石川県金沢市で気密測定 2024/02/21

稜です。

 

2024年2月21日は石川県金沢市で

㈱アントールさまの現場の

気密測定を行いました。

(※外観を撮影し忘れておりました。

申し訳ございません。)

中に上がります。

屋根・壁の断熱は、

ウレタンが吹き付け断熱と

なっています。

外側からチェックしてみたところ、

壁の面材は吉野石膏の

『タイガーボード EXハイパー』

となっていました。

サッシはリクシルのTW。

樹脂アルミ複合のペアガラス仕様です。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングで

気密処理されています。

現場は床断熱となっています。

 

床の合板のジョイントに

気密テープが綺麗に貼ってあります。

柱周りにはコーキングが入っていました。

 

テープに関してもですが、

かなり丁寧に処理してありますね。

 

丁寧に処理する事で得るメリットは、

単純に隙間が埋まりやすいという点の他に

経年劣化にも強くなるという点もあります。

 

テープにしてもコーキングにしても、

時間の経過、熱、木の収縮や振動によって、

剥がれたり、浮いたり、切れたりします。

 

その経年劣化に少しでも抵抗できるように、

テープは剥がれたり浮かないようにも

ビッチリ押さえて食い込むように処理、

コーキングは切れてしまわないように

なるべく太く(平面ではその必要はない)、

そしてヘラや指でなぞることで

より接着面を多くする事が肝心です。

お風呂周りの気密処理です。

 

断熱材の取り合いに、

コーキングを打って処理してありますね。

配管貫通部もチェック。

まとめて通してあるようですが

なるべく管と管の間まで

コーキングが入るように気を付けて

処理してあると思われます。

 

これなら、間に出来た隙間から

漏気が~という事も無いでしょうね。

測定を始める前に、

C値改善(隙間埋め作業)を

していきます。

 

こちらは羽子板ボルトとその貫通部。

構造的にあまり漏気を起こす

印象が無かったのですが、

今回手を近づけて確認してみると

確かに漏気を起こしていました。

実は向こう側が下屋となっていて、

いわゆる外部にあたる箇所です。

ウレタン吹き付けに限った話ではありませんが、

漏気が起きやすい割に見過ごしがちなポイントです。

 

とは言っても、吹き付けてある

ウレタンの厚みや位置によっては、

外気に通じていたりいなかったりするので

ややこしくて判別しづらいんですよね。

 

まぁ要は、先程の羽子板ボルトや

上部の間柱の切り欠き(隙間)などから、

漏気が起きていれば埋めればいいんです。

今回は間違いなく漏気していたので、

羽子板ボルトの貫通部は勿論、

二階の床(合板)と桁などの取り合いや

間柱の切り欠きをウレタンで気密処理しました。

 

もし、向こう側に空間があった場合、

外と直接つながっている穴が

空いていることになりますので、

それなりの漏気量になると思われます。

 

ですので、発覚した場合は

確実に埋めておきましょう。

漏気の有無をチェックできない場合は、

とりあえず埋めておくという手段を取るも

良いのではないでしょうか。

それと、気密の話ではありませんが、

大切な事をお伝えしておきます。

 

先ほどの羽子板ボルトから

漏気がありましたよね。

外気に通じていたという事は、

羽子板ボルトを橋として

外の冷たい温度を室内に伝えて

しまう可能性が高いです。

 

そうすると、室内の暖かい空気との

温度差によって結露が発生してしまう

ことも考えられます。

 

そうさせないためには、

室内側の羽子板ボルトの全体に

ウレタンを吹き付けることで

覆い隠してしまえば良いです。

 

こうすることで、気密だけでなく、

いわゆる熱橋の対策もする事が出来ます。

付近の下屋部分をチェックしていると、

隅の方に何やら怪しい隙間を発見。

 

手を近づけると、やはり

漏気を起こしていました。

アレですね。

漏気していた箇所を見るに、

金具があったのでウレタンが思うように

吹き付けられなかったのでしょう。

 

こういった怪しい隙間は、

全部が全部漏気を起こすという

わけではないのですが、

とりあえず怪しいと思ったら

ウレタンで埋めてしまって

構わないと思います。

 

それと、こうして隙間を埋める際は、

なるべく隙間の奥の方にまで

ウレタンガンのノズルを突っ込んで、

吹き付けをした方が良いです。

 

表面だけ埋まっているのと、

中の方までちゃんと埋まっているのとでは、

気密的にも断熱的にも違いが生まれますので。

最後に火打ち梁の周りをチェック。 

隅の方などに隙間が出来て

しまっていますね。

 

このようにウレタンが火打ち梁と

同じ高さまで来ている&埋まることなく

表面が露出している場合、

注意が必要です。

 

画像を見ると分かる通り、

隅の方ほど狭く、鋭角になる為、

ウレタンが詰まりにくく

隙間が出来てしまいがちです。

何か所か同じような隙間があったので、

なるべく中の空間まで埋まるように

気を付けながらウレタンを吹き付けました。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.20cm2/m2の超高気密です。

この結果に、

立ち合いされたお施主様は

納得されたご様子でした。

 

隙間探しのする上でのポイントは、

気密ラインとの位置関係や

通常は見ることの無いような

角度から確認してみる、といった事を

考慮しながら動いています。

 

怪しいと思った箇所は、

とりあえず手を近づけて

漏気しているか否かを

確認してみるのも大切です。

(測定器などで減圧している状態でないと、

漏気しているかは判別できません。)

 

とても良い気密。

快適で心地の良い家に

なると良いですね。

気密測定

Posted by fok-rs