富山県魚津市で気密測定 2023/11/07

稜です。

2023年11月7日は富山県魚津市で

伊田直樹建築設計事務所さまの

現場の気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根・壁の断熱は、

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

もう防水シートで見えませんが、

外側の面材の取り合いにテープを

貼って気密処理してあるそうです。

 

内外2重の気密処理は、

している現場としていない現場の

測定結果を比較してみると、

やはり良くなっている傾向があります。

 

時間と手間、多量のテープが

必要となる作業ですし、

その上確実に気密が良くなる

とも言い切れませんが、

少しでも気密を良くしたいと

いう想いがあれば、

やってみる価値はあると思います。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスとなっています。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングや

テープで気密処理されていました。

配線が完了したPF管などは

こうしてコーキングで埋めて

ありました。

 

埋めても問題ないのであれば

忘れぬうちに埋めてしまいましょう。

現場は床断熱ですので、

床(合板)の取り合い等で

気密処理しておく必要があります。

 

ジョイントにテープを貼って

処理してありますね。

他にも柱まわりや排水管の

貫通部も気密処理してあります。

 

丁寧にコーキングが打ってある

ようですね。

外周部の柱の切り欠きも

同様にコーキングで気密処理が

施されていました。

 

コーキングで気密処理をする際は

ただ打って終わりではなく、

その上から指やヘラを使って

なぞったり押さえたりする事が大切です。

単にコーキングを打っただけでは

隙間が埋まり切っていなかったり、

経年劣化によって接着面から

剥離しやすくなったりします。

 

今回のケースとは異なりますが、

上の図のようにコーキングを

打った後になぞったり押さえる事で、

隙間をミッチリと埋められる上、

接着面が増えることで剥離も

起こりにくくなるはずです。

床と土台の取り合いです。

こちらも上と同様に、

コーキングをなぞったりして

しっかりと処理してありますね。

 

折角時間と手間をかけて

処理をしたというのに、

漏気を起こしてしまう可能性を

残してしまうのはとても勿体ないです。

 

気密施工をする事になったけれど、

どのように処理すればいいか

分からない。という方は、

是非ともこのような丁寧な処理を

参考にして頂きたいです。

玄関土間まわりの処理をチェック。

 

土台と基礎の取り合いには

防水テープを貼って処理、

さらに埋め込んだ断熱材の

取り合いはコーキングとテープで

気密処理されていました。

 

この断熱材の取り合いなんですが、

意外と漏気するんですよね…

後で埋まる箇所とはいっても、

中間時点の気密を正確に測定する為に

しっかりと埋めておきたいです。

お風呂まわりもチェック。

 

断熱材の取り合いは基本テープで、

外周はウレタンを吹き付けて

気密処理されています。

排水管の貫通部も見ます。

 

かなり低い位置にある為、

排水管と断熱材との間隔が狭く、

下の方に隙間が出来ている

可能性がありますね。

なるべく奥まで詰まるように

ウレタンを吹き付けて処理をしました。

 

また、僅かにウレタンが

詰まっていたとしても、

住み始めてから水に流れに生じた

振動で隙間が生まれてしまう

ケースもありますので、

出来るうちにしっかりと

処理しておくと安心できます。

先ほども確認した外周。

ウレタンで処理してありましたが、

漏気してしまっている箇所が

あったようですね。

余分にはみ出ているウレタンを

カットしてから、

テープを貼ることでさらに

気密処理を施しました。

 

これも意外と漏気しやすい

箇所なんです。

見た感じではしっかりと

ウレタンが詰まっているので

問題無さそうなんですが、

実際には漏気を起こす道が

出来てしまっている事があります。

 

目で見ても判別が付かないような

隙間であっても、

気密測定で減圧をしている際は

実際に漏気しているかを確認する

ことが出来ます。

 

思わぬ箇所から漏気していた

というケースは意外と多いので、

測定だけでなく隙間を探して埋める

改善作業までしっかりやるのが

おススメです。

とかなんとか言っていると、

火打ち梁の近くから漏気している

箇所を発見しました。

 

こんな感じに影が出来ている

小さな隙間は割と見かけますが、

漏気しているか否かは

通常じゃ判別できません。

今回もこれに似たような箇所が

いくつかあったのですが、

漏気を起こしていたのは

この一つだけでした。

 

これも実際に漏気しているかを

判別できるからこそ見つけられる訳で、

処理した後に漏気が止まったかも

確認することが出来ます。

 

ウレタンを使って処理したのち、

手でチェックして見たところ

しっかりと漏気は止まっておりました。

 

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.099cm2/m2の

ウルトラ気密です。

表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

この結果に、

立ち合いされた社長は

納得されたご様子でした。

 

素晴らしい気密!

とても丁寧な気密処理が

施されていましたが、

それがしっかりと結果に反映

されているようで良かったです。

 

これも社長や大工さんが努力を

されているからこそ成せるもの。

完成時の測定も楽しみです。

気密測定

Posted by fok-rs