石川県かほく市で気密測定 2025/07/15

稜です。

2025年7月15日は石川県かほく市で

㈱LINXさまの現場の気密測定を行いました。

中に上がります。

天井と壁の断熱材はともに

グラスウールとなっています。

 

充填する前の状態ですので、

壁の面材が見えていますね。

柱と面材などとの取り合いは

このようにコーキングを打って

気密処理が施されています。

 

そして外壁側の面材の取り合いも、

テープで気密処理されている状態です。

 

内外二重の気密処理なので

安心感がありますね。

天井も同様に、コーキングで

気密処理してありました。

 

取り合いという取り合いを

徹底して気密処理しています。

隙間を一つも残してやらないという

想いの強さが感じられます。

 

非常に気密の良い家を建てるには、

この執念にも近い努力や手間が

必要不可欠です。

 

大工さんや業者の方々の

頑張りがあるからこそ、

快適な環境の家が生まれるのです。

サッシはリクシルのTW。

アルミ樹脂複合サッシですね。

 

窓台やまぐさ、間柱などの

取り合いに丁寧にテープを貼って

気密処理してありますね。

サッシ周りも気密処理が

丁寧に施されています。

 

ここで一つ職人さんの『技』が

見えるのですが…何処か分かりますか?

正解はココ。

隅のテープとコーキングです。

 

では何が『技』なのかと言いますと、

それは気密処理の順序です。

 

よく見ると、テープを貼った後に

コーキングを打っているのが分かります。

もしコレが逆にだった場合、

テープはコーキングに貼り付かず

ペロリと剥がれてしまう事でしょう。

 

材質にもよりますが、

基本的にコーキングの上に

テープを貼るのは推奨しません。

まともに貼り付きませんので。

 

ですが、逆にテープの上から

コーキングを打つのはGOODです。

 

テープでの気密処理は性質上、

画像のように面と隅の処理をする際

途中に切れ目を入れて貼りますので

どうしても弱い部分が出来てしまいます。

隙間が残りやすいという意味でも

剥がれてしまいやすいという意味でも。

 

そうした場合、後からコーキングを

使って気密処理を施すことで、

テープの端が浮いて剥がれないように

押さえる役割を担ってくれますし、

尚且つ残った隙間を潰す事も出来ます。

現場は床断熱となっています。

 

床の合板の取り合いはテープを

貼って気密処理が施されています。

 

ピシッと綺麗に貼ってありますね。

柱周りはコーキングを使って

気密処理されていました。

 

こちらも窓の付近と同様に

テープ→コーキングと順序を

守って処理してありますね。

床の外周部を見てみると、

こちらも同様にコーキングで

処理が施されていました。

 

ただコーキングを打つだけでなく

打った後でヘラ等で均してあるのが

素晴らしいポイントですね。

玄関土間の周りもテープと

コーキングを使い分けて

気密処理が施されていました。

 

土台の隅など隙間の少ない箇所は

接着面積が大きく耐久性が高いテープで、

隅やジョイント部分に隙間が出来るパッキンは

とても綺麗に丁寧にコーキングを打っています。

 

中々見られませんよ。

こんなに綺麗なコーキング処理は。

お風呂の周りの気密処理です。

 

ボード状断熱材の取り合いに

コーキングを打っています。

 

今回、外周部にカネライトを

二枚重ねて立ち上げていますね。

本来、面や隅の取り合いというのは

耐久性の面でテープが優れていますが、

このカネライト、切断してありますよね。

 

カネライトに限った話ではなく、

ボード状断熱材というのは

切断面が粉っぽいためテープが

本来の粘着力を発揮できず浮いて

剥がれてしまうケースがあります。

 

そのため、今回は面の取り合いも

テープではなくコーキングで処理を施した…

のではないかと勝手に推測しています。

では、下面のネオマフォームの取り合いも

コーキングで処理しているのは何故か

と問われると答えかねますが…

何か色々と言っておりますが、

勿論コーキングでの処理がダメと

いう訳ではありません。

 

画像を見れば分かる通り、

幅広くコーキングを打っていますし、

厚みもそれなりにありますので

耐久性も気密性も問題なさそうですね。

給湯給水配管などの貫通部は、

大きな隙間をウレタンで埋めた後、

一本一本管の周りにコーキングを

ねちっと打って補強しています。

 

このように電線や管を複数本

まとめて貫通させている箇所は

隙間が残ってしまいがちです。

 

特に中心部分は非常に隙間が

残りやすくなっていますので、

注意して処理しておきたいですね。

こちらはスリーブ管の壁貫通部。

 

周りにコーキングを打って

気密処理してありますね。

 

この処理にも素晴らしいポイント

があるのですが…分かりますか?

正解はこちら。

胴差しとスリーブ管が接している

箇所の処理の仕方ですね。

 

これだけ物と物が密接している場合、

処理がしづらくて非常に厄介です。

 

ですが、こちらの現場では

狭い箇所まで丁寧に処理を施して

取り合いを一通り塞いでいますので、

まず漏気することは無いでしょう。

大工さんが羽子板ボルトの

取り合いにコーキングを打って

気密処理を施しています。

 

確かに外部まで貫通していて

漏気する可能性は微かにありますが、

こんな細かな所まで処理されるとは…

 

気密に対する徹底ぶり。

素晴らしいと思います。

ボルト金具もこんな風に

気密処理されています。

 

まるでケーキにクリームを塗る

パティシエのようですね。

 

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.057cm2/m2の

ウルトラ気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

この結果に、

立ち会いされた橋本代表は

満足されたご様子でした。

 

とても素晴らしい結果ですね。

徹底した仕事っぷりを見ていたので

良い気密だろうとは思っていましたが、

まさかここまで良いとは…流石です。

 

取り合いという取り合いを

徹底して気密処理している上に、

それらほぼ全てをヘラを使って

綺麗に均してありましたよね。

さらにテープとコーキングの

使い分けと順序も考えられています。

 

途轍もないような時間と手間が

かかっているのは一目瞭然ですし、

誰にでも出来る事ではありません。

ですが、そういった事の積み重ねが

ここまで良い気密の秘訣なのでしょう。

 

これだけ良い気密であれば、

快適な環境の家となること

間違いなしでしょうね。

気密測定

Posted by fok-rs