福井県坂井市で気密測定 2023/05/31
稜です。
2023年5月31日は福井県坂井市で
日の丸工務店さまの現場の
気密測定を行いました。
中に上がります。
現場はパネル工法と
なっています。
壁の断熱材は、
ネオマフォームと
なっています。
サッシはリクシルのEW。
樹脂ペアガラスです。
チェックしていきます。
サッシ周りは、
コーキングで気密処理
されていますね。
ホールダウン金物です。
覆うようにしてウレタンが
吹き付けられていますね。
気密の問題だけでなく、
熱橋の対策にもなりますので
とても良い処理だと思います。
壁の断熱材を貫通している
スリーブや配線の周りが、
コーキングで気密処理
されています。
現場は基礎断熱となっています。
気密測定を行う際は、
基礎に空いている水抜き穴や
換気システム用の穴などは、
このように目張りするか
ウレタンなどで埋めておく
(水抜き穴などの埋めていい箇所のみ)
必要があります。
テープで目張りする場合は、
基礎の表面の汚れを払って
粘着力の強いテープを使用する
ことをおススメします。
お風呂の配管貫通部は、
このようにコーキングで
気密処理してあります。
配管の束なっている箇所は
管と管の間に隙間が出来やすいので、
注意して処理したいですね。
それでは測定を始めます。
気になる結果は…
C値=0.15cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2。
C値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。
玄関ドアの右下端に
隙間が出来ていて、
そこから光が見えていますね。
こちらはコーキングで
気密処理をして頂きました。
後の工程で埋まる箇所では
あるのですが、
現時点での気密を正確に
測定するためにも
しっかり埋めておきたいですね。
その付近の土間まわり。
断熱材の取り合いなども
気密処理しました。
屋根のウレタンをチェックしていると、
吊木のまわりに暗ーい部分が。
どうやら隙間が出来ているようですね。
ウレタンを吹き付けて
気密処理をしました。
ウレタンは比較的気密を
確保しやすい印象がありますが、
狭い箇所にはウレタンが
入りづらかったりして
隙間が出来てしまうケースがありますので、
注意したいですね。
他にも屋根のウレタンに
怪しい隙間がありましたので、
隙間をウレタンで埋めました。
漏気のない箇所がほとんどでしたが、
断熱的にプラスになりますので
隙間は積極的に埋めていきたいですね。
それでは再度測定を…
と思ったのですが、
測定器をチェックしたところ
あまり改善していない気がする…
何が要因かと色々探していくと…
中連の引き違い窓の上部から、
漏気があったようです。
iPhoneのカメラでパシャリ。
隙間から光が見えていますね。
どうやら、上部のレールに
取り付けるべき気密部材が、
付いていなかったようです。
通常はサッシ屋さんが
取り付けてくれるはずなのですが…
おそらくタイミングが
悪かったのでしょう。
慎重に窓を取り外して…
気密部材を取り付けます。
この時は窓を外したり、戻したりと、
結構大変な事をしたのですが…
実はわざわざ外さなくても、
部材を取り付ける方法が
あったようです。
(上部に貼ってあるシールに記載アリ)
いやー、ちゃんとチェック
しなくてはなりませんね。
これできっと気密も
良くなることでしょう!
それでは再度測定を始めます。
結果はいかに…
C値=0.094cm2/m2の
ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
αA (家全体の隙間面積)が
18cm2 → 11cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.12 → 1.08
となっています。
この結果に、
立会された大工さんは
満足されたご様子でした。
素晴らしい気密。
αA (家全体の隙間面積)は
7cm2 の改善となっていますね。
実はこちらの大工さん、
この現場に入る前は
奈良で寺院の八角堂を
建てる仕事をしてきたそう。
お話を聞いた時は驚きました。
繊細な宮大工の仕事と
気密の良い住宅を建てる仕事。
まさに二刀流のプロフェッショナルですね。
八角堂の話も驚きましたが、
もう一つ驚いたのが、
この現場の電気が発電機によって
賄われていたのだということですね。
何百件と現場を見てきましたが
これは初めてのことで驚きです。
今回の気密測定では、
色々と驚きがありましたし、
勉強にもなりました。
しっかりと良い気密なので、
暖かく快適な家となるでしょうね。