石川県金沢市で気密測定 2023/09/21

稜です。

2023年9月21日は石川県金沢市で

㈱アントールさまの現場の

気密測定を行いました。

玄関ポーチの上部を見ると

外壁の面材が確認出来ました。

 

吉野石膏の『タイガーEXハイパー』

を使用しているようですね。

中に上がります。

屋根・壁の断熱は、

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスです。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングで

気密処理されていますね。

現場は床断熱となっています。

 

床(合板)のジョイント部分に

テープを貼って気密処理

してありますね。

 

他の箇所でもそうなんですが、

特に床にテープを貼る際は

しっかりと木くずや塵を掃いてから

貼るように心掛けましょう。

 

折角時間をかけて貼ったのに、

ベロンと剥がれたり浮いたりしては

勿体ないですからね。

柱の根元を見てみると、

コーキングで気密処理

されていました。

一階の外周部はこんな感じで

ズラーッと丁寧に処理してあります。

 

床の気密ラインを床(合板)の

上部と定めている以上は、

柱の根元までしっかりと

気密処理しなければなりません。

玄関土間の土台と基礎の

間に入っている気密パッキン。

 

気密といえど、

ジョイント部分などから

漏気を起こしてしまいますので、

追加で気密処理が必要となります。

こちらの現場では、

どうやらコーキングで覆うようにして

上からねっちりと塗り付けてあるようですね。

 

これだけ丁寧に処理してあれば

まず漏気を起こさないでしょうし、

水を入れたりすることも無いでしょう。

今回は測定をする前に、

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

お風呂の配管貫通部。

一見問題なさそうに見えますが…

角度を変えて見てみると、

配管同士の間に隙間が

出来てしまっていますね。

 

仕方のない事かも知れませんが、

配管を一ヶ所に集中させてしまうと

コーキングやウレタンを使っても

思うように穴を埋めてくれず、

隙間が残ってしまうケースがあります。

 

今回はまだ間隔に余裕があるため

気密処理が難しくないのですが、

ピッチリと密集している場合は

隙間までウレタンやコーキングが届かず、

処理すらままならない事があります。

ちゃんと隙間が埋まるように

目で確認をしながら、

ウレタンで気密処理をしました。

 

先ほど配管を束ねることによる

弊害を伝えましたが、

この場合は位置は低いことも影響して、

隙間を視認する事が難しかった

というのもあるかと思います。

下屋部分のウレタン吹き付け。

 

何やら怪しげな隙間が

空いていますね…

手を近づけて確認すると、

漏気を起こしてしまっていました。

追加でウレタンを吹き付けて

気密処理を行いました。

 

屋根…というか、

上に向かって多量のウレタンを

吹き付ける場合は少し注意が必要です。

 

なにぶん、吹き付け直後の

ウレタンは非常に柔らかく、

吹き付けた量が多い場合には

その重さに耐えきれず、

落下してしまうことがあるんです。

そうなれば勿論、

隙間は埋まってくれない上に、

吹き付けた分の多量のウレタンは

無駄になってしまいます。

 

残寝ながら今回も一度、

床に落下してしまいましたので、

また失敗を起こさぬために

付近に何枚かテープを貼って、

受け皿として落下防止の

役割を担ってもらいました。

 

すると、効果があったようで

ウレタンは落ちてきませんでしたし、

その後しっかりと固まって

隙間を塞いでくれたようです。

よかった、よかった。

お次も下屋部分の怪しい隙間。

 

束とボードの間に影が出来ています。

いかにも怪しいと思ったので

手で確認してみると、

案の定、漏気していました。

こちらもウレタンを使って

気密処理を行いました。

 

こういった狭い箇所って、

本当に隙間が出来やすいんですよね…

私の場合、下屋部分に束と壁が

密接しているような箇所があれば、

まず疑ってかかっています。

 

高所な上に狭いので、

吹き付けが難しいのは分かります。

ですので、一概に吹き付け業者さんが

悪いとは言い切れませんが、

もう少し隙間を作らぬように

気を付けてくれれば…と、

勝手ながら願ってしまいます。

こちらも先程と同様ですね。

束と束の間にいかにもな空間。

漏気を起こしていましたので、

ウレタンで気密処理を行いました。

 

ここに関しても、

ウレタンガンのノズルすら

入らないような狭い箇所ですので、

隙間が残ってしまっても

仕方が無いのかもしれませんが…

 

このような怪しい隙間を

見つけた際には、

漏気の有無に関わらず

とにかく埋めておくことを推奨します。

 

それが化生だったり、

後の工程で邪魔になるから

敢えて処理をしていない

という理由でも無い限りは、

やって損は無いはずですので。

 

それでは測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.10cm2/m2の超高気密です。

この結果に、

立ち合いされたお施主様は

満足されたご様子でした。

 

隙間を埋めてまわった甲斐あってか、

素晴らしい気密となりましたね。

 

とは言っても、

元々が丁寧な施工でなければ

この気密にはなりませんので、

やはり現場に関わっている

大工さんや監督さんたちが

良い家を建てようという想いを込めて、

努力された成果なのだと思います。

 

暖かく住み心地のよい

家となると良いですね。

気密測定

Posted by fok-rs