福井県福井市で気密測定 2023/11/08

稜です。

2023年11月8日は福井県福井市で

㈱ナチュレホームさまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

天井と屋根の断熱材は、

セルロースファイバーと

なっています。

 

どちらも気密シート貼りの仕様で、

壁のシートはマグ・イゾベールの

イゾベール・バリオ エクストラセーフ

という調湿性のあるシートです。

 

さらに、外壁側には付加断熱として

ネオマフォームを施工している為、

二重の断熱仕様となっています。

サッシはリクシルのEW。

樹脂トリプルガラスと

なっていますね。

 

大きなFIX窓が二枚並んでいて

とても迫力がありました。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはテープで

気密処理されていますね。

現場は床断熱となっています。

 

床(合板)の取り合いは、

テープで気密処理されています。

 

もう隠れてしまっていますので

確認する事は出来ませんが、

合板の下の大引きと断熱材の

取り合いの位置でも、

気密処理が施されています。

 

黒と透明の二種類のテープが

使用されているのは、

パッと見て判別しやすいように

する為ですかね…?

大工さんに理由を聞いておけばよかったと

少し後悔しています。

排水管などの床貫通部は、

コーキングで気密処理されています。

柱や筋交いの取り合い部分も

気密処理が施されています。

 

柱と筋交いのジョイント箇所まで

しっかりとコーキングが

入っていますね。

筋交いの裏側はとても狭いので

気密処理が難しいのですが、

抜かりなく丁寧に気密処理

されていました。

 

ここまで細かな箇所まで気密処理を

徹底している所を見ていると、

㈱ナチュレホームさまや大工さんの

気密に対する熱意や思いが

ヒシヒシと伝わってきますよね。

配線の気密シート貫通部。

こちらもコーキングで丁寧に

気密処理が施されています。

このように何本か集中して

配線されている箇所は、

電線同士に間隔を空けながら

気密処理してありました。

 

コレがギュウギュウに密集して

通してあったりすると、

処理しきれずに隙間が残ってしまう

可能性がありますので注意が必要です。

 

間隔を空けて気密処理をすれば、

隙間が残ってしまうような事も無く

確実に埋める事が出来ます。

こちらはコンセントボックス。

 

表面の取り合いはテープで、

電線の貫通部は室内側と反対側の

両方で気密処理が施されています。

 

これだけしっかりした処理であれば、

漏気する事は無いでしょう。

玄関まわりの気密処理です。

 

断熱材の取り合いはピッチリと

テープで気密処理されています。

 

その断熱材の取り合い箇所も

徹底して処理されています。

お風呂の取り合いや配管貫通部も、

コーキングで気密処理されています。

天井の気密シートの貫通部も、

丁寧に処理してありました。

 

上でご紹介した箇所と同様に、

電線同士の間に余裕をもって

貫通させていますので、

安心できますね。

シートのジョイント箇所や

隅を確認してみると、

コーキングが塗ってある箇所が

チラホラと見受けられます。

 

これは貼ったテープなどの

浮き防止としての処理ですかね。

施工時にしっかりと貼っていても、

経年劣化によってテープが浮いたり

剥がれたりしてしまう事があります。

 

その対策として、

コーキングで補強していると

いう事なのだと思います。

今だけではなくこれから先、

住み始めてから数年後の事まで

考えられた処理を施しているのは

とても素晴らしいですよね。

二階の床(合板)と胴差しと

梁桁などの取り合い部分に、

コーキングが入っていますね。

 

ウレタンなど他の断熱材を

使用している現場でも

やる価値のある箇所なのですが、

気密シート貼りの現場では

ほぼ必須の処理となっています。

上の図のように、

気密シートを二階の床まで降ろして

からテープで留めている際には、

シートの裏側を流れる空気が

柱の切り欠きなどで出口として

漏気を起こしてしまいます。

(分かりづらかったらスミマセン。)

こちらの現場では、

外周部の取り合いをコーキングで

徹底して気密処理している為、

伝い漏れを起こしてしまう事も

無いと思いますので安心できますね。

測定を始める前に、

測定器で室内を減圧をしながら

少しだけ隙間探しをします。

 

先ほどコンセントボックスを

確認していましたが、

一ヶ所だけ室内側の気密処理を

し忘れている箇所がありました。

 

手を近づけて確認してみると、

僅かに漏気を起こしていました。

しっかりと室内側からも

コーキングで気密処理をして

漏気を止めました。

 

反対側しか処理してなかったとはいえ、

あれだけコーキングが入っていても

漏気してしまうのは驚きですね。

 

この事を考慮すると、

両側で気密処理しているのは

とても効果的だったわけですね。

他にもお風呂の取り合いから

少し漏気があってようですので、

気密処理を行いました。

 

とても丁寧に処理してあっても

漏気してしまう事があるのは

悲しいですね…

 

目で見ただけでは判別する事が

できないような隙間でも、

気密測定では見つけ出して

埋める事が出来ますので、

施工の再確認や保険という意味でも

良い機会になるのではないかと思います。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.083cm2/m2の

ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

ホールダウン金物の根元。

コーキングで気密処理して

あるのですが、

よく見ると小さな小さな隙間が

出来てしまっています。

多分赤丸を付けていないと、

どこにあるのか分からないような

とても小さな隙間なのですが、

少しだけ漏気を起こしていました。

 

コーキングで隙間を埋めて

気密処理を行いました。

 

普通では気付けないような隙間でも、

気密測定では漏気の有無を確認して

探して埋めることが出来ますので、

そういった点でもやる価値はあると思います。

天井のシートを貫通している

配線の箇所から漏気がありました。

 

ちゃんと間隔を空けてコーキングで

気密処理しているのですが…

何故隙間を埋めきれなかったのでしょう?

実はここ、筋交いが近くにあって

とても処理しづらい箇所なんですよね…

コーキング処理が少し荒くなって

しまっているのはその影響です。

 

さらにもう一つの要素として、

使用したコーキングが暗色なので

隙間が出来ているのか分かりづらい

という問題もありました。

 

このことから今後、

気密処理に使用するコーキングの色は、

白などの明色という事になったようです。

最後にサッシ屋さんが、

大きな掃き出し窓や滑り出し窓の

調整をして下さいました。

 

引き違い窓は上部のレールなどから

漏気を起こしやすいんですが、

カムラッチやオペレータータイプの

滑り出し窓であっても、

漏気を起こしてしまう事があります。

 

ですので、しっかりと確認して

調整しておくことが大事です。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.066cm2/m2の

ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
10cm2 → 8cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.16 → 1.02
となっています。

この結果に、

立ち合いされた社長は

納得されたご様子でした。

 

とても素晴らしい気密なのですが、

大工さんは C値=0.0 cm2/m2

表示を出そうと意気込んでいた為、

悔しがっている様子でした。

 

私たちもより良い気密を出すために

努めて隙間を探したのですが…

残念ながら達成することは

出来ませんでした。

 

建築会社や工務店さん、

大工さん達の想いに応えられるよう、

もっと精進したいと思います。

気密測定

Posted by fok-rs