石川県白山市で気密測定 2024/01/26

稜です。

2024年1月26日は石川県白山市で

トラスト住建㈱さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根・壁の断熱は、

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスです。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングで

気密処理してあります。

現場は床断熱となっています。

 

床の合板のジョイントにテープを

貼って気密処理してありますね。

 

使用しているテープは幅広の

テープのようですが、

単純に使いやすいというだけでなく、

テープの粘着面の床に接する

面積が大きくなりますので、

剥がれにくくなるメリットもあります。

柱周りも同様にテープで

気密処理されています。

 

先ほども言いましたが、

テープが幅広なので

貼りやすそうで良いですね。

 

気密施工の精度も上げつつ

効率的に作業が行えますので、

結構有効的だと思います。

さらに外周部の柱の下端まで、

しっかりと処理してあります。

 

気密処理を行う場合、

一か所だけ処理して満足するのではなく、

同じライン(関連する取り合い)で

逃げ道が残らないように徹底的に塞ぐ

処理というのがかなり重要となります。

配線配管の床貫通部は、

コーキングで処理してありますね。

 

このように、合板の上を

気密ラインと定めたのであれば、

それを徹底するという事が、

伝い漏れを起こさないために

必要な処理となります。

二階の床(合板)と胴差し、

梁との取り合い部分。

ウレタンが吹きつけてありますね。

 

工法や気密ラインにもよりますが、

意外とこの取り合いから漏気

してしまう事が多い為、

有効的な気密処理だと思います。

二階の外周部(柱の下端)でも同様に

ウレタンで気密処理してあります。

 

しつこいようですが、

気密ラインを定めたのであれば、

関連する取り合いは徹底して

処理しておく事で伝い漏れを

防ぐことが出来ます。

 

この取り合いに関しても、

下(合板と胴差しの取り合い)だけでなく

上(柱の下端、合板の切り欠き)からも

気密処理をする事で、

伝い漏れを起こさないように

逃げ道を潰すことが出来ます。

お風呂周りは全体を覆うように

ウレタンを吹き付けてありました。

 

漏気を起こしてしまう箇所を

覆い隠すようにウレタンが

吹き付けられている為、

比較的気密を確保しやすい施工と

なっているはずですが、

配管の貫通部などは要注意です。

土台と基礎の間の基礎パッキン。

 

通気をしない基礎パッキンですが、

これ単体で完全に気密を確保するのは

ほぼ不可能と言っていいと思います。

 

ですので、パッキンのジョイント部分や

隙間が出来うる基礎との取り合いは、

コーキングを使って気密処理を

施しているという訳ですね。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.14cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)

を始めます。

 

先ほどチェックしていた

基礎パッキンの取り合い部分。

何処かから漏気を起こしていたと

いうわけでは無いのですが、

監督さんが気になったようですので

さらに上からテープを貼って

気密処理をしていました。

こちらも先ほどチェックした

お風呂周りなんですが、

給湯給水配管の貫通部から

漏気が起こっていました。

 

見た感じ問題なさそうですが、

漏気しているのは間違いありません。

ウレタンを吹き付けて

気密処理を行いました。

 

今回、給湯給水配管が

下部のウレタンとスレスレな

位置にありますので、

その間に出来た僅かな隙間が

埋まりづらかったのだと思われます。

 

この手の隙間は狭ければ狭いほど、

ウレタンやコーキングが

詰まりづらくなり、

隙間が生まれやすいです。

 

さらに目視が難しい箇所では

隙間の有無も確認できない為、

後からチェックした際にも

気付くことが出来ないでしょう。

 

壁や床などの貫通部でも

同じことが言えるのですが、

そのどれにしても

物と物が密接しないように

配置する事がとても大切です。

最後に、窓台やまぐさの

取り合いにテープを貼ったりして

気密処理をしています。

 

木と木のジョイント部分も

伝い漏れが起こりやすい箇所なので、

少しでも気密を良くしたい場合は

処理してみる価値はあると思います。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.12cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
20cm2 → 18cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.35 → 1.23
となっています。

この結果に、

立ち合いされた監督さんや

大工さんは納得されたご様子でした。

 

今回は αA (家全体の隙間面積)が

2cm2 埋まったという結果。

あまり改善していないように

思うかもしれませんが、

外気に通じる隙間が 2cm2 埋まった

という事実には価値があるはずです。

 

特にお風呂の給湯給水配管

付近の隙間に関しては、

測定器で室内を減圧している

からこそ埋められましたが、

通常では見つける事すら

出来ない隙間だと思います。

 

こういった目に見えない隙間や

漏気するか否かの判別が難しい

隙間を埋められるのは、

気密測定のメリットの一つだと

考えております。

気密測定

Posted by fok-rs