石川県小松市で気密測定 2025/03/19

稜です。

2025年3月19日は石川県小松市で

㈱北製材所 ウィッシュホームさまの

現場の気密測定を行いました。

 

中に上がります。

屋根の断熱はウレタン吹き付け

断熱となっています。

壁の断熱材はセルロースファイバー。

充填する前の状態です。

 

外壁の面材のジョイント部分に

テープを貼っている上に、

室内側から取り合いという取り合いを

コーキングで気密処理してあります。

見てくださいよ、コレ。

打ってあるコーキングが幅広で

厚みもあるんです。

 

コレを桁梁の取り合いだったり、

柱と筋交いの取り合いなんかまで

徹底しているのが恐ろしいところ。

 

ハッキリ言ってしまいますが、

コーキングはケチると直ぐに

剥離したり切れたりしますので、

気密を確保する上ではケチらずに

太く、厚めに打つに越したことは無いです。

それにただ打つだけではなく、

ヘラ等を使って押さえているのが

素晴らしいポイントですよね。

 

ただコーキングを打つだけでは

隙間が埋まり切らなかったり、

接着している面積が小さくなる

ケースが多いんです。

 

画像のように処理の仕方次第で、

隙間を効率的に埋めて接着面積を

増やすことが出来ますので、

面倒かもしれませんが指やヘラで

なぞって押さえる工程が重要なんです。

(この画像もしつこく使っているので

いい加減にしろとか思われてるカモ…)

サッシ周りもコーキングで

気密処理してありますね。

 

まぐさと間柱の取り合い表面まで

ピチッと処理してあって良いですね~。

壁の面材を貫通しているPF管などの

周りもコーキングで処理してあります。

 

ここでも素晴らしいポイント。

よく見るとPF管同士の間隔を空けて

貫通させていますよね。

 

コレに限らず、物同士が密接して

床や壁を貫通している状態だと、

その間に狭い隙間が出来てしまいます。

この狭い隙間というのが厄介で、

中々綺麗に埋まらないんですよね。

 

ですので、このように間隔を空けて

通す事で処理しづらい隙間を作らずに

効率良く気密処理が出来るわけですね。

スリーブ管の壁貫通部。

対してこちらは一つですが、

間柱や桁梁と密接しないように

取り付けてあるのが素晴らしいですね。

少し伝わりづらいかも知れませんが、

画像のように狭い部分に隙間が

出来てしまう訳なんですね。

 

もし柱や桁梁などに寄せる場合は

念入りに気密処理をしなければ

隙間が残ってしまいますので要注意ですね。

狭いと言えばこういった箇所も

隙間が埋めづらくて嫌なポイント。

 

この柱と筋交いの鋭角な部分は

金具が付いている事もあって、

コーキングでの処理が困難。

 

ですので、後から膨らんで

隙間を埋められるウレタンを

使って気密処理をしています。

 

ウレタンは大きな隙間や処理の

難しい狭い箇所に向いていますし、

テープは粘着力が強く接着面積を

広く取れるので面や隅などの

凹凸の無い箇所にはもってこいです。

コーキングは便利屋みたいな印象で、

上記2種でないと処理が難しい箇所でなければ

割とどこでも使える良い子ちゃんです。

 

適材適所で使い分けるのが

肝心なポイントなのですが、

気密材の組み合わせによっては

本来の性能を発揮できずに

隙間が残ってしまうケースがあるので、

そこは注意しなければなりません。

玄関土間周りもコーキングで

丁寧に処理してありますね。

 

先ほど組み合わせと言いましたが、

例えば間柱と土台の取り合い表面には

テープが貼ってありますが、

隅のL字部分にはコーキングが

打ってありますよね?

 

これも処理の順序というのが肝心でして、

コーキング→テープの順にしていると

テープがペラりと浮いて剥がれてしまう

ケースが非常に多いです。

(使用するテープ・コーキングの

材質にもよる所があります。)

 

対してテープ→コーキングの場合は、

コーキングが剥離する事はありませんし

逆にテープが押さえられて浮き防止の

役割も担うことが出来るんですよね。

 

気密を長持ちさせたいのであれば、

こういった所まで考えながら

施工する事が大切だと思います。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.0.42cm2/m2の

ウルトラ気密です!

表示は四捨五入により0.0cm2/m2!

 

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

満足されたご様子でした。

 

実はこちらの現場では、

取り付けのタイミングの事情で

掃き出し窓が取り付けられていない

状態となっていました。

 

ですので、いわば参考値のような

扱いにはなってしまうのですが…

それであってもこの気密は凄まじいです。

 

αA (家全体の隙間面積)が3cm2

親指と人差し指で普通より小さめな

OKマークを作ってみてください。

とて~も小さいですよね?

家全体に存在する隙間をかき集めても

大体そのぐらいの大きさしか存在しない訳です。

 

掃き出し窓の影響もありますが、

それでも普通に気密処理しただけでは

到底出しえない数値でしょう。

 

徹底した気密処理をなさっている

㈱北製材所 ウィッシュホームさま

だからこそこの素晴らしい結果と

なっているのでしょうね。

 

完成気密測定も楽しみです。

気密測定

Posted by fok-rs