石川県能美市で気密測定 2025/05/14

おはようございます
健太郎です。

5月14日は 石川県能美市で
㈱安藤建築事務所さまの現場の
気密測定を行いました。

㈱安藤建築事務所さまでは

珍しいシンプルな平屋の現場。

断熱材は 屋根、壁、床ともに
旭ファイバーグラスの
アクリアウールα(グラスウール)。

室内側に 気密シートを施工。(ウルト製)

気密テープは 同メーカーのユラソール。

天井の合板は梁の取り合いに

ユラソールを貼って気密処理。

外周部も同様にユラソールを施工。

木材の隙間を伝う漏気を止めます。

 

金物部分は結露防止で

ウレタンが吹かれていました。

剛床のジョイントも

ユラソール。

柱周りにもユラソールを

施工してから取り合いに

コーキング充填。

ユニットバスの下は 基礎断熱仕様。

断熱材のネオマフォームの取り合いは

ユラソールで気密施工。

基礎を貫通する配管は

隙間にウレタンを充填 → 上からユラソール施工。

それを3度繰り返してから

蓋をするように再度ウレタンを充填。

サッシは YKKの APW430。

樹脂トリプルガラス。

サッシ周りもユラソールを

気密施工。

ここは玄関土間まわり。

基礎と断熱材(土間用)の

隙間を埋めるように

ユラソールを施工。

それでは 測定します。

気になる気密測定の結果は ...。

C値 = 0.12cm2/m2 の超高気密でした。

 

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

それでは C値改善(隙間埋め作業)を

開始します。

目貼りした仮ドア(玄関戸)の

上部から漏気を感じる。

玄関ドアのクローザーのビス穴に

目貼りされてない箇所あり。

 

ドア枠の隙間や穴は漏気すると

思ってよいです。

しっかり目貼りしました。

ユニットバスの配管の

貫通部をチェックしましたが

漏気なし。

気密シート貼りの仕様は

気密テープの貼り忘れの確認や

テープの浮きを押さえることが

必須作業です。

こんなテープの浮きや…

こんな浮きもありました。

それらのテープの浮いた場所は

ただ押さえただけでは

また浮く可能性があるため

上からテープを増し貼ります。

最後は 窓の漏気チェック。

気密性の高いすべり出し窓でしたが

そこそこの漏気を感じます。

窓を開けてカムラッチの

受け部分を調整します。

ネジを緩め、受けの金物を

矢印のように室内側に

寄せるとパッキンの

密着度が増します。

 

寄せすぎると窓の締まりが

悪くなったり、ロックが固くなる

ので注意が必要です。

それでは再測定します。

気になるC値改善後の結果は ...。

C値 = 0.092cm2/m2 の超々高気密でした。

 

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

測定に立ち会いされた

お施主さまは結果を

とても喜ばれていました。

 

今回のC値改善により

αA(家全体の隙間面積)は

8cm2 → 6cm2 と

2cm2 の隙間が埋まりました。

 

n値(隙間特性値 範囲1~2)は

1.33 → 1.10 と隙間風が入り難い

特性に大きく改善。

コンパクトな現場は

気密的に不利になり易いです。

 

どうしてか?

漏気し易い箇所…

玄関土間や ユニットバス、

換気のスリーブや 配管貫通部、

窓周りなど漏れやすい箇所は

延床面積に関わらず、しっかりあるものです。

 

C値= αA(家全体の隙間面積)÷ 延床面積

なので どうしても計算上不利になります。

しかし、この現場はそれをものともしない

αA(家全体の隙間面積)= 6cm2 で

0.1cm2/m2 を切ってきました。

 

家づくりの熱い思いが

不利な条件を跳ね除け

よい気密を叩き出す。

やはり、家は人が創るものなんです。

気密測定

Posted by fok-rs