石川県河北郡津幡町で気密測定 2025/10/28
稜です。

2025年10月28日は石川県河北郡津幡町で
㈱イシダ住建さまの現場の
気密測定を行いました。


中に上がります。

現場は屋根・壁ともに
ウレタン吹き付け断熱と
なっています。

サッシは三協アルミのファノーバ。
アルミ樹脂複合サッシですね。

二階の床(合板)と桁梁、胴差しの取り合いに
ウレタンが吹き付けられていますね。
伝い漏れを起こしやすい箇所なので
このように処理してあると安心します。

お風呂周りの気密処理です。
ボード状断熱材の取り合いに
ウレタンが吹き付けられています。
厚く幅広めに吹き付けてありますので
隙間がしっかりと埋まっていますね。

それでは測定を始めます。
気になる結果は…

C値=0.21cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。
ホールダウン金物の付近から
漏気が発生していました。
どうやら合板の間に出来ている
隙間から伝って漏れているようです。

隙間にウレタンを詰めて漏気を止めました。
こちらは後々隠れる部分ですので、
ウレタンのはみ出す量を気にせず
吹くことが出来るので助かりました。

木と木の取り合いに空いている隙間。
手を近づけて確認してみると
漏気を起こしていました。

こちらもウレタンをチュチュッと
入れて隙間を埋めました。
隙間が狭い時はテープでの処理が
適していると思いますが、
明らかに隙間が空いている状態では
ウレタンやコーキングなど何かしら
を詰めて塞ぐのがおススメです。

エアコンの配管が集中している箇所。
下から見ている限りでは
特に怪しい隙間はありませんが…

脚立に乗って上から見てみると、
このように隙間が確認出来ました。
ウレタン吹き付けの現場では
壁の配管貫通部なども要注意。
吹き付けをしている際に死角になる
物の陰や高所などに隙間が残りやすいので、
複数の視点から確認する事が重要です。

隙間にウレタンを詰め込んだのち
周囲にも吹き付けて処理を施しました。
市販のウレタンスプレーを使って
気密処理を施す際には、
隙間の内部だけでなく表面も塞げば
経年劣化によって内部のウレタンが
剥離してしまった際も気密を保つ
ことが出来るのでおススメです。

続いてこちらはCD管の貫通部。
見ての通り隙間が空いており、
手を近づけて確認したところ
漏気が発生していました。

こちらもはみ出すぐらいにウレタンを
吹き付けて隙間を埋めました。

屋根のウレタンもチェック。
実はこの画像の中に漏気している
隙間があるのですが…
どれか分かりますでしょうか?

正解は赤丸の部分です。
よく見ると、梁の付近に怪しい
隙間が出来ていますよね。
他にもそれっぽい隙間がありますが、
漏気を起こしていたのはココだけです。

ウレタンを使って隙間を埋めました。
気密測定の際中は、漏気によって
外まで通じている隙間か否かを
判別できるので、気密を改善する
チャンスでもあるんですよね。

最後に監督さんがサッシ付近の
まぐさと間柱の取り合い等を
テープで気密処理して下さいました。
それでは再度測定を始めます。
結果はいかに…

C値=0.16cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2。
αA (家全体の隙間面積)が
27cm2 → 21cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.12 → 1.02
となっています。

この結果に、
立ち会いされた監督さんは
納得されたご様子でした。
今回、αA (家全体の隙間面積)は
6cm2 の改善という結果。
n値 (隙間特性値 範囲1~2)も
とても良い数値になっています。
エアコンの配管やCD管の貫通部、
屋根の怪しげな隙間などを埋めた分が
結果に反映されていてホッとしました。
これだけ良い気密であれば、
寒い季節でも暖かく快適に暮らす
ことの出来る家になりそうですね。

