石川県小松市で気密測定 2023/05/30
稜です。
2023年5月30日は石川県小松市で
㈱西尾さまの現場の
気密測定を行いました。
中に上がります。
現場はウッドリンクさんの
プレウォールを使った
パネル工法となっています。
壁の断熱材は、
ネオマフォームです。
天井の断熱材は、
ボード状断熱材のネオマゼウス。
取り合いがコーキングで
気密処理されていますね。
サッシはYKK APW430。
樹脂トリプルガラスです。
チェックしていきます。
サッシ周りがコーキングで
気密処理されていますね。
伝い漏れを意識してか、
木と木の取り合いまで
丁寧に処理されています。
現場は床断熱です。
床の合板の取り合いを
テープで気密処理してあります。
床の配線貫通部。
床断熱ですので、
何か貫通している箇所が
そのままの状態であれば、
外気(基礎内の空気)に通じる
道となってしまいます。
このようにして、
コーキングなどで気密処理
をしておけば、
安心できますね。
パネルのジョイントや
玄関土間の基礎と土台の
取り合いまで、
しっかりとテープで気密処理が
施されていました。
二階の床(合板)と胴差し、
梁などの取り合いが、
コーキングで気密処理
されています。
ここは伝い漏れを起こしやすい
箇所ですので、
なるべく処理しておきたい
ポイントですね。
下から処理をしてあっても、
上に逃げ道が残っていれば
結局そちらから漏気してしまいますよね。
それを考慮して、
二階の床の外周部もテープで
気密処理してあるようですね。
ここまで丁寧な処理となると、
㈱西尾さまや大工さんが
いかに気密を意識しているか
ひしひしと伝わってきますよね。
それでは測定を始めます。
気になる結果は…
C値=0.15cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2。
C値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。
天井の断熱材を見ていると、
一か所だけ気密処理の
されていない所がありました。
取り合いにコーキングを打った後で、
上から指でなぞります。
なぞる事で表面のみでなく、
隙間を中をミチミチと
埋めることが出来るので
より経年劣化に強い気密処理と
なってくれる。
…のですが、
かなりお粗末な見栄えの
処理となってしまっていますね…。
まぁ、隠れる箇所なので
問題は無いのですが…
大工さんがビックリしそうな程に
へたっぴな処理をしてしまいました。
う~ん、ムズカシイ。
お次はココです。
玄関土間周りの土台と
柱と床の合板の取り合いに
出来ている隙間です。
床は剛床の表面部分で
気密処理されているので、
こうして端に隙間があれば
逃げてしまいますよね。
中にチュチュっとウレタンを
詰め込んだ後に、
上からテープを貼って
気密処理をしました。
気密処理をする時には、
どの位置で処理するかが
とても重要です。
どこか気密処理をしたのであれば、
その部分に関する取り合いは
徹底して処理しておかないと
結局逃げ道が出来てしまいます。
私も隙間探しをする際は、
逃げ道が出来ていないか
意識しながら隙間を探しています。
最後はこちら。
配管の床貫通部から
少し漏気があったようですね。
既にウレタンで気密処理
されていたのですが、
どうやら隙間が残っていたようです。
こういった箇所は、
目で見ただけでは隙間が
出来ているのか分からないので、
実際に手で漏気の有無を
チェックして探さなければ
ならないのが難しいところ。
さらにウレタンを吹きつけて、
しっかり漏気が止まるのを
チェックしました。
それでは再度測定を始めます。
結果はいかに…
C値=0.11cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
αA (家全体の隙間面積)が
12cm2 → 9cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.31 → 1.10
となっています。
この結果に、
立会された設計士さんは
満足されたご様子でした。
大工さんも気合を入れていたので
結果を気にされていたようですが、
残念ながら当日は他の現場の
上棟をお手伝いしていたそうで
立ち会うことが出来ませんでした。
後日、結果をお伝えしたところ
C値=0.099cm2/m2 以下に
することが出来なかったと、
悔しそうにしていたそうです。
C値=0.11cm2/m2 でも
とても素晴らしい結果なのですが…
大工さんの気密に対する想いは
もっと上を目指していたんですね。
私たちもその熱い想いに
負けないように、
より一層気密を良くする
お手伝いに励みたいと思います。