石楠花の加賀高倉、小大日、陶石山の山歩き
このところ、コロナウイルス感染拡大防止のため三密を避けなければなりません。
しかし家の中でじっとしていては運動不足になるので、ほとんど人に会わない山で運動不足とストレス解消をしています。
県外またぐ移動は自粛なので大型連休に石川県内の加賀の山を歩きました。
まず人に会わない山は登りがハードで歩行距離が長い山です。加賀高倉山から小大日山、丸谷越山、陶石山の石楠花の山を歩きました。
朝8時半に高倉山登山口スタート、始めからロープの連続のいつ来ても急登です。
ピンクのつつじに癒されながら登ると、「悪魔の手」と呼ばれる木の幹が変形して見た目も怖く気持悪い手があります。ここが大体6合目くらいです。
これから先には目的の石楠花の花が咲いています。
ブナの木を見上げると爽やかな新緑の緑です。
森林浴ですね。
風雪に耐えて空高く枝を広げたくましいブナの大木、生命力を感じます。
大きな岩にへばりつくように咲いている石楠花
高倉山に1時間50分で到着、ここから、あのはるか遠くの小大日山まで縦走です。
途中には、蛸の頭と足に似ている蛸坊頭(真砂谷の頭)の山越えにはロープのあるきつい登りがあります。
尾根はまさしくシャクナゲの道でした。
目指す小大日山(左) 右、中はまだ雪がある大日山です。
小大日山には14時15分着、頂上からは真っ白い白山と別山がくっきり見えました。
さてここから丸谷山への縦走です。
丸谷山から千束尾根を下り、千束の滝に下り高倉山の登山口の車のところまでの歩きでしたが、丸谷山の頂上から千束尾根の道は草で覆われ、この先道がありそうにないので、もう一方のはっきりした登山道が正解だと思いこの登山道を突き進んだのが間違いの始まりでした。
丸谷から千束の滝まで1時間余りで着くはずなのに、一向に下山しそうになく、むしろこの先の尾根のてっぺん歩きを登ったり下りたりの大縦走の登山道になってしまいました。
風雪にさらされた大木の松
振り返ると小大日山と大日山
途中で道を間違えたことに気づいたのですが、もう登り返しの馬力もなく、ちゃんとした登山道なので必ず下山できると信じもくもくと歩くのみでした。
5時ころ通過のピークの山は「陶石山」の木札が下がっていました。
陶石?変な山の名前だなあ・・・。
後でNETで調べると加賀九谷焼の原石の山だとわかりました。
このままだと途中で日が暮れる、急がなければと焦ります。
うろうろして歩いていると「市谷へ」の木札を見つけました。
ああこれでなんとか下山が出来る、まさしく希望の木札でした。
だんだん暗くなる激下りの尾根にはシャクネゲの花をかきわけかき分けの道です。
写真はほんの一部、半端でない石楠花の海でした。早く山を降りなければの焦りで写真を撮る余裕がありません。
激下りはまさしくロープの連続、まるでロッククライミング、崖下り、高倉山より2倍くらいきつい登山道でした。
6時30分にやっと下山。市の谷に降りたところには川があり、汗と疲れで喉がからからで命の水でした。
ここから暗い林道歩きが30分、7時頃に案内看板があるので見るとなんと下りた場所は石川県民の森でした。
まったく方向違い反対側に降りていました。
本来のコースならとっくに自宅に帰っている時刻です。
突然携帯がかかり妻からです。
「今どこ?」
「まだ山の中、間違ってつ途中から違う道を登ってしまい、今、反対側の県民の森に着いた。これから高倉山の登山口の車を取りに歩くよ。」
「まだ山の中?大丈夫なの?」
「大丈夫、もう道路歩きだから、道に迷うことはないよ・・・。」
この県民の森から山中温泉の方に向かい元の登山口の車を取りに歩きます。
車も1台も通うらない山の中の道路を月明りを頼りにもくもくと歩きました。
途中民家らしき家があり、ピカッと懐中電灯を照らされ不信者に思われ人がいるなと思ったらなんと蛍のように飛んでいる光でした。蛍なら、もっと淡い光なのに、結構明るい光です。
この日は27℃と暑い日で、もう何か知らない飛ぶ夜光虫が飛んでいるのですね。
車に到着、時計を見ると9時15分、登り始めが8時30分、休憩に1時間を引くとなんと実歩行11時間15分余りも歩いていました。
当初の予定は7時間、約13kmでしたが、今回は20Km以上歩いたと思います。
久々の長距離歩行の登山です。
自宅には10時25分、到着するや否や妻から
「しばらく山は禁止よ。禁止!」
これで好きな山はしばらく無理となりました。