石川県金沢市で気密測定 2023/10/13

稜です。

2023年10月13日は石川県金沢市で

ほそ川建設㈱さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根・壁の断熱は、

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはリクシルのサーモスL。

アルミ樹脂複合のサッシです。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはウレタンとコーキングで

気密処理されています。

 

たて枠の取り合いはコーキング、

上枠の取り合いはウレタンと、

隙間の空き具合によって

使い分けをしているのですね。

適材適所。素晴らしいです。

現場は床断熱となっています。

 

床の配管貫通部まわりは

コーキングで気密処理

されていますね。

もっと近づいてチェック。

 

給湯給水配管の間に

間隔が空けられていて、

その間までしっかりと

気密処理が施されていました。

上の図のように、

配管や配線同士に間隔を

空けずに密着させてしまうと、

その間に隙間が生まれてしまいます。

 

この隙間が非常に厄介で、

後から気密処理しようとしても

ウレタンガンやコーキングガンの

先端がその中にまで届かない為、

根元から隙間を潰すのが

難しいという問題があります。

 

だから、最初からある程度の

間隔を空けておくことで、

不安要素を残さずに処理する事が

出来るという訳ですね。

柱の下端を見てみると、

ウレタンで気密処理してありました。

 

一階にしても二階にしても、

伝い漏れを起こしやすい箇所ですので、

処理してあると安心できますね。

(後の工程の邪魔にならないようにしたい場合は、

はみ出た分をカットしたりする必要があります。)

二階の柱の下端を処理した場合、

下からも気密処理をして

空気の逃げ道を塞がなければ、

結局漏気を起こしてしまいます。

 

これだけしっかりウレタンを

吹き付けしているのであれば、

問題無いでしょうね。

 

断熱的に少し弱い箇所でもありますので、

そういった面でもプラスに

働いているのではないかと思います。

下屋部分を見てみると、

二階の壁の面材を覆い隠すように

ウレタンが吹き付けられていました。

 

初めて見た光景でしたので

正直驚きましたが、

面材と面材の隙間を伝って

屋根の方から漏気してしまう

ケースもありますので、

その対策としては完璧ですね。

お風呂も断熱材の取り合いに

ウレタンを厚めに吹き付けて

気密処理してありました。

 

ウレタンを使って気密処理

している場合に、

『見た感じは問題無さそうでも、

角度を変えて見てみると

隙間が出来てしまっていた。』

という事が割と多いです。

 

そういったケースを防ぐためにも、

薄っすらではなく厚めに

ウレタンを吹き付けることで

その対策が出来るわけですね。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.32cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

お風呂周りの配管貫通部。

一見問題なさそうに見えますよね?

しかし、角度を変えて下から

覗いて見てみると…

このように、暗い隙間を

視認する事ができますよね。

しっかりとウレタンを使って

隙間を埋めました。

 

先ほども説明しましたが、

ウレタンはモコモコと膨らむので

隙間がちょうど陰に隠れてしまい、

見つけられない事があります。

 

ですので、少しでも怪しいと

思った箇所があれば、

角度を変えて見てみること!

コレが結構大切です。

こちらは間柱の下端に

出来ている隙間です。

 

まぁ隙間が出来ていようと

漏気が無ければ問題無いのですが、

指を近づけて確認したところ

漏気を起こしていました。

何か所か同様に漏れている

ところがありましたので、

隙間を埋めるようにウレタンを

吹き付けて気密処理します。

 

壁にウレタンを吹き付ける過程で

この隙間の根元が埋まってくれれば、

こうして漏気を起こすことは無いのですが…

そう上手く埋まってくれないのが現実。

 

床を貼る際に邪魔にならないよう、

はみ出た分はカットしておきましょう。

現場には物入れ用の引き違い

サッシが入っているのですが、

コレが気密の取りづらい構造と

なっているんですよね…

主に上部のレールや召合わせの

部分から漏気を起こしてしまいます。

 

物によってはそこまで漏気を

起こさない事もあるのですが…

気密性が良いことを祈ります。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.27cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
48cm2 → 41cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.48 → 1.31
となっています。

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

納得されたご様子でした。

 

αA (家全体の隙間面積)と

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が

ちゃんと改善されていますね。

 

物入れ用の引き違いサッシが

気密に影響している事を考慮すると、

ここまで良い気密になっているのは

凄い事ではないかと思います。

 

奥行きのある素敵なこの空間で

暖かく快適な生活が出来れば、

暮らしがとても豊かになりそうですね。

気密測定

Posted by fok-rs