石川県金沢市で気密測定 2024/02/01

稜です。

2024年2月1日は石川県金沢市で

ほそ川建設㈱さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根・壁の断熱は、

ウレタン吹き付け断熱と

なっています。

サッシはリクシルのサーモスL。

アルミ樹脂複合のサッシです。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはテープとコーキングを

使い分けて気密処理してあります。

 

間柱とまぐさの取り合い等も

コーキングで気密処理していますね。

木と木のジョイント部分は

伝い漏れを起こす可能性があるので、

このように対策してあると安心ですね。

現場は床断熱となっています。

 

床は大引きと断熱材の取り合いで

気密処理してあるようですが、

柱周りは漏気を起こしやすいので

上からもウレタンを使って

気密処理してあるようですね。

外周部の柱や間柱の下端も

同様に漏気を起こすことがあるので、

注意が必要なポイントです。

 

こちらはコーキングで

気密処理してありました。

床の貫通部といえば、

排水管の周りも処理が重要。

 

こちらもコーキングをミッチリと

詰め込んで処理してあります。

 

コーキングで気密処理を

する際の注意点ですが、

ケチって薄っすら入れるだけでは

隙間が埋まり切らなかったり、

経年劣化によってコーキングが

切れやすかったりしますので、

あまり良い処理とは言えません。

 

画像のように惜しまずミッチリと、

そしてヘラや指でなぞって押し込む。

そうすれば、隙間も埋まりやすく、

経年劣化にも強くなります。

二階の床(合板)と胴差しや梁との

取り合い部分にウレタンが

吹き付けられています。

 

工法や気密ラインによって異なりますが、

伝い漏れを起こしやすい箇所なので

気密処理する事をおススメします。

 

また、このように下から

気密処理をした場合は、

逃げ道が残らないように

上(二階の床の外周部)でも

気密処理する事が重要です。

下屋部分から見える面材。

取り合いにウレタンが

吹き付けられていますね。

 

意外にもこの取り合いから

伝い漏れを起きていたケースが、

過去に何件かあります。

 

これは吹き付け業者さんが

処理したものになりますので、

ここまで丁寧な処理は

なかなか難しいと思いますが、

処理してみる価値はあるかも知れません。

玄関土間の基礎と土台の間に

入っているパッキンの取り合い。

 

丁寧に気密テープを貼って

処理してありますね。

 

通気をしないパッキンですが、

ジョイント部分や基礎の不陸に

よる影響から高確率で、

漏気を起こしてしまいます。

 

それの対策として、

テープやコーキングなどを使い、

パッキンの取り合いを処理する訳です。

これは結構重要な処理ですね。

測定を始める前に、

大工さんがサッシの調整を

して下さっていました。

(画像はちょうどし終わったシーン。

カメラを構えるのが遅かった…orz)

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.14cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。

 

二階の勾配天井の下地付近。

下地からウレタンがはみ出ないように

注意して吹き付けた結果なのか、

少しだけ漏気を起こしてしまっている

箇所がありました。

 

いや~これは正直仕方がありませんよね。

下地の邪魔にならないように

吹き付けるのは難しいでしょうし、

実際に漏気してたから判別できたものの、

目で見ただけでは隙間があるのか

見分けがつかないでしょうから。

 

私もなるべくはみ出さないように

細心の注意を払いながら、

ウレタンを吹き付けました。

この真ん中にある小さなちょぼ。

何か分かりますかね?

 

そう、梁を金具で接合する際に

用いられるドリフトピンです。

こんな小さなちょぼからも

漏気が起こっているようです。

一か所からの漏気は少なくても、

これが複数箇所あればその分

漏気も多くなりますよね。

 

構造上、外周部に位置する場合は

反対側から外気が伝ってしまいますので、

しっかりと気密処理しておきたい

箇所ですね。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.11cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
19cm2 → 15cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.31 → 1.10
となっています。

この結果に立ち合いされた

監督さんと大工さんは、

納得されたご様子でした。

 

今回、αA (家全体の隙間面積)は

4cm2 の改善となりました。

とても良い気密ですね。

 

大工さんは良い気密が出るように

意気込んで作業していたようですので、

C値=0.1cm2/m2 を切れなかった事に

少し悔しがっておられました。

 

それでも良い気密であることに

違いはありません。

監督さんや大工さんの想いから、

暖かい家になりそうですね。

気密測定

Posted by fok-rs