石川県金沢市で気密測定 2025/07/03

稜です。

2025年7月3日は石川県金沢市で

㈱作造さまの現場の気密測定を行いました。

中に上がります。

現場は屋根・壁ともに

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスですね。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングと

テープを使い分けて、

気密処理されています。

現場は床断熱です。

 

床の合板の取り合いにテープを

貼って気密処理してありますね。

柱周りはコーキングを使って

気密処理してありました。

お風呂周りはボード状断熱材の

取り合いにウレタンを吹いて

気密処理してあります。

それでは一度測定してみましょう。

気になる結果は…

C値=0.36cm2/m2の高気密です。

表示は四捨五入により0.4cm2/m2。

決して悪い数値ではありませんが…

これは何か見過ごしがあるかも知れません。

 

という事でC値改善作業

(隙間埋め)をしていきます。

 

早速見つけました。

玄関土間の基礎と土台の間に

空いた隙間から多量の漏気。

 

隙間をウレタンで埋めて

漏気を止めました。

お次はこちら、

二階の床(合板)と桁梁の取り合い。

 

柱用の切り欠きが見えていますが、

ここからそれなりに漏気しています。

何故漏れるのかと言いますと、

この向こう側を見れば分かります。

そう、下屋となっているんです。

 

この下屋、ウレタンを吹き付けて

断熱気密処理を施していますが、

ウレタンが詰まっている部分の

上部は当然外気となっています。

 

今回、切り欠きがウレタンの

位置より上部に位置する為、

外気に接している状態なんですが…

伝わりますかね??

ですので、この切り欠きに

ウレタンを吹き付けて埋めれば

外気に通じる道が塞がり、

漏気も治まるという訳です。

 

気密を良くする場合に重要なのは、

気密ラインと取り合いの関連性を

把握意識して処理を行う事です。

 

これは外気に通じているから…

ここに接しているという事は…

という風に考えながら処理をしていれば、

自ずと気密への理解も深まり、

結果的に数値も良くなっていくはずです。

最後に玄関ドア下端に残った隙間を

監督さんが埋めて下さっています。

 

玄関土間やお風呂まわりは

漏気を起こしやすい箇所なので、

なるべくチェックして改善して

おきたいですね。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.23cm2/m2の高気密です。

表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
43cm2 → 28cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.58 → 1.19
となっています。

この結果に、

立ち会いされた監督さんは

納得されたご様子でした。

 

かなり隙間が埋まっていますね。

恐らくは基礎と土台の間から

漏気していた隙間を埋めたことが

大きく影響しているのでしょう。

 

そして同時に、その他の箇所は

気密がちゃんと取れているという

事も確認出来た訳ですね。

 

何せ、玄関土間まわりと

二階の床(合板)と桁梁の取り合い

にある切り欠きを処理しただけで

αA (家全体の隙間面積)が

三分の一も削れたわけですので。

 

確かに基礎と土台の間の隙間からは

多量の漏気が確認出来ましたが、

実は気密というのはそう単純ではありません。

 

たとえ大きな隙間を埋めたところで

他に目立った隙間が存在した場合、

そちらから漏気しやすくなっただけで

結果的にあまり改善してない…

なんて事もあったりします。

 

ですが、今回はしっかりと

結果に影響が出ている訳でして、

そこから考えられるのは、

他に目立つ隙間はあまり残っていない

のではないかという事です。

 

上の方で、『その他の箇所は

気密がちゃんと取れている』

と言ったのはそういう訳です。

 

長くなりましたが、とても良い気密。

快適で暮らしやすい家になりそうですね。

気密測定

Posted by fok-rs