石川県白山市で気密測定 2024/12/23
稜です。

2024年12月23日は石川県白山市で
㈲アカイホームさまの現場の
気密測定を行いました。

ご覧の通り、
しんしんと雪が積もりやがっています。
こうなると、単純に寒かったり、
普段より道が混んでいたり、
駐車場のスペースが縮まったり、
足場の手すりがめちゃ冷たかったりと
本当になんもいい事ありません。
ただ、こんな環境だからこそ
しっかりと暖かい家を造るために
より良い気密にするべく頑張ろうと思えます。


中に上がります。
室内は大きな吹き抜けも相まって
開放感のある空間となっていますね。

屋根と壁の断熱材はキューワンボード。
どちらも外側で気密処理を施してあります。

サッシはYKK APW430。
樹脂トリプルガラス仕様です。


チェックしていきます。
壁のスリーブ管貫通部です。
上部の取り合いは隙間が出来がちな
要注意ポイントなんですが、
しっかりとコーキングで処理してあります。

お風呂は断熱材の取り合いに
テープを貼って気密処理してあります。
見てわかる通りとても丁寧かつ綺麗に
処理されていて素晴らしいですね。

排水管などの貫通部はコーキングで
気密処理が施されていました。
こちらもかなり丁寧に処理して
あるように見えますが…

給水管の下部に少しだけ隙間が
出来てしまっていますね。
ですが、こういった低所に出来た隙間は
ホントに見逃してしまいやすいんです。
何度も言っていますので
しつこいと思われそうですが、
まず給水管で隠れていますので
通常の視点では視認できませんし、
位置的に低所にありすぎて
覗き込んでも気付けないほどです。

こういった箇所は処理しづらいというのも
隙間が残ってしまう要因の一つなんです。
とてもやりづらそうですが、
しっかりと気密処理して下さいました。


こちらもお風呂。
排水管の床面貫通部です。
先ほどと同様に隙間が死角に
出来てしまっています。
探そうと思って見ない限りは
見つけられないでしょうから
本当に厄介ですよね。

こちらもコーキングを使って
気密処理を行いました。
気密測定をしている際中は、
実際に漏気があるか否かで
隙間を見つけることが出来ますが、
通常は探すだけでも大変ですよね。
特に人間の視点では確認しづらい
高所や低所、奥まった狭い場所などは
スマホのカメラ機能を活用して、
第三の目としてチェックするのがおススメです。

玄関ドアの電子錠の配線貫通部。
これが案外処理し忘れがちな
箇所なんですよね~。
隙間が大きめな分、漏気量も
多くなってしまいますので、
しっかりと埋めておきたいですね。

こちらもコーキングを隙間に詰めて
気密処理をして頂きました。
ここでのポイントは、
・配線が済んだなら忘れぬうちに
なるべく早く処理する事。
・隙間の埋めるときはウレタンや
コーキングなどの気密材が奥の方まで
詰まるように意識して処理する事。
です。


最後にお風呂付近の間仕切り壁の
下端から少しだけ漏気がありましたので、
気密テープを貼って処理をしています。

それでは気密測定を始めます。
気になる結果は…

C値=0.31cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。

実はこちらの現場、
引き違い窓が11枚もあります。
(その内2枚は大きな掃き出し窓)
この引き違い窓たちがどの程度
気密へ影響しているのか調べるために
掃き出し窓2枚と大きめの中連2枚を
目張りして確かめてみることになりました。
果たして結果は…

C値=0.25cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.3cm2/m2。
αA (家全体の隙間面積)が
33cm2 → 27cm2
n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.44 → 1.26
となっています。

この結果に、
立会された㈲アカイホームの方と
大工さんは納得されたご様子でした。
サッシ4枚を目張りした状態で
測定を行いましたが、
最低でも6cm2の隙間があるという
結果になりましたね。
『最低でも』と言ったのは、
実際にサッシ4枚分の隙間は埋まったはずですが、
それによって他のサッシからより多量の漏気が
発生している可能性があるからです。
ただ、サッシを目張りする前の測定で
αA (家全体の隙間面積)が33cm2
という結果でしたので、
サッシ4枚だけでもその5分の1程度の
隙間があるという事には間違いありません。
使い勝手が良く便利ではありますが、
やはり気密への影響は大きいですね。
とはいえ、目張りしていない状態でも
しっかりと良い気密です。
寒~い季節はまだまだ続きますが、
暖かく快適な生活ができる家になりますね。