住み始めて2年後の気密測定 2025/05/26
おはようございます
健太郎です。

5月26日は 大阪府大阪市で
住友林業㈱さまの現場の
気密測定を行いました。


とても素敵なお住まい。
竣工から約2年経過した
お宅です。

ことの始まりは
夏場のエアコン使用時に
全館空調が少し結露する
ことがきっかけ。
全館空調の本体まわり(2F)の
断熱・気密工事を行います。(住友林業さま)
工事前の気密 と
工事後の気密 を測定し
工事による気密の悪化がない または
少ないことを確認するのが
私たちの仕事。

ちなみに2年前の竣工時の
完成気密は 0.27cm2/m2 と
かなり良い気密スペック。

それでは測定します。
住み始めて 2年後の気密測定の
結果はいかに ...。

C値 = 0.34cm2/m2 の超高気密でした。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

かなり良い結果です。
通常、住み始めの2,3年で
0.3cm2/m2前後気密が
悪化することが多いからです。
もちろん、断熱気密の工法や
気密施工が丁寧だと経年劣化による
気密の落ち幅も少ないです。
αA(家全体の隙間面積)は
竣工時 51cm2
2年後 65cm2 と
14cm2 の悪化に留まっていました。

この後、全館空調の本体まわりの
気密断熱工事を開始。(住友林業さま)

この家は 気密シート貼りの仕様です。
図のように全館空調の本体を
ネオマフォーム 120mm(60mm×2)の
ボックスで覆い、気密施工します。
言葉でいうのは簡単ですが
ネオマフォームの取り合いと
配管貫通部の気密処理、
気密シートの貼り直しと
閉所での作業が山積みです。
ネオマフォームは 60mm×2ですが
ネオマフォームのBOXを作るように
内側&外側の取り合いを気密施工します。(2回分)
ダクトの貫通部となる取り合いは
内外ともに コーキングを充填。
気密シートとの接合部も
気密テープを丁寧に貼って
強化しました。

約2週間後 …
断熱・気密工事が完了。
それでは 再測定を行います。
工事後の気密測定の結果は ...。

C値 = 0.27cm2/m2 の超高気密でした。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

測定に立ち会いされた
お施主様 ご家族は
測定結果をとても喜ばれていました。
今回の断熱・気密工事により
αA(家全体の隙間面積)は
65cm2 → 52cm2 と
13cm2 の隙間が埋まりました。
n値(隙間特性値 範囲1~2)は
1.36 → 1.08 と隙間風が入り難い
特性に大きく改善。

測定結果をまとめると …
竣工時 C値=0.27 αA=51cm2 n値=1.31
工事前 C値=0.34 αA=65cm2 n値=1.36
工事前 C値=0.27 αA=52cm2 n値=1.08
最終的なC値は
竣工時と変わらない 0.27。
n値が 1.08 と隙間風が超入り難くなった
という結果になりました。
私の見解では n値を鑑みると
2年前の竣工時より
良いスペックと言えます。
これで 真夏の冷房時も結露しにくく
さらに快適過ごせるかと思います。
住友林業さまの徹底した丁寧な
断熱・気密工事に感謝です(^^♪