富山県高岡市で気密測定(完成) 2025/02/18
稜です。

2025年2月18日は富山県高岡市で
荒井好一郎建築設計室さまの現場の
気密測定(完成)を行いました。
こちらの現場は、
鉄骨住宅のリノベーション
となっているようです。
素敵な木製の玄関ドアをくぐり
中に上がらせて頂きます。

玄関ドアのすぐ横には造作のポスト。
シンプルな見た目ですが、
正面や上端の取っ手の部分などが
違う色合いとなっていて、
木の持ち味を生かした
とてもカッコいいデザインですね。

LDKは落ち着いた雰囲気でありながらも、
温かみの感じられる心地の良い
空間となっていました。

リビングの横には大開口のテラス窓。
中央に大きなFIX、そしてその両端に
スライディング窓が付いている仕様。
そして窓の向こうには、
侘寂の感じられる苔庭が。
飛び石や灯篭、ガビオン、鎖樋。
室内側の障子戸も相まって、
風情のある景色が眺められます。
あいにく測定当日は深々と雪が
積もってしまっていましたが、
これはこれで趣がありますね。
(普段の景色は荒井好一郎建築設計室さまの
Instagramなどからご覧いただけます。)

何かキッチンの背面に横長の板が
取り付けられていますね。
こちらはダイニングテーブルの
キッチン側に座る人のための
背もたれだそうです。
お施主様の希望で、
広いLD空間の家具配置を自由に
変更できるように設計したそうですが、
省スペースとなるように背もたれのない
ベンチを採用した経緯があった為、
このように背もたれを造りつけたとの事でした。
丸みがあって可愛くオシャレ、
その上手触りの良い素材だそうで、
デザインと機能性を両立した
素敵な設計ですよね。

そして、上の方でご紹介した
LDKの写真の右隅に写っていた
ペレットストーブ。
ちまっとしていて可愛いですね。
測定当日、外は雪が降り積もって
かなり寒い日だったのですが、
家の中はエアコンを稼働して下さっていたので、
十分にポカポカな快適空間でした。
ですので、よほど寒い日でもないと
出番は来ないかも知れませんが、
これ以上暖められると考えると
とても心強いですね。

LDKから少し奥に進むと、
家族の共有スペースがありました。

大容量の棚に畳、ソファクッション。
荒井好一郎建築設計室さま曰く、
「籠るような居心地のよさ」を
得ようと試みた場所だそうです。
お子さま達が並んで座っている
光景が目に浮かびますね。


もちろん、ここにも色々なこだわりが。
造り付けのソファは、
腰かけた時に心地良いように
背もたれの角度が設計されていますし、
周囲の目を気にすることなく
光だけを室内に取り込むために、
障子が設けられています。
この障子、透けを弱めることと
桟のホコリ溜まりを防ぐ目的で、
両面を紙で包む「太鼓張り障子戸」に、
そして紙は強化和紙を使っているそうで、
メンテナンスもそこまで頻繁に
する必要が無いそうです。
まさに家族の憩いの場。
寛げること間違いなしです。

洗面所も素敵なデザイン。
ホワイトと木の色合い、
それに壁のタイルのグレー。
可愛さと清潔感のある
気持ちの良いデザインですね。

洗面所横の壁の収納を見ると、
何やらポツポツと孔が空いていますね。
お施主様が電動歯ブラシ
を使っているらしく、
充電用にコンセント付の
ドックスペースを造ったそうですが、
湿気が籠らないように換気窓として
小さな孔をいくつか空けたそうです。
機能性だけでなく普通にデザインと
しても可愛らしくて良いですね。

こちらの現場、
戸を一つとってもこだわりが
感じられるのが凄いところ。

枡格子をずらして重ねたことで
立体感を感じられるデザイン。

こちらはモールガラスをはめた
少しレトロ感のあるデザイン。
荒井好一郎建築設計室さまや
お施主様のこだわりが感じられて、
見ているだけでも面白いです。


二階も二階で開放感のある
空間となっています。
これがまた面白い設計で、
解体工事の時に発見した簾戸をリメイクし、
多目的スペースの間仕切りとして
再活用しているそうなんです。
いや、味があって面白いですよね~。
そして多目的ホールには、
お子さまが秘密基地として使えるような
テントも設置してありました。
こんな素敵で面白い家で暮らせるなんて
お子さま達も幸せな事でしょうね。


個室を覗いてみると、
明るく居心地の良い空間と
なっていました。
窓から光が差し込んで
塗り壁の凹凸が強調されて
とてもカッコいいです。
このゴワッとした感じがたまりません。

最後にこちら、ピアノ室。
立派なグランドピアノが置かれています。
お子さまが嗜んでいるのでしょうか。

それではそろそろ測定を始めます。
気になる結果は…

C値=1.27cm2/m2です。
表示は四捨五入により1.3cm2/m2。

この結果に、
立ち合いされた荒井代表は
納得されたご様子でした。
当然のことながら、
リノベーション住宅は新築と比べて
格段に気密が取りづらいです。
しかも、かなり大きめな家ですからね。
現場が鉄骨のリノベーション住宅、
それも竣工後の気密だという事を踏まえると、
良い結果なのではないかと思います。
何より、とても暖かい空間と
なっていましたので、
お施主様たちも快適な生活が
出来る事でしょう。
時にはピアノを奏でて、
時には趣のある庭眺め、
時には共有スペースで寛ぐ。
こだわりと面白みの詰まった素敵な家。
それでいて暖かいなんて、とっても贅沢です。