ウレタンをむしって
モルタルを詰めたりするのですが、
現時点での気密を正確に測る為にも
しっかりと隙間を塞いでおきましょう。
こちらは基礎の水抜き穴。
現場は床断熱なのですが、
外部収納の部分はまた別なので
このように水抜き穴が見える
状態となっていました。
このままではスカスカで
気密にかなり影響してしまうので、
こちらも玄関ドア下端と同様に
ウレタンを吹き付けて隙間を塞ぎました。
最後にお風呂の配管貫通部。
少し怪しい隙間があったのか
監督さんがウレタンを吹いて
気密処理をなさっています。
配管が複数本束なっている箇所は、
配管同士の間に隙間が出来やすいので
その間にまでウレタンやコーキングを
詰めておく事を推奨します。
それでは測定を始めます。
気になる結果は…
C値=0.12cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
この結果に、
立ち合いされた監督さんは
納得されたご様子でした。
気密処理をしたと言える箇所は
下屋部分の金物のスリットや
監督さんに処理して頂いた
お風呂の配管貫通部ぐらいですが、
それでここまで良い気密が出ているのは
元々の施工がしっかりしているという
何よりの証拠ですね。
監督さんをはじめとした、
現場に関わっている方々が
気密を意識した施工しているからこそ
このように良い気密を出せるのでしょう。
これからの寒い季節にも負けない
暖かく快適な家になりそうです。