福井県越前市で気密測定 2025/09/09

稜です。

2025年9月9日は福井県越前市で

㈱モジュールホームさまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

現場の断熱は屋根・壁ともに

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはリクシルのTW。

アルミ樹脂複合サッシです。

外周部に位置する柱の切り欠きが

ウレタンで埋まっていますね。

 

現場は基礎断熱なのですが、

外周部は色々と伝い漏れを

起こす要素がありますので、

このように気密処理してあると

とても安心します。

ウレタン吹き付け断熱の現場では

このスリーブ管の貫通部に要注意。

 

高所に位置していますので、

スリーブ管上側に隙間が出来て

いないかチェックしづらいですし、

そもそも漏気を起こす隙間が

出来てしまう事すら知らない方も

いらっしゃるのではないでしょうか。

隙間の大きさによっては

漏気量もそれなりになりますので、

しっかり確認しておきましょう。

 

うん、問題無いですね。

スリーブ管に乗っかるぐらいに

モコモコとウレタンが吹き付けて

あって、とても良いですね。

隙間が空いている場合と比較

してみるとこんな感じです。

 

左の例を見てみると、

桁梁とスリーブとの間隔が

狭まっている部分にウレタンが

詰まっていませんよね。

 

ウレタンは吹き付けた後で

膨らむので大きな隙間を埋める

のは得意なのですが、

このように狭い隙間または徐々に

狭まっていくような隙間は苦手です。

 

ちなみの右の例(この現場)は平屋なので

左右で同じ条件ではないのですが、

右のようにモコモコと周りを覆うぐらい

しっかりと吹き付けてあると最高です。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.16cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

玄関ドアの下端から漏気が

あったようで、監督さんが

気密処理をして下さっています。

 

玄関土間は大抵後工程で埋まりますが、

位置や高さによっては、そのまま隙間が

残ってしまう場合もありますので、

少しでも怪しいと思った箇所は

なるべく処理しておきたいですね。

玄関ドア周りはウレタンで

気密処理を施しているのですが、

よ~く見てみると埋まりきっておらず

隙間が残ってしまっていますね。

 

見る角度によっては、

しっかり埋まっているようにも

見えるので見逃しがちなんですよね。

ドア周りを一通りチェック。

これだけ埋まっていれば大丈夫…

ではありません。

 

かなりミッチリ詰まっているように

見えるのですが、実際は所々に

小さな隙間が存在しています。

追加でウレタンを吹き付けて

残っていた隙間を埋めました。

 

ウレタンは大きな隙間を埋めやすく

気密材としても優秀なのですが、

ミッチリ詰まっているように見えて

案外隙間が残りやすい性質なので、

見た目に騙されてはいけません。

 

目視だけでは隙間の有無や位置が

分からないケースもあると思います。

そんな時は、漏気に教えてもらいましょう。

 

気密測定器で室内を減圧している間は、

外気に通じている隙間があれば

実際にそこから漏気が発生します。

それを頼りに隙間を埋めて気密性を

向上させることが出来るわけです。

 

気密測定というのは、

単に家の気密性を測るだけではなく

効率的に隙間を探して埋められる

チャンスでもあるんですよね。

続いて、玄関ドア周りの隅。

 

先ほど周りのウレタンを補強して

隙間を埋めたのですが、

この隅に空いている隙間から

逃げるように漏気しています。

 

気密というのは面倒な事に、

たとえ丁寧に処理していても

他に空いている隙間あって

それに繋がっているとそこから

逃げるように伝い漏れを起こすので、

徹底的に関連する取り合いを

気密処理する必要があります。

正面はテープ、隅はウレタン

を使って気密処理を施しました。

 

気密材にも適不適や相性があります。

気密の良い状態を保つ為には

その場その場で適した気密材がどれか

考えながら処理する事をおススメします。

最後に玄関ドア横の配線貫通部。

 

ウレタンで気密処理してありますが、

よく見ると隙間が残っていますね。

小さな隙間ではありますが、

少しでも良い気密の家にする為に

しっかりと埋めておきましょう。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.12cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
19cm2 → 15cm2
となっています。

この結果に、

立ち会いされたお施主様は

納得されたご様子でした。

 

αA (家全体の隙間面積)が
4cm2 良くなっていますね。

 

玄関ドア周りは窓周りよりも

漏気しやすい傾向にありますので、

しっかりと確認&処理しておきたい

ポイントの一つですね。

 

とても良い気密。

これから段々と寒くなりますが、

そんな寒い環境であっても

暖かく快適に暮らすことの出来る

家になるといいですね。

気密測定

Posted by fok-rs