福井県丹生郡越前町で気密測定 2022/08/04
稜です。
8月4日は福井県丹生郡越前町で
㈱中西工務店さまの現場の
気密測定を行いました。
中に上がります。
壁の断熱材はグラスウール。
気密シート貼りの仕様です。
天井の断熱材は、
ボード状断熱材の
パイナルフォームネオ。
取り合いはコーキングで
気密処理されています。
サッシはYKK APW330。
樹脂ペアガラスです。
チェックしていきます。
サッシ周りは、
テープで気密処理してありますね。
隅までビッチリと丁寧に
貼ってあるので素晴らしいです。
丁寧であればテープが浮いたり
剥がれたりしづらいですし、
気密もしっかり取れますので
大切なことですね。
現場は床断熱ですので、
床で気密を確保する必要があります。
剛床のジョイントにテープ
を貼って気密処理してありますね。
柱周りもテープで
気密処理されています。
配管の床貫通部。
周りをコーキングで気密処理
してあります。
それでは測定を始めます。
気になる結果は…
C値=0.33cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。
C値改善作業(隙間埋め)
をします。
柱周りにテープを
貼っていない箇所がありました。
手を近づけてみると、
漏気しているのが分かります。
四面の内の一面だけ
でしたので、
貼っている最中に電話が
鳴ったりしてそれきり
忘れていた感じですかね。
テープを貼って気密処理しました。
二階の気密シートの根元当たりを
貫通している配線が、
そのままスポスポの状態に
なっていました。
配線の周りにコーキングを打って
気密処理をしました。
一階の外周部に隙間を発見。
床の取り合いにテープを貼って
気密を取っていますので、
端っこのこんな隙間からも
漏気してしまいます。
テープでの気密処理が難しいので、
コーキングを詰め込んで
隙間を埋めました。
気密シート貼りの現場では、
シートを床まで降ろして
床にテープを貼って気密を
確保している場合には、
こういった剛床と剛床の隙間と
シートの内部が繋がっているので
この溝から漏気します。
目立った隙間でない限りは
露骨な漏気にはなりませんが、
注意はしなければなりません。
溝の根元(気密シートと床の取り扱い)
にコーキングなどを詰めれば、
漏気を止められるので
処理方法としておススメです。
不安であれば、
その後に外周部の剛床の取り合いに
テープを貼って気密処理するのも
良いと思います。
それでは再度測定を始めます。
結果は…
C値=0.29cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。
αA (家全体の隙間面積)が
49cm2 → 43cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.20 → 1.13
となっています。
この結果に、
立ち合いされた監督さんは
満足しているご様子でした。
この剛床と剛床の取り合い(隅のところ)。
こんなところからも漏気しています。
剛床同士でビッチリ当たっているから
隙間なんてあるわけないだろうと、
私ですらそう思います。
ですが、実際にあります。
見た目では分からなくても、
測定器で減圧をすると
隙間の有無が確かになります。
流石にこんな見て分からないほどの
隙間だと漏気量も少ないですが、
似たものがいくつも存在していると
確実に気密は落ちます。
気密測定って、
測定するだけじゃなく
見ても分からない隙間を
確かめるチャンスなんです。
発覚した隙間を埋めることで
その経験と知識から、
他の現場に対策したりして
活かすことが出来ると思います。
ただ測定するだけじゃなく、
改善して学ぶ機会もある。
とても有意義だと思います。