石川県加賀市で気密測定 2023/09/13
おはようございます
健太郎です。
9月13日は 石川県加賀市で
㈱D-COLORSさまの現場の
気密測定を行いました。
この現場は テクノウォール工法(パネル工法)。
天井・壁・床の断熱材は
ネオマフォーム。
まず外のパネルと木材の
取り合いを気密テープで気密処理。
防水シートで隠れてますが
上の方にテープの処理が見えます。
室内側も木材とパネルの
取り合いを気密処理。
白いラインが気密テープです。
パネルの下端にはコーキングが
入っています。
縦ラインのテープは入っているが
下が何もされてない現場が多い。
この現場はバッチリでした。
屋根の断熱材はネオマフォーム。
屋根側は気密テープで気密処理して …
室内側からはウレタンで
取り合いを気密処理されてました。
金属火打ち周りも丁寧に処理されています。
サッシはYKKのAPW330。
樹脂ペアガラス。
サッシ周りはコーキングと
ウレタンにより気密処理。
床の気密処理は剛床の下の
大引きのラインで気密を取ってある模様。
ここは玄関土間まわり。
基礎と土台の取り合いは
気密テープにより気密処理。
土間の断熱材(スタイロフォーム)の取り合いは
隙間を埋めるようにウレタンを充填。
この現場の懸念材料は
玄関片引き戸。
使い勝手は良いが
気密は思わしくないことが多い。
それでは測定器で減圧して
C値改善からはじめます。
まずは玄関ドアの下端。
土台と基礎の取り合いから漏気あり。
ウレタンを充填して漏気を止めました。
う~ん。やはり玄関片引き戸から
かなり漏気していました。
入隅にちょっと光が見えますね。
めちゃ漏気量が多いので
最後に目貼りして測りましょう。
勝手口の下端から漏気あり。
ウレタンで埋めました。
掃き出し窓の下端や …
FIX窓の下端をウレタンで気密処理。
漏気はそこまでありませんでしたが
将来のことを考えると
気密処理して損はありません。
小上がりの柱と床の取り合いから
漏気を感じる。伝い漏れでしょうか?
ここもウレタンを充填して
漏気を止めました。
ここは2階の階段を上がったところ。
よく見るとパネルの下端に
気密処理がありません。
手をかざすとわずかに
漏気を感じました。やっぱりきますね。
気密を上げていくと 気密処理の弱いところから
空気(漏気)が入ろう入ろうと力が働きます。
なので、気密ラインに欠損をないように確認し
施工するのがポイントです。
2階の引き違い窓から、そこそこの漏気あり。
大工さんにサッシ調整してもらいました。
それでは測定します。
気になる気密測定の結果はいかに ...。
C値 = 0.20cm2/m2 の超高気密でした。
気密はかなり良いですが
n値(隙間特性値 範囲1~2)が 1.68と
隙間風が入り易かったと
機械が示しています。
※n値は 2に近いほど隙間風が入りやすい。
やはり、玄関片引き戸か…。
本来、本サッシ・本ドアの目貼りはNGですが
こいつの漏気量が多いと
躯体(家自体)の気密性能を正確に測れない。
と言うことで片引き戸を目貼りして
参考値になりますが測定します。
その測定結果は ...。
C値 = 0.13cm2/m2 の超高気密でした。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
C値改善をがんばった大工さんは
「やっぱ、玄関片引き戸からの漏気が多かったね」と
躯体の気密施工自体は間違いなかったことに
安堵されていました。
片引き戸の目貼りにより
αA(家全体の隙間面積)は
29cm2 → 19cm2と
10cm2の隙間の差が出ました。
n値(隙間特性値)に至っては
1.68 → 1.28 と隙間風が入り難い
特性に大きく変化。
こればっかり(玄関戸の選定)は
お施主さまに寄るモノ。
超高気密対応の片引き戸があれば
もっと売れるのに…と
いつも感じるのでした。