福井県敦賀市で気密測定 2023/09/25

稜です。

2023年9月25日は福井県敦賀市で

㈱武笠さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

現場は広々とした平屋と

なっているようです。

屋根・壁の断熱材は、

グラスウールとなっています。

 

気密シート貼りの仕様で、

シートのジョイント部に

テープが貼ってありますね。

サッシはYKK 330。

樹脂ペアガラスですね。

サッシ周りはウレタンで

気密処理されています。

天井と胴差しの取り合いが

ウレタンで気密処理されています。

 

気密ラインにもよるのですが、

ここは伝い漏れが起こりやすい

箇所となっていますので、

注意が必要です。

特に気密シート貼りの現場では、

上の図のようにして伝い漏れを

起こしてしまうことがありますので、

気密ラインを意識した処理が必要となります。

現場は基礎断熱となっています。

 

基礎断熱の現場の場合、

基礎を貫通している水抜き穴などは

塞がなければなりません。

 

こちらの現場では、

基礎内に入っている

ボード状断熱材の取り合いを

気密処理しているとの事ですが、

それでも念には念をということで

外側からしっかりと気密処理をして

穴を塞いでしまいます。

それでは早速ですが、

測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.36cm2/m2の高気密です。

表示は四捨五入により0.4cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)を

していきます。

 

玄関土間の土台の取り合い。

ここから漏気が起きているのですが、

何故なのでしょうか…?

画像を見ればわかりますが、

気密シートが土台にかかって

いましたよね?

 

しかし、土台と土台との間に

少し隙間が存在するため、

気密シートの内側とその隙間が

空気の通り道となっているのです。

 

ですので、その隙間を塞ぐために

土台と土台のジョイントにテープを貼って、

さらに逃げ道を残さないように

土台と基礎の取り合いを

コーキングで気密処理しました。

 

これでもう、この個所からの

伝い漏れは起こりませんので、

安心できますね。

玄関ドア付近の取り合いから

漏気があったようですね。

気密シートの取り合いを

チェックしてまわっていると、

こちらの梁とシートの取り合いに

テープを貼り忘れている箇所がありました。

テープを貼って気密処理しました。

 

まぁ、この一ヶ所だけでは

さほど気密が悪くなる事は

ないとは思いますが、

この気密シートの役割は

気密を確保する役割だけでは無く、

防湿層の役割も担っているため、

この処理はとても大切なんですよね。

 

普段現場で作業をする際には

気付けないことであっても、

こういった気密測定の時間を使って

施工の再確認を出来るというのは

良い機会なのではないかと思います。

基礎の配管貫通部です。

 

どうやら、外側と室内側の両方で

気密処理されていない状態と

なっていたようです。

両側から気密処理を行い、

しっかりと隙間を埋めました。

 

基礎内となると確認するのが

難しくなりますので、

つい見落としてしまいますね…

 

そのまま外気に通じる箇所ですので、

今後ちゃんと確認するよう

心がけたいと思います。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.26cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
56cm2 → 40cm2
となっています。

こちらの現場は玄関ドアが

片引き戸となっているのですが、

通常の開き戸と比較すると

隙間が出来やすいデメリットがあります。

 

実際に手を近づけて確認すると、

ドア上部から少し気になる程度に

漏気がありました。

こればかりは構造上の問題で

仕方がないのですが、

どの程度の隙間があるのか

気になるところ…

 

非公式の測定となりますが、

一度テープで目張りをして

測定することになりました。

結果は…

C値=0.21cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
40cm2 → 33cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.39 → 1.10
となっています。

この結果に立会された監督さんは

納得されたご様子でした。

 

改善処理した後の数値と比較すると、

結果的に玄関片引き戸の隙間は

7cm2 となっているようです。

 

そこまで大きいわけではありませんが、

玄関ドアだけで7cm2 も隙間が

あると思うと勿体ない気もしますね…

 

とはいえ、

玄関片引き戸の使い勝手は

とても良いものとなっていますよね。

荷物を持っていてもドアを開けやすく、

高齢者の方であっても楽に開け閉め

出来るというのは大きなメリットですよね。

 

家は気密だけではありませんが、

使い勝手を優先して玄関ドアや

サッシの選定をした場合は、

どうしても代わりに気密が

落ちてしまう事があります。

どちらを取るかというのは、

少し難しいところ。

 

とはいえ、玄関ドアを

目張りしていない状態でも

とても良い気密となっています。

暖かく、快適な生活のできる

素敵な家となると良いですね。

気密測定

Posted by fok-rs