石川県金沢市で気密測定 2025/11/07
稜です。

2025年11月7日は石川県金沢市で
㈱安藤建築事務所さまの現場の
気密測定を行いました。

この黒い防水シートは
WURTHのウートップ ハイムシールド。
明るい色合いの防水シートが多い中、
これだけ黒いと目立って良いですね。


中に上がります。

そして室内側もWURTH製の
ウートップSDヴァリオというシートを
施工して気密を確保しています。
断熱材は屋根・壁・床ともに
旭ファイバーグラスのアクリアウールα。
画像を見れば分かりますが、
ミッチミチに詰まっていますね。

気密シートの取り合いには
WURTH製の気密テープ
ユラソールが貼ってありますね。
こちらは非常に強力な粘着の
テープとなっていまして、
その上同じWURTH製の商品なので
シートとの相性も抜群。
簡単には浮いたり剥がれたりしない
強固な気密施工となっています。

サッシはYKK APW430。
樹脂トリプルガラスですね。
周りにユラソールを貼って
しっかりと気密を確保しています。

床の合板の取り合いもテープで
気密処理を施してありますね。

排水管などの床貫通部も
テープで気密処理。
通常、こういった床の貫通部などを
テープで気密処理するのは難しいのですが、
柔らかく強粘着なユラソールだからこそ
綺麗に貼りやすく、長持ちするような
処理になっている訳ですね。

筋交いの根元にもテープを貼って
気密処理が施されています。
こちらも狭かったりして
処理が結構難しいのですが、
とても丁寧にテープを貼ってありますね。

玄関土間まわりの気密処理。
土間の断熱材の取り合いや
土台と基礎の取り合いに
テープを貼っていますね。
土間の断熱材に関しては
後工程で埋まる箇所なのですが、
中間時の気密を正確に測定する為にも
出来るだけ処理しておきたいですね。

お風呂の断熱材の取り合いも
気密テープで処理されています。
このように開けていて凹凸の
少ない箇所に関しては、
テープでの処理がおすすめ。(特に面)
単純に気密を確保しやすいですし、
接着している面積を大きく取れる分
経年劣化にも強い処理を施せます。

壁のシートのスリーブ貫通部。
とても丁寧にテープが貼ってあります。
根元のストレッチテープだけでは
後々粘着性が落ちて浮いたり剥がれて
しまう可能性もあるにはあるので、
それを見越して上からユラソールで
しっかりと押さえている訳ですね。
素晴らしい処理だと思います。

測定を始める前に、
天井に貼ってあるテープを
チェックして回っていると、
画像のように少しだけ隙間が
出来てしまっている箇所が
いくつがありました。
ユラソールは高性能なテープですが、
接地面にしっかりと圧着させないと
後で浮いてしまうケースもあります。

もしテープの浮き見つけた際は、
粘着が落ちてしまっている場合があるので
なるべく新しいテープを上から
貼って押さえるのが好ましいです。
特にブチル系や硬めのテープは
性質により押さえ直すだけではまた
直ぐに浮いてしまう可能性が高いので注意。
小さい隙間ではありますが、
ひとつひとつ確実に潰していけば
塵積で気密性も良くなっていきます。

それでは測定を始めます。
気になる結果は…

C値=0.13cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

と、測り終わった頃に
現場の監督さんが玄関ドア下端の
付近で漏気している箇所を発見。
薄っすらと見える断熱材と基礎の
隙間から漏気していたようです。

テープを貼って隙間を塞ぎます。
これで少し良くなったはず…
それでは気を取り直して
再度測定を始めたいと思います。
結果はいかに…

C値=0.11cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
αA (家全体の隙間面積)が
10cm2 → 9cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.23 → 1.15
となっています。

この結果に、
立ち会いされたお施主様は
喜んでいるご様子でした。
先程の玄関ドア下の隙間だけで
αA (家全体の隙間面積)が
1cm2 良くなっていますね。
いや~見つけて下さって感謝です。
気密シート貼りの現場は
ひとつひとつ手作業でシートや
テープを押さえていっていますので、
少なからず隙間が残ってしまうものですが…
流石は㈱安藤建築事務所さま。
ほぼ手直しなしでこのレベルの気密性
を確保しているのは凄いことです。
ミッチリと詰まった断熱材と、
強粘着のテープと職人さんの技術に
よって経年劣化にも強い高気密の家。
永く、暖かく快適な暮らしを送ることの
出来る素敵な家になりそうですね。

