岐阜県羽島郡で気密測定 2023/10/05

稜です。

2023年10月5日は岐阜県羽島郡で

㈱渡辺建設 プラスホームさまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根・壁の断熱は、

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

 

こちらの現場のウレタンは

100倍発泡ではなく30倍発泡。

 

フワフワで柔らかな100倍発泡と

比較してみると、

密度があるためカチコチで

その分断熱力も高くなっています。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスです。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはウレタンで

気密処理されています。

そして、窓台やまぐさと間柱の

取り合いがテープで気密処理

されていますよね。

 

木と木のジョイント箇所は

伝い漏れを起こしやすいのですが、

このように対寧な処理をしておけば

安心できますね。

窓の付近だけではなく、

胴差しと柱の取り合いなども

テープで気密処理してあります。

入隅にも同様にテープを貼って

気密処理が施されています。

 

テープが浮かないように

入隅に合わせてL字にピッチリ貼る。

これが結構大変なんですよね~。

ましてや、吹き抜け空間となると

高さもあって処理が難しいでしょうし、

苦労が見て分かりますね…

本当にお疲れ様です。

配線貫通部を外からチェック。

PF管の中にコーキングを入れて

気密処理してありますね。

一応見ておこうかな…と、

ちゃんと配線同士の間まで

コーキングが詰まっているかも

確認してみました。

 

しっかりとコーキングが

詰まっていますね。

素晴らしいです!

このように配管や配線が

集中している箇所は、

その間に隙間が生まれてしまいます。

 

その隙間を生まないように、

少しでも間隔を空けることで

対策をするのが結構大事です。

玄関土間まわりは丁寧に

テープで気密処理してあります。

 

土台と基礎の間のパッキンは、

ジョイント部分などから

漏気してしまう可能性があるので、

気密処理しておくと安心できます。

 

使用されているこのテープは、

WURTH製の強粘着テープの

『ユラソール』。

 

通常の気密テープだと、

浮いたり、剥がれてしまう箇所でも、

しっかりと貼り付いてくれるのは

心強いですね。

こちらの現場では当社の商品、

『通気遮熱FOボード』を

使ってくださっています。

 

ウレタン吹き付けの下地材

としても使用することが出来る

遮熱材となっています。

 

㈱渡辺建設さま、

いつもありがとうございます。

一階から上を見上げてみれば、

吹き抜け空間とキャットウォーク(?)が。

 

吹き抜け上部のサッシからは

明るい光が差し込んでいますね。 

完成時に確認するのが楽しみです!

測定を始める前に、

少しだけC値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。

 

上の方でご紹介した

梁や胴差しと柱の取り合い。

まだ処理出来ていない箇所が

あったようですので、

テープを貼って気密処理を

して下さっています。

お風呂の給湯給水配管などの

基礎貫通部です。

 

現場は基礎断熱となっていますので、

必ず塞いでおく必要があります。

こちらの現場では、

既に室内側からウレタンを

吹き付けて気密処理してあります。

 

なので、

「外からも気密処理する必要は

ないんじゃないか?」

「室内側だけで十分でしょ。」

と思う方もいらっしゃるでしょうが…

念には念を、の気持ちで

処理しておくのが大切です。

 

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.13cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

先ほど、外側からも気密処理をした

お風呂の配管貫通部の下方から

漏気が起きてしまっていました。

 

確かに室内側はウレタンが

綺麗に詰まっていないようですが、

内外の両方で気密処理をしても

漏気してしまうとは…う~ん…

少し違いますが、

上の図のようなイメージで

漏気を起こしてしまうケースが

あるという事をお伝えしたいです。

 

図のように室内側で断熱材の

配管貫通部を塞いでも、

外側の基礎貫通部から入った空気が

断熱材の裏側などを伝って

結局室内に侵入してしまう、

といった可能性があるんですよね。

今回の場合は断熱材の裏から

室内に侵入したわけではありません。

が、外側で完璧に処理していれば

漏気を起こすことも無かったと思います。

 

基礎周りなどの気密処理をする際は、

空気の侵入する経路の根元を潰すのが

一番効率的だと思います。

 

勿論、気密シート貼りなど、

気密ラインが定められている場合は

それに合わせた処理が大切ですし、

後工程や仕上げの邪魔になるから

処理することが出来ないという

箇所もあるかと思います。

 

つまり、何が言いたいかというと、

その工法や処理する箇所によって

気密処理するべき位置を見定めるのが

とても大切だという事ですね。

玄関ドアの下端から、

少しだけ漏気があったようですね。

 

後でモルタルで埋まる箇所なんでしょ?

と言いたくなるかもしれませんが、

別の出口まで伝って漏気を起こす

ケースもありますし、

位置によってはそのまま直接

漏気するケースも普通にあります。

 

実際に完成気密測定をする際に、

漏気してしまっているなぁ…

って思うこともありますので、

注意しておく必要はあると思います。

(㈱渡辺建設さまの現場での話ではありません)

サッシの漏気具合をチェック。

流石に引き違い窓は多少の

漏気があるようですが…

それとは別に、

側面に付いている小さな穴から

少しだけ漏気していました。

 

一ヶ所からの漏気は少なくても、

それが何か所もある場合は

それなりに漏気してしまいます。

穴に隠しのキャップを

取り付けていきます。

これで問題ありませんね。

最後にこちら。

屋根のウレタン吹付箇所を

チェックしていると、

火打ちの所に怪しい隙間が

出来てしまっていました。

 

手を近づけて確認してみると、

やはり漏気を起こしていました。

二か所ありましたので、

中までウレタンが詰まるように

ガンの先端を隙間に突っ込んで

気密処理をしました。

 

このように大きな隙間が

空いてしまっている場合は、

隙間の表面だけ埋めるのではなく

なるべく奥の方まで詰まるように

ウレタンを吹き付けると良いです。

 

より隙間が埋まるので、

漏気を止めやすくなるという

狙いもあるのですが、

隙間が大きいということは、

断熱的にも少し弱くなっているわけです。

 

それを補強するという意味でも

中までウレタンを詰めるのが

効果的だと思いますね。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.099cm2/m2の

ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
19cm2 → 14cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.44 → 1.21
となっています。

この結果に、

立ち合いされた社長は

満足されたご様子でした。

 

αA (家全体の隙間面積)は

5cm2 の改善となりました。

とても素晴らしい結果ですね。

今回、測定を始める前に、

気密処理などのチェックリストを

拝見させていただく機会がありました。

 

こうして、㈱渡辺建設さまが

安定して良い気密を出されているのは、

並々ならぬ気密へのこだわりや

この努力があるからこそ、

形となって実現しているのでしょう。

 

お施主様が快適に暮らせるように

より良い家を建てようとする素敵な想い。

リスペクトせずにはいられませんね。

気密測定

Posted by fok-rs