石川県白山市で気密測定 2023/05/19
稜です。
5月19日は石川県白山市で
ほそ川建設㈱さまの現場の
気密測定を行いました。
玄関ドアは片引き戸と
なっているようですね。
なるべく漏気が無いように
お祈りしましょう…
中に上がります。
屋根・壁の断熱は、
ウレタン吹き付け断熱と
なっています。
サッシはリクシルのサーモスL。
アルミ樹脂複合のサッシと
なっています。
チェックしていきます。
サッシ周りは、
コーキングで気密処理
されています。
現場は床断熱です。
外周部に位置する
柱と間柱の下端に隙間が
ウレタンやコーキングが
気密処理されています。
伝い漏れの対策として
効果的な処理となっています。
基礎と土台の間に入っている
パッキンの上から、
気密テープが貼ってあります。
床断熱の現場ですので、
気密パッキンが入っているので
問題なさそうに思いますが、
ジョイントや入隅などから
漏気を起こす可能性があります。
その対策として、
テープやコーキングなどで
気密処理を施すことは
適切な処理だと思います。
二階の床(合板)と胴差し、
梁との取り合いに、
ウレタンが吹き付けられています。
こちらも伝い漏れの対策として
効果的なものとなっています。
断熱的にもプラスに働きますので
素晴らしいですよね。
床の配管貫通部です。
丁寧にコーキング処理が
施されていますね。
コーキングを薄っすらと
打っただけでは、
時間の経過や少しの衝撃で
コーキングが切れて
漏気してしまう可能性があります。
測定の前に、
少しだけ気密処理を行います。
サッシ周りの窓台やまぐさ、
間柱との取り合い。
テープを貼って気密処理
をしていきます。
木と木のジョイントは
漏気が起きたりしますので、
気密を良くするのであれば
処理しておきたい箇所ですね。
玄関サッシの周りを
テープで気密処理します。
窓のサッシ周りと同様に、
こちらも気密処理
しておきたいですね。
それでは測定を始めます。
気になる結果は…
C値=0.13cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。
屋根のウレタンと梁の
かかっている箇所に、
隙間が出来ています。
手を近づけてみると、
漏気しているのが分かりました。
ウレタンを奥の方まで
しっかりと吹き付けて
気密処理を行いました。
狭い箇所はウレタンを
吹き付けづらいので、
このように隙間が
出来てしまうケースがあります。
チェックしておきたい
ポイントの一つですね。
床に伏せるような体勢で、
大工さんが何かしていますね。
どうやらこれは、
怪しいとにらんだ箇所に
顔を近づけることで、
漏気しているかをチェック
しているようですね。
私は手の指の外側で
チェックしていますが、
大工さんの場合は顔の方が
隙間を探しやすいらしいとの事です。
実際に漏気している所を
何か所も見つけて、
コーキングなどで気密処理
されていました。
梁の金物部分、
一応確認してみましたが
漏気はありませんでした。
しかし、熱橋の事を考えると
処理しておきたい気分。
中と表面を埋めるように
ウレタンを吹き付けました。
これで熱橋の対策も出来て
安心ですね。
最後に懸念材料だった
玄関片引き戸。
そこまで目立った漏気では
なかったものの、
戸先側の上下部分から
漏気を起こしていました。
開き戸などと比べて、
調整やパッキンの当たりの修正
が難しく、効果が薄いのですが、
なるべく良くなるようにと
パッキンを起こす作業だけ
しておきました。
それでは再度測定を始めます。
結果はいかに…
C値=0.10cm2/m2の超高気密です。
αA (家全体の隙間面積)が
19cm2 → 15cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.20 → 1.11
となっています。
この結果に、立ち合いされた
ほそ川建設㈱さまの社員さんは
満足されたご様子でした。
素晴らしい気密ですね。
ちなみにこちらの記録、
ほそ川建設㈱さまの最高記録
とだそうです。
肝心の玄関片引き戸は
先程のパッキン起こし作業によって
あまり漏気が無い状態に
なっていました。
勿論、大工さんや監督さんの
気密に対する熱意や努力が
あってこそのこの気密。
暖かく快適な環境の
家になると良いですね。