石川県白山市で気密測定 2023/06/07

稜です。

2023年6月7日は石川県白山市荒屋町で

㈱サンリーハウスさまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根の断熱材は、

ボード状断熱材のネオマゼウス。

 

取り合いがコーキングで

気密処理されています。

壁の断熱材は、

アクリアのグラスウール。

 

外壁の面材は吉野石膏の

タイガーボードEXハイパーで、

面材の取り合いで気密処理

をしているそうです。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスとなっています。

チェックしていきます。

 

サッシ周りは、

コーキングで気密処理

されていますね。

現場は床断熱です。

 

大引きの取り合いで

気密処理してありますが、

それでも柱の下端から

漏気してしまうケースもあります。

(特に外周部や画像2枚目のような、

掃き出し窓に接する箇所は要注意です。)

 

その対策として、

丁寧にコーキング処理が

施されていますね。

床の配管貫通部の処理。

 

床断熱ですので、

当然貫通している箇所は

気密処理が必要となります。

 

ミッチリミッチリと詰まったコレは、

コーキング屋さんが

処理しているそうです。

 

これならコーキングが

ピリッと切れて隙間が生まれ、

漏気に繋がる…なんて心配も

しなくて良さそうなので安心ですね。

ちょっと驚いたのは、

このパッキンの気密処理。

 

気密パッキンと言えど、

ジョイントなどから漏気を

起こす可能性があるので要注意と

いつもお知らせしていますが…

 

基礎は表面が凸凹している上、

粉や汚れが付いている為

テープで気密処理をする場合、

よほどの強粘着でないと

基礎に貼った部分がペラりと

剥がれてしまうことがあります。

(相性にもよります。)

 

これはその剥がれる対策として、

テープの端の方にコーキング

を塗り付けて補強してあるんですよね。

 

手間が少しかかりますが、

気密を確保するべく考慮された

素晴らしい処理だと思いました。

(テープだけであっても、

しっかり粘着が機能していて

結果剥がれなければOKです。)

他にも、胴差しと梁の

取り合い部分がコーキングで

気密処理されていたりしました。

 

これは伝い漏れの対策ですね。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.45cm2/m2の高気密です。

表示は四捨五入により0.5cm2/m2。

これだけ気密処理をしてあって、

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が

1.93 というのは流石におかしい…

(分かりやすいように説明すると、

『n値』とは1~2の間に入れば有効な数値で

1 に近づくほど、隙間風に入りにくいような

小さな隙間が主という事を示していて、

2 に近づくほど、隙間風が入りやすいような

大きく目立つ隙間が存在することを

指す指標となっています。)

 

原因を探し回ったところ、

オペレータータイプの滑り出し窓が

閉まっているように見えて、

実際は閉まり切っておらず

大きな隙間が出来ていたようです。

 

これからの季節は特に、

現場の中が地獄のように

熱くなりますので、

窓を開けることが多くなります。

 

目視で閉まっているかの

チェックだけでは、

また同じことが起きかねませんので

しっかりハンドルを触って

確認しなければなりませんね。

再度測定をする前に、

C値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。

 

玄関ドアの下端。

気密を確保する為に

仮の処理をしてあるようですが、

どうやら漏気を起こしているようです。

コーキングで気密処理を

して頂きました。

 

仮とはいえど、

現時点の気密を正確に

測定するためにも、

しっかりと隙間を

埋めておきましょう。

お風呂の断熱材のジョイント部分。

 

ウレタンで気密処理は

してあるのですが、

どうやら小さな隙間から

漏気があるようですね。

これには大工さんや監督さんも、

「こんな小さな穴からも、漏気するのか…」

と驚いているご様子でした。

 

しっかりと隙間を埋めて

漏気が無くなるのを確認しながら

気密処理をしました。

お次はこちら。

一階の柱と筋交いの

根元の部分です。

 

コーキングの入っていない所

から漏気がありました。

しっかりとコーキングで

気密処理を行いました。

 

上の方でもお伝えした通り、

柱の下端やその付近は

伝い漏れを起こしやすいです。

 

大引きのラインで気密処理

してあるから安心だろう…。

という考えは捨てて、

床の取り合いで少しでも

怪しいと思った箇所があれば、

しっかり気密処理しておきたいですね。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.17cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
50cm2 → 19cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.93 → 1.08
となっています。

この結果に、

㈱サンリーハウスの方は

満足されたご様子でした。

 

サッシが少し開いていたとはいえ、

1回目と2回目の測定結果を

比較して見ると、一目瞭然ですね。

 

1回目の測定で異常だった

n値 (隙間特性値 範囲1~2)も

とても良い数値になっています。

 

今回、特に驚いたのは

玄関土間のパッキンの処理ですね。

実際に現場の中を見ていると、

知らなかった事が多いので

本当に勉強になります。

 

これからももっと、

良い気密の家を建てる助力をするべく

勉強させていただきたいと思います。

気密測定

Posted by fok-rs