福井県鯖江市で気密測定 2024/01/24

稜です。

2024年1月24日は福井県鯖江市で

㈱中広地所さまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

現場はパネル工法となっています。

天井・壁の断熱材はネオマフォーム。

天井はウレタンを吹き付けた

仕様となっています。

 

天井や屋根に施工したボード状断熱材

を気密ラインとする場合は

処理がなかなか難しいのですが、

こうして断熱材にウレタンを

吹き付けることで、

比較的簡単に気密を確保する

ことが出来ます。

 

さらに断熱力も向上しますので、

良いことづくめですね。

サッシはYKK APW330。

樹脂ペアガラスとなっています。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングで

気密処理されています。

パネルの取り合いなどは、

このようにコーキングで

気密処理されています。

 

その上、外側でもテープを貼って

気密処理していますので、

かなり漏気を起こしにくい

状態になっている訳ですね。

二階の床と胴差し、梁との取り合いが

コーキングで気密処理されています。

 

パネル工法の場合、

この取り合いから漏気する

可能性はかなり高いです。

ですので、こうしてしっかりと

気密処理しておくことが

大切になってきます。

 

それに外周部という事もあって、

羽子板ボルトを覆い隠すように

ウレタンが吹き付けられていますね。

 

熱橋の対策として

素晴らしい処理だと思います。

さらに下屋部分の取り合いも

同様に気密処理されていました。

 

別に室内だから問題ないんじゃないの?

と思う方もいるかもしれませんが、

この反対側の気密ライン(ウレタンの部分)

が二階の床よりも下に来ている場合、

外気に通じている可能性が高いです。

 

位置(高さ)によって

漏気するか否かは変わりますが、

もし外気に通じていた場合

結構な漏気であることが多いので、

測定中や改善作業中はとりあえず

確認するようにしています。

二階の床とパネルとの取り合い。

 

こちらもしっかりとコーキングで

気密処理されていますね。

 

先ほど下側の処理を確認しましたが、

下を塞いだだけでは上に道があれば

逃げてしまいますよね? 

ですので、どちらか片方ではなく

上下の両方で気密処理する事を

心掛けましょう。

 

(ここを気密処理したけど、

もしかしたらあそこから

逃げてしまうのではないか…?)

と、考えながら処理すると

気密を確保しやすいですよ。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.11cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

C値改善作業(隙間埋め)
をしていきます。

 

階段付近、二階の床の端。

上のラインではちゃんと

気密処理してあったのですが、

下から確認してみると

処理されていませんでした。

 

手を近づけて確認すると、

やはり漏気を起こしていました。

ウレタンを吹き付けて

気密処理を行います。

 

これが先ほど説明した

逃げ道というやつですね。

一か所気密処理する際は、

関連する取り合いまで全て

処理しておきたいです。

二階の床をチェックしていると、

外周部に位置する合板同士の

隙間から漏気が起こっていました。

 

これも…逃げ道(伝い漏れ)ですね。

何故漏れてしまったかというと、

上下で気密処理しているのですが、

合板と柱、その間に出来た僅かな隙間から

ここを出口として逃げてしまっている訳です。

これの対処法としては、

この合板同士の間に出来た隙間を

外周部に近い根元の部分で

完全に道を断つことですね。

 

一番底の部分までコーキングや

ウレタンを詰め込むことで、

逃げ道を潰すことが出来ます。

 

ただし、床材を貼る際に

邪魔にならないような処理を

しなければなりませんので、

そこは要注意ですね。

梁受け金物のスリット部分です。

ウレタンを吹き付けてあるようですが、

隙間が出来ているようですね。

テープを貼って気密処理をします。

 

このスリット部分は上に通じていますので、

処理し忘れたり、隙間を残してしまうと

漏気を起こしてしまいます。

しっかりと埋めておきたい箇所ですね。

何やら天井のウレタンに怪しい隙間が。

 

手を近づけて確認してみると、

漏気を起こしていました。

ウレタンを吹き付けて、

気密処理を行いました。

 

こういった隙間にウレタンを

吹き付ける際には、

なるべく奥まで詰まるように

吹き付けることをオススメします。

 

単純に断熱的にプラスになるのと、

しっかりと隙間を埋めることで

経年劣化にも強くなりますからね。

勾配天井の釣り木の周りに

隙間が出来ていました。

 

と言っても、吊木の付近に

怪しい隙間が出来ることは

割とあるんですが…

 

今回は実際に漏気を起こして

しまっていました。

ウレタンを吹き付けます。

 

漏気の有無に関わらず、

怪しい隙間があればとりあえず

ウレタンを吹き付けて埋めておく、

そうすれば安心できますよね。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.080cm2/m2の

ウルトラ気密です。
表示は四捨五入により0.1cm2/m2。

 

αA (家全体の隙間面積)が
14cm2 → 10cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.18 → 1.09
となっています。

この結果に、

立会いされた監督さんは

納得しているご様子でした。

 

αA (家全体の隙間面積)が

4cm2 改善していますね。

何か所か隙間埋めをした甲斐あって、

気密がしっかりと良くなっています。

 

当日は雪が降り積もって

とても寒い日でしたが、

こんな日でも暖かく快適な

生活の出来る家になりそうですね。

気密測定

Posted by fok-rs