石川県能美市で気密測定 2024/04/03

稜です。

2024年4月3日は石川県能美市で

㈱アーツデザインさまの現場の

気密測定を行いました。

 

こちらは㈱アーツデザインさまの

モデルハウスとなっているそうです。

玄関ドアは木製の片引き戸。

あんまり漏気しませんように…

中に上がります。

屋根・壁の断熱材は、

セルロースファイバー。

さらに、屋根・壁ともに

ネオマフォーム 20mmの

付加断熱が施されています。

サッシはリクシルのTW、

アルミ樹脂複合のサッシです。

 

その他に木製のスライディング窓

が3枚採用されていました。

 

大開口で中々の迫力がありますね!

しかしこちらも比較的漏気しやすそうな

印象がありますが果たして…

さらにトップライト(天窓)も

採用されています。

 

先ほどのスライディングサッシも含めて、

採光はバッチリですね!

明るく暖かく、気持ちの良い

室内になりそうです。

現場は基礎断熱となっています。

 

水抜き穴などが空いたままの

状態となっていましたので、

これから埋めていきます。

この水抜き穴などに限らず、

ツーツーな隙間を埋める際には

なるべく奥の方にノズルを突っ込んで、

ウレタンを吹き付けることをおススメします。

(コーキングの場合も同様に)

 

表面だけフタをして隠す処理と

奥の方までミッチリ詰まっている処理とでは、

地震や経年劣化によってウレタンや

コーキングが接着面から剥離し、

隙間が現れてしまうまでの時間に

かなりの差があると思います。

 

気密処理というのは、

その一瞬の為のものではなく

長い間状態を保つ為のものです。

 

監督さんは何も言わずとも、

なるべく奥の方から処理を

されていました。

流石です。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.42cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.4cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。

 

先ほどチェックした天窓の

付近から漏気があったそうです。

 

経験上、天窓の付近の取り合いから

漏気しているケースは割と多いので

注意して見た方が良いと思います。

 

ウレタンを使って気密処理をします。

ダクトの壁貫通部です。

 

漏気の有無は確認できていませんが、

怪しいとの事で追加でウレタンを

吹き付けることになりました。

物と物が密接している箇所や

単純に狭く処理が難しい箇所は、

その分隙間が残ってしまいがちです。

 

大丈夫だろうと思っていても、

念には念をの精神でしっかりと

チェックしておくことが大切ですね。

漏気の具合が気になっていた

玄関片引き戸やスライディング窓を

チェックしてみると、

案の定というべきかそれなりの

漏気量が確認出来ました。

 

木製スライディング窓に関しては、

3枚中の1枚のみ漏気が気になるレベルで

その他2枚は特に問題ありませんでした。

片引き戸とスライディング窓1枚で

気密にどの程度影響しているかを

確認するために、

一度目張りをして測定をしてみます。

 

気になる結果は…

C値=0.23cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
53cm2 → 29cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.84 → 1.42
となっています。

少し改善処理をしたとはいえ、

隙間量の変化を見るに

それなりに影響はあるようです。

 

玄関片引き戸は難しいですが、

この木製スライディング窓であれば

調整による改善は見込めるとの事。

 

気密測定をしていなければ、

3枚あるスライディング窓のうち

1枚だけ漏気があったという事実に

気付くことすら困難だったはずです。

 

こうして改善するべき点を

探して見つけることが出来るのは、

測定をする上での大きなメリットですし、

気密の良い家を建てる上で

とても大切な事だと私は思っています。

 

話が長くなりましたが、

あくまでも上の結果は参考数値。

公式な気密を確認する為に

片引き戸とスライディング窓の

目張りを剥がして再度測定します。

 

結果は…

C値=0.34cm2/m2の超高気密です。

表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

 

一番最初の測定結果と比較すると、

αA (家全体の隙間面積)が
53cm2 → 43cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.84 → 1.60
となっています。

この結果に、

立ち合いされた社長は

納得されたご様子でした。

 

写真には納めていなかったのですが、

玄関周りで漏気していた箇所なども

こっそり気密処理しています。

 

それもあってか、

最初の結果と比べてみると

αA (家全体の隙間面積)が

10cm 改善していますね。

 

その上スライディング窓の調整による

気密性の向上も期待できますので、

問題なく暖かく快適な家になるでしょう。

 

機能性見栄え気密性能

そのどれもを求めるというのは

中々に難しい事ですよね。

ですが、それをカバーできるだけの

処理を他に施してあるのであれば、

良い気密の家を建てるのも不可能

という訳ではありません。

 

社長や監督さんの努力や想いがあるからこそ、

このように素敵な家を建てることが出来るのでしょうね。

気密測定

Posted by fok-rs