岐阜県羽島市上中町で気密測定

稜です。

2月3日は岐阜県羽島市上中町で
㈱渡辺建設 プラスホームさまの
現場の気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根・壁の断熱は
硬質ウレタンの吹き付け断熱
となっています。

サッシはYKK APW330。
樹脂ペアガラスです。

小屋裏には、
複数本の断熱ダクトが。

 

小屋裏に設置したエアコンで
冷やしたり、暖めた空気を
エアパスファンを使って排出し、
お家全体を快適な環境にする
全館空調のシステムです。

吹き抜けの壁側上部に
穴が開いていますね。

 

冷たい空気というのは、
段々と下に降りていきます。
それを利用した仕組みで
吹き抜けのエアパスファンから
一階に冷えた空気を下ろして、
お家全体を効率良く
涼しくて快適な環境に
することが出来ます。

チェックしていきます。
サッシ周りはウレタンで
気密処理されています。

こちらは基礎断熱の現場ですので、
水抜きの穴が埋まっているか
確認をします。
ちゃんと埋まっていそうですね。

お風呂の配管貫通部。
コーキングで気密処理
してありますね。

配管が3本出ている穴は、
隙間を埋めるようにしっかりと
狭いところまで入っていて
とても素晴らしいです。

配管の周りに隙間がある
怪しそうな箇所を発見。
内側から気密処理を
したはずとの事ですが…

せっかくなので外側からも
ウレタンで気密処理を
していきます。
やっておいて損は無いですからね。

チェックが終わりましたので、
測定に移ります。
気になる結果は…

C値=0.42cm2/m2の高気密です。
表示は四捨五入により0.4cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)
を始めます。
玄関の下をよく見てみると、
水抜きの穴がぽっかりと
空いていました。

しっかりとウレタンで
埋めていただきました。

何か所か窓まぐさと間柱の
取り合いの気密処理などを
していない箇所があったので、
テープで気密処理します。

L字になっているところも
ピッチリと綺麗に貼ってありますね。
隙間を作らない良い貼り方です。

今回は天井にボードが貼ってあるので、
屋根のウレタンからの漏気を
チェックしづらい状態。
しかし、αA(家全体の隙間面積)の
大きさを見ると屋根も調べたい。
そこでボードを貼っていない
箇所から小屋裏を覗いてみると…

真ん中に写っている点が見えますか?
別に加工したわけではなくて、
実際に奥の方に光が見えました。

ボードを踏まないようにして
慎重に奥まで進んでみると、
やっぱり漏気していたようです。
とりあえずウレタンで
隙間を埋めました。

ふと、横を見てみると
ポッコリと穴の空いた
蜂の巣のようなウレタンの塊が。
まさかと思い手を近づけてみると、
スゥー…と風が出ていました。
もちろん隙間を埋めました。

他にも奥から光が見えている
箇所があったのですが、
コレが狭くて届かない…

 

ならばと、
貼ってあるボードを外して
そこから気密処理をすることに。

ここからならちゃんと
気密処理が出来ます。
光が見えなくなるように
ウレタンで隙間を埋めました。

そもそもの原因はコイツ。
梁と勾配のある箇所との
取り合いに出来るこの隙間。
この鋭角な隙間からは
非常に漏気しやすいです。

硬質ウレタンは軟質のウレタンと
比べると発泡力が低いです。
その分断熱力や透湿抵抗では
軟質のウレタンに勝ります。
しかし、ウレタンの業者さんが
こういった隙間に気を付けて
吹き付けてくれないと、
発泡力が低い分空気の通り道が
出来てしまうのかもしれません。

 

まあ硬質軟質関係なしに、
ここはミッチリ埋めてもらった方が
経年劣化に強くなるので良いと思います。

 

それでは再度測定を始めます。
結果は…

C値=0.27cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
65cm2 → 43cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.58 → 1.26
と改善されました。

この結果に、
立ち合いされた社長は
少し悔しそうなご様子でした。

 

それにしても、
屋根はウレタン吹き付けであっても
気を付けなければなりませんね。
先程の鋭角の隙間以外にも
束の周りなども隙間が
出来やすかったりします。

 

小屋裏に潜って隙間を探して
ボードを外して気密処理したりと
とても大変な作業ですが、
改善するために社長や監督さんが
率先して行動されていました。

 

㈱渡辺建設 プラスホームさまの
気密に対する強い思い、
本当に素晴らしいです。

気密測定

Posted by fok-rs