石川県金沢市で気密測定 2025/05/29
稜です。


2025年5月29日は石川県金沢市で
㈱北製材所 ウィッシュホームさまの
現場の気密測定を行いました。

屋根はウレタン吹き付け断熱と
なっています。


壁の断熱材はセルロースファイバー。
充填をする前の状態なので、
壁の気密処理が見えていますね。
面材と面材の取り合いに
太くコーキングと打ってから
上から押さえて均してあります。
コーキングで気密処理を行う際は、
厚ければ厚いほど切れにくく
なりますし、押さえて均す事で
接着している面積や密着率が高まり、
気密性を安定させる事も可能です。

処理のしづらい筋交いの取り合いも
このようにしっかりとコーキングを
打って処理してありました。
狭いので隙間が埋まりづらく
注意すべきポイントの一つですが、
ここまで丁寧に処理してあれば
漏気を起こす事はまず無いでしょう。

しかし、筋交いの付け根に金具が
取り付けられている箇所もあります。
そうなると余計に狭くなり、
コーキングのノズル先端を
この金具と筋交いの隙間に入れて
綺麗に処理を施すというのは
非常に困難になります。

サッシはエクセルシャノンの
樹脂サッシですね。
サッシ周りも同様にコーキングで
気密処理が施されています。

間柱と窓台などの取り合いも
処理されていますので、
伝い漏れの対策もバッチリです。

玄関土間の断熱材の取り合いや
土台と基礎の取り合いまで、
丁寧にコーキングが入っています。

お風呂の貫通部もチェック。
ウレタンを吹き付けて気密処理を
施した後に、ウレタンの外周や
配線配管の周りにコーキングを打って
より気密が取れるように補強してあります。
ウレタンというのは、
一見隙間が無さそうに見えても
案外外気に通じている道が
残ってしまっていたりします。
単に目で見ただけでは
判別できないケースもあるので、
このように念を入れて処理している訳ですね。
素晴らしいと思います。

CD管の内側、線の周りに
コーキングを打ってありますね。
処理し忘れやすい箇所ですので、
配線が終わり次第なるべく早めに
コーキングやパテで埋めておきたいですね。

監督さんがスリーブ管の周りから
漏気していないかチェックしています。
この画像では分かりづらいですが、
スリーブ管は間柱や胴差しと
かなり近い位置にありますので、
非常に気密処理がしづらく
隙間が残っている場合をあります。
ですので、このように目視と
実際に手を近づけて漏気しているか
をチェックしている訳ですね。

最後に貫通部の目張りをご紹介。
見ての通り、スリーブ管の内部に
風船を詰めて目張りをしています。
貫通部の目張りは基本的に
外側から行うのですが、
雨でスリーブ管の周りが
濡れてしまっていたり、
既にフードが付いていたりと
目張りが効きづらい場合もあります。
室内側から目張りする場合も、
長さと位置によっては
テープのかかりが浅くなって
隙間が残ってしまう事もあります。
今回はテープを使うよりも、
風船で目張りした方が適切だと
判断したのでこうしている訳です。
楽なうえに密閉出来ますので
意外と重宝するんですよね。

それでは測定を始めます。
気になる結果は…

C値=0.048cm2/m2の
ウルトラ気密です!
表示は四捨五入により0.0cm2/m2!

この結果に、
立ち会いされた監督さんは
満足されたご様子でした。
いや~相変わらず素晴らしい気密ですね。
毎度良い気密なので感覚が麻痺していますが、
もちろん簡単な事ではありません。
大工さんや監督さんをはじめ、
現場に関わっている業者の方達が
気密の重要性というのを理解し、
培ってきた経験と技術があるからこそ
これだけ素晴らしい結果を残せるわけです。
丁寧かつ徹底されたコーキング処理。
現場を見ていれば熱意や想いが
伝わってきます。
竣工時の気密測定が
今から楽しみです。