石川県加賀市で気密測定 2024/07/31

稜です。

2024年7月31日は石川県加賀市で

トラスト住建㈱さまの現場の

気密測定を行いました。

玄関ドアは片引き戸のようです。

 

ただし、仮ドアを入れているので

こちらは目張りした状態で

測定を行います。

中に上がります。

こちらの現場では、

当社の商品で小屋裏遮熱材の

『通気遮熱FOボード』を

使っていただいています。

いつもありがとうございます。

 

垂木間ではなく母屋間に施工するため

通気層を大きく設けられますし、

ウレタン吹き付けの下地材として

ご利用いただけます。

興味のある方はこちらにてご確認ください。

屋根・壁の断熱は、

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはYKK APW430。

樹脂トリプルガラス仕様です。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングで

気密処理してありますね。

現場は床断熱となっております。

 

床の合板のジョイント部分と

大引きと断熱材の取り合いで

二重の気密処理が施されています。

 

排水管などの貫通部は、

先程と同様にコーキングで

気密処理されていました。

玄関土間の土台と基礎の

間に入っているパッキンは、

上から銀色のテープを貼って

気密処理されています。

 

接着面にクッキリと食い込んでいて

とても素晴らしい処理だと思います。

監督さんが二階の床(合板)と

胴差しとの取り合いにコーキングを

打って気密処理しています。

 

まずは普通にコーキングを打って…

このようにヘラを使って

上からなぞっています。

 

これが本当に大切な工程なんですよ。

こうする事で隙間の奥にまで

コーキングが押し込まれて、

隙間がしっかりと埋まります。

 

さらに接着面積が大きくなるので、

切れたり剥離しにくくなるのも

大きなメリットですね。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.14cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

床の給水管の貫通部から

少しだけ漏気がありました。

見た感じ結構しっかりと

コーキングなりウレタンなり

詰めてあるのですが…

 

ここまでしても漏れるものなんですね。

追加でウレタンを吹き付けるなどして

漏気を止めました。

 

このようにしっかりと処理したつもりでも、

小さな隙間が残ってしまっている訳です。

 

小さな隙間とはいえ、

これが複数あれば総隙間量は

見過ごせないほどの大きさになるでしょう。

普通では気にならないような

見つけづらい隙間であっても、

気密測定で減圧している最中であれば

漏気の有無によって発見する事も出来ます。

 

残っている隙間を効率的に

見つけて埋めたいのであれば、

気密測定をおススメしたいですね。

柱と間柱の取り合い部分が

怪しいとの事でテープを貼ります。

 

ウレタン吹き付けの現場では、

屋根や壁の気密を取りやすい

メリットがありますが、

木と木のジョイント部分などは

吹き付けの対象外となるので、

もし隙間が出来ていれば

外気と通じてしまっている可能性は

それなりに高いでしょう。

(外壁側で面材などをテープ処理している場合は、

通常より漏れにくいはずです。)

 

とりあえず怪しいと思った箇所は

後悔のないように気密処理しておくのが

一番良いと思います。

後で思い返しても工程が進んでしまっては

直そうにも直せなくなってしまいますからね。

間柱の上部の取り合いに出来た隙間。

ここから僅かに漏気しています。

ウレタンを吹き付けて

隙間をしっかり埋めました。

 

こういった狭い箇所は、

意識して吹き付けしない事には

中々埋まらないと思います。

 

間柱の上端や下端には

隙間が出来てしまいがちなので、

チェックしておくと良いと思います。

二階へ伸びている排水管が

途中で止まっているのに

気が付きませんでした。

 

ボイドテープが浮いていたので

漏気量もそれなりにあります。

このままボイドテープの上に

テープを貼って目張りしてしまうと、

保温材と排水管の間を通って

結局端の方から抜けてしまいます。

 

ですので、一度ボイドテープを剥がし

排水管を内側にテープを貼って

直接目張りしました。

 

排水管やスリーブ管などの目張りをする際に

外側にテープを貼るのが困難な場合、

このように内側にテープを貼る方法が

便利ですので皆さんもお試しください。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.11cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
24cm2 → 19cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.32 → 1.22
となっています。

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

納得されたご様子でした。

 

排水管の目張りを補強した事によって

数値が良くなったように見えますが、

その他の改善箇所も少なからず

漏気がありましたので、

気密処理で埋めた隙間分も

結果に反映されているはずです。

 

それに数値が良くなっていないからといって、

全く意味が無いなんてことは絶対にありません。

気密処理によって埋まった隙間は本来

内と外との空気が出入りする箇所で、

それによって温度差による結露が発生したり、

換気システムによる計画的な換気を

乱してしまう可能性があった訳です。

 

たとえ数値には表れていなかったとしても、

それを埋められたというのは

素晴らしい事だと私は思います。

 

何はともあれ、とても良い気密。

暖かく快適な家になりそうです。

気密測定

Posted by fok-rs