福井県福井市で気密測定 2023/10/11
稜です。
2023年10月11日は福井県福井市で
㈱モジュールホームさまの現場の
気密測定を行いました。
中に上がります。
屋根・壁の断熱は、
ウレタン吹き付け断熱と
なっています。
サッシはYKK APW430。
樹脂トリプルガラスです。
掃き出し窓の付近から
上部を見上げれば、
素敵な板張りの勾配天井が。
それぞれ色の具合が違う板が
ランダムに配置されている為、
見ていて飽きませんよね。
まだ中間時点ですので、
どのような空間になるのか
想像が付きませんが、
この板張り天井が目に映るたびに
リラックス出来そうです。
チェックしていきます。
現場は基礎断熱となっています。
基礎を貫通している水抜き穴などが
あれば塞がなければなりません。
ウレタンを吹き付けて
塞いでくださっていますね。
基礎に取り付けたダンパー周りを
ウレタンで気密処理してあります。
先ほどの水抜き穴と同様に
処理する必要がある箇所ですね。
梁のボルト金具の箇所に
ウレタンが吹きつけられていますね。
これは気密の為というよりは
熱橋の対策なのですが、
しっかりと処理されていて
素晴らしいと思います。
金属は断熱材や木造と比べて
非常に熱伝導率が高い為、
熱を簡単に通してしまいます。
外気温が日には金属を通じて
冷気が室内へと入り込み、
室温との温度差によって結露を
引き起こしてしまう可能性があります。
これはその対策として、
断熱力のあるウレタンで覆うことで
結露を起こさないようにしているわけです。
こちらは小屋裏から覗ける
壁の面材です。
面材の取り合いにはゴワーッと
ウレタンが吹きつけられています。
え?なんでここを?
と思う方もいるでしょうが、
屋根の方から面材同士の間の
隙間を伝って漏気を起こす
ケースがたまにあるんですよね…
漏気と言っても、
少しだけ漏れているかも…?
といった程度なんですが、
それでも外気が室内に侵入する
可能性があるわけです。
そのことを考慮すれば、
やって損は絶対ないと思いますし、
むしろここまで気密断熱への
こだわりが強いという事に
感服してしまいます。
それでは測定を始めます。
気になる結果は…
C値=0.097cm2/m2の
ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
C値改善作業(隙間埋め)を
していきます。
玄関ドアの下端から
少し漏気があったようです。
本当にここは漏気を起こし
やすい箇所で困りますね。
ウレタンを使って気密処理をします。
毎度言っているかもしれませんが、
あとでモルタルで埋まりそうな
箇所であったとしても、
別の所を出口にして伝い漏れを
起こしてしまうケースもあるので
油断してはいけません。
最後に掃き出し窓をゆっくりと
閉め直してみます。
引き違い窓がその構造上、
上下部のレールや召合わせの
パッキンの箇所から、
漏気を起こしてしまいます。
召合わせについては、
窓を丁寧に閉め直しする事で
パッキンがより密着して
気密が改善する場合があります。
Q. でも、それで気密が改善したと
言い張るのは間違いなのでは…?
A. そんなことはありません。
確かに穴が空いていたところを埋めて
気密が良くなる場合とは違います。
が、パッキンの当たりが悪いまま放置して
気密性が悪くなっているサッシを、
本来の性能を引き出すために改善しているのです。
正確な気密を測定するために
大切な作業の一つですし、
何より、本当は気密が良くなるはずの物を
そのまま残念な状態にしておくのは
勿体ないじゃないですか。
サッシから隙間風が入って寒いな…
と悩みや問題を抱えていた方には、
引き違い窓の召合わせの
パッキンを指で起こしてみたり、
ゆっくりと丁寧に閉め直す方法を
おススメしたいです。
(サッシの種類や時間の経過によって
結構差異がありますので、
改善する保証はありません。
その点はご了承ください。)
それでは再度測定を始めます。
結果はいかに…
C値=0.070cm2/m2の
ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
αA (家全体の隙間面積)が
11cm2 → 8cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.42 → 1.19
となっています。
この結果に、
立ち合いされた監督さんは
満足されたご様子でした。
とても素晴らしい気密ですね!
玄関ドアの下端の気密処理と
掃き出し窓の閉め直しによって、
αA(家全体の隙間面積)と
n値(隙間特性値 範囲1~2)が
しっかりと改善されています。
これからもっと寒くなりますが、
これだけ気密の良いとなれば
暖かく快適な生活の出来る
家となるでしょうね。