石川県金沢市で気密測定 2023/12/11

稜です。

2023年12月11日は石川県金沢市で

㈱アーツデザインさまの現場の

気密測定を行いました。

中に上がります。

屋根・壁の断熱材は、

ネオマフォーム。

パネル工法の現場となっています。

 

パネルの取り合いを見ると

テープを貼って気密処理

してありました。

さらに外側からも面材の

ジョイント部分にテープを貼って、

内外二重の気密処理が施されています。

 

現在はデュポン製の防水シートが

施工されていますので、

薄っすらとしか見えませんが、

確かに白っぽいテープが

貼ってありますね。

サッシはYKK APW430。

樹脂トリプルガラスですね。

チェックしていきます。

 

サッシ周りはコーキングと

ウレタンを使い分けて、

気密処理されています。

 

隙間の少ない辺はコーキングで、

上端は隙間を埋めやすい

ウレタンを使っていますね。

現場は床断熱となっています。

 

床の配管貫通部はウレタンで

気密処理してありますね。

パネルの下端や柱の取り合い等は

ウレタンやコーキングで

ちゃんと気密処理してあります。

二階もパネルの取り合いや、

柱の下端などを気密処理

してありました。

屋根の断熱材の取り合い。

 

面はテープを、隅にはコーキングと

使い分けて気密処理してあります。

さらに、この工法で漏気を

起こしてしまいがちな要素の一つ、

断熱材を支えるピンまで

しっかりと気密処理してありました。

 

これが結構要注意なポイントで、

このピンと断熱材の取り合いが狭い為、

ただコーキングを打つだけでは

隙間が残ってしまう事があります。

 

その為、最初に気密テープで

しっかりとピンを処理したのちに、

断熱材の取り合いを

コーキング処理することで、

確実に隙間を潰しているわけですね。

それでは測定を始めます。

気になる結果は…

C値=0.24cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2

C値改善作業(隙間埋め)

を始めます。

 

ホールダウン金物の貫通部。

現場は床断熱である為、

外周部でなくとも気密処理を

しておかなければなりません。

他の箇所はちゃんと処理されていた為、

一か所見逃してしまったのでしょうね。

 

ウレタンを使って気密処理をしました。

下屋付近の梁と二階の床(合板)

との取り合いです。

 

ここは要注意ポイント。

画像では高さの関係が分かりづらいですが、

二階の床(合板)より低い位置に

ネオマフォーム(断熱材)が来ていますよね。

 

下屋の部分は気密ラインが

ネオマフォームの位置ですので、

この場合先程の梁と二階の床の

取り合いの反対側は扱いになります。

その為、このような隅に出来た

柱の切り欠きの隙間などから

漏気を起こしてしまう事があります。

 

手を近づけて確認したことろ、

一か所だけ漏気を起こしていました。

 

他の箇所が漏気していなかったのは、

二階から柱の下端を気密処理

してあったからだと思われます。

とはいえ、一か所だけでも

漏気を起こしていたという事は、

やはり外と繋がっていたことに

外なりません。

 

ですので、漏気していなかった辺も

含めて気密処理して頂きました。

 

経年劣化によって隙間が

開いてしまう事も考慮すると、

怪しい箇所は今のうちに処理して

おけば安心できますよね。

お風呂の配管貫通部です。

 

問題ないかも知れませんが、

既にユニットバスを組んであるため

室内側からの確認が出来ませんので、

確実に漏気させないためにも

外側から気密処理する事になりました。

ウレタンを吹き付けて

気密処理をします。

 

何故ここまでするかと言いますと、

管や電線が束になっている箇所は

隙間が出来やすいからです。

(分かりづらいのでそろそろ改善したい…)

上の図のようにCD管などが

束になっている箇所には、

その管と管の間に隙間が

出来てしまいがちです。

 

今回もその可能性が0では

ありませんでしたので、

外側から隙間が残らないように

注意しながらウレタンで

気密処理を行いました。

 

ですので、外に繋がる貫通部を

気密処理する際には、

電線や管同士の間の隙間まで

しっかりと埋まるように

気密処理することをおススメします。

最後にユニットバスの付近から

漏気がありましたので、

ウレタンで気密処理を行いました。

 

それでは再度測定を始めます。

結果はいかに…

C値=0.21cm2/m2の超高気密です。
表示は四捨五入により0.2cm2/m2

 

αA (家全体の隙間面積)が
34cm2 → 29cm2

 

n値 (隙間特性値 範囲1~2)が
1.36 → 1.32
となっています。

この結果に、

立ち合いされた監督さんは

納得されたご様子でした。

 

αA (家全体の隙間面積)は

5cm2 の改善となりました。

 

お風呂の配管貫通部に関して

漏気していたのか否かは

分かりませんが、

ホールダウン金物の貫通部

などが埋まった事で、

しっかりと気密が良くなっていますね。

 

凍えるような寒い日でも、

暖かく快適で安心できる家で

心地の良い生活を送れそうですね。

気密測定

Posted by fok-rs